ハインケル He118試作急降下爆撃機

Heinkel He118

ドイツ空軍

He118V2
He118原型2号機(He118V2)

 1935年に出された近接支援機の製造要求により試作された機体。この要求にはハインケル社の 他にアラド社、ユンカース社、ブローム・ウント・フォス社にも試作が命じられている。ハインケル 社では先年競争試作で開発した単発単座戦闘機He112(この機体は メッサーシュミットBf109に 破れたため採用されていないが、輸出用として100機ほどが生産されている)の設計をベースに設 計を進め、同年末にHe112同様の全金属製構造・逆ガル翼の原型1号機を完成させた。
 36年から試験飛行が行われたが、ユンカース社の試作した Ju87に比べ急降下性能が低く、 エルンスト・ウーデット(Ernst Udet:第一次大戦のエースでナチスが軍備再建を図った際に空軍の航 空機総監に就任。急降下爆撃を推進)が実際に操縦桿を握り、限界を超えた急降下を行った際に操縦不 能となり、ウーデットは脱出したものの機体は墜落し、この時点で当機が制式採用される目処は無くな ってしまった。
 ハインケル社では増加試作機を含め15機を製造したが、そのうち2機を日本へ輸出(日本陸軍およ び海軍が各1機ずつ購入)し、日本では当機を参考に 九八式軽爆撃機彗星の開発を行っている。また、 ハインケル社は試作機をHeS3ターボジェットエンジンのテストベッドとして使用した。

機体詳細データ(He118V2)
全長11.79m全高 4.18m
全幅15.04m翼面積37.72m2
自重2,450kg最大重量3,774kg
最高速度395km/h上昇限度8,500m
航続距離1,050km巡航速度不明
発動機ダイムラーベンツ DB600C 液冷V型12気筒 880馬力×1基
乗員数 2名総生産機数15機
武装7.92mm機銃×3(前方固定2、後方旋回1)、500kg爆弾×1
主要タイプ He118:試作機はV1〜V5まで。原型1号機はRR社製エンジンを搭載するなど複数のエンジン形式がある