アンリオ H.232練習機

Hanriot H.232

フランス空軍

H.232.02
H.232原型2号機(H.232.02(単垂直尾翼機体))
H.232
H.232生産型(双垂直尾翼機体)側面図
 フランスの航空機メーカーであるアンリオ社では1935年頃から幾つかの双発軍用機開発を 開始した。H.220と名付けられた全金属製中翼単葉機は680馬力のグノームローヌエンジン を2基搭載する3座重戦闘機を目指して開発されたが、原型機は飛行試験中に不時着破損した。 設計をやり直した2号機は企業国有化(SNCAC:Société Nationale de Constr uctions Aéronautiques du Centreへ改組)によりNC600と改称され、ブリュッセル航 空博に展示されている。しかし、この重戦闘機型はドイツ侵攻までに生産前機1機が完成したに すぎない。
 同時期に製作されたH.230はH.220に似た機体であるが、出力の低いエンジンを搭載した 高等練習機型で、機体構造もはるかに軽量なものであった。幾度もの試験飛行を経て飛行安定性 を高めるための改修を行ったH.231、ルノーエンジンを搭載したH.232へと改良された。当 初は単垂直尾翼の機体であったが、機体安定性を高めるため原型2号機を双垂直尾翼へ改修し、 この機体が量産型のベースとなった。1939年末にフランス空軍に制式採用され同年6月の休 戦までに35機が納入されている。
 軍ではブレゲー691や693と いった双発重戦闘機を装備した部隊に付属する練習隊が使用していたが、フランスに侵攻した ドイツ軍により残存機は全部スクラップにされてしまっている。

機体詳細データ(NC232/2)
全長 8.55m全高 3.47m
全幅12.76m翼面積21.20m2
自重1,728kg最大重量2,260kg
最高速度335km/h上昇限度7,500m
航続距離1,200km巡航速度不明
発動機ルノー 6Q-02/03 空冷直列6気筒 220馬力×2基
乗員数2名総生産機数約40機
武装武装なし
主要タイプ H.220:3座重戦闘機型の原型。後にNC.600と改称
H.230.01:複座高等練習機型の原型。サルムソン 6AF-00エンジン(170hp)搭載
H.231.01:主翼上反角を増した原型機。サルムソン 6AFエンジン(230hp)搭載
H.232.01:ルノー6Q-oエンジン搭載。単垂直尾翼と引き込み脚採用の原型
H.232.02:操縦席を改設計した原型。双垂直尾翼へと改修後はH.232/2.01と改称
H.232.2:H.232/2.01がベースとなる生産型。双垂直尾翼