グールドゥ・ルスール GL−832HY水上偵察機

Gourdou-Leseurre GL-832HY

フランス海軍航空隊

GL-832HY
巡洋艦のカタパルト上で発進準備するGL−832HY(7S4飛行隊所属機)

 1930年にフランス軍は海外植民地で使用する沿岸哨戒用の水上機を要求し、この内容に 応じて開発されたのが当機である。グールドゥ・ルスールが1920年代末に開発したGL− 830水上機をベースに、エンジンをダウングレードした原型機GL−831HY(HYは水 上偵察機を表す記号)は31年末に完成した。
 GL−831HYの試験に満足したフランス海軍は、33年に量産型となるGL−832H Yの発注を行った。GL−832HYは金属製胴体に布張りの低翼単葉主翼を持ち、艦上運用 のため主翼は折り畳み可能となっていた。またカタパルト発進のため双フロートを支える支柱 は強化された物となっていた。珍しい特徴としては、水平尾翼の位置が胴体下面に装着されて いることが挙げられる。
 1934年から36年の間に22機が製作された量産型は、二線級の巡洋艦隊( 「デュゲイ・トルーアン」型軽巡など) や植民地警備用のスループ( 「ブーゲンヴィル」型など) に搭載される7S4飛行隊(後にHS5飛行隊と改称)、海外植民地に基地を置く8S2、8S 4飛行隊などに配備された。ちなみに小型スループはカタパルトを搭載していなかったため、ク レーンで海上に降ろして自力離水する方式がとられている。
 第二次大戦が勃発した時も当機は現役として部隊にあったが、フランス降伏に伴い全機とも 第一線を退いている。

機体詳細データ(GL−832HY)
全長 8.74m全高 3.48m
全幅13.00m翼面積29.50m2
自重1,110kg最大重量1,700kg
最高速度196km/h上昇限度5,000m
航続距離590km巡航速度不明
発動機イスパノスイザ 9Qb 空冷星形9気筒 230馬力×1基
乗員数 2名総生産機数22機(GL-832HYのみ)
武装7.7mm機銃×1(後方旋回)
主要タイプ GL-830HY:イスパノスイザ9Qdrエンジン(350hp)搭載の試作機(1機)
GL-831HY:イスパノスイザ9Waエンジン(250hp)搭載の原型機(1機)
GL-832HY:イスパノスイザ9Qbエンジン搭載の量産型(22機)