フィアット G55チェンタウロ戦闘機

Fiat G55 "Centauro"

イタリア王立空軍

G55
ファシスト共和国空軍に所属したG55/I

 1942年4月30日に原型機が初飛行したG55チェンタウロ(神話上の半人半馬の怪物:ケンタ ウロスのこと)は、それまでに生産されたイタリア製戦闘機に比べて格段の性能向上がなされていた。 空気力学的に進化した機体を頑丈で大量生産に適した構造と融合させることに重点を置いた形態は、高 速で運動性が良く操縦士たちに高い人気を得た。
 しかし1943年9月にイタリアが降伏するまでに納入された機体はG55/0型が16機、G55 /T型が15機のみで、それ以降はドイツ軍とともに戦うファシスト共和国軍用として生産が続けられ た。
 イタリア降伏前にはローマ防衛作戦に従事し、降伏後はベネチアに展開するファシスト空軍の”モン テフスコ”飛行隊の機体として働いたが、連合軍の爆撃により地上で破壊された機体も多かった。
 なお、エンジンをダイムラー社製のDB603Aエンジンに換装したG56という機体も試作され、 更に高い性能を示したが、貴重な高性能エンジンの使用許可をドイツ側が出さなかったため、原型2機 のみの製造に終わっている。
 戦後もフィアット社は戦時中に製作した部品を使って当機の改良型(G55Aおよび複座型のG55 B)を製造し、アルゼンチンやエジプトなどに少数機を販売している。

機体詳細データ(G55/I)
全長 9.37m全高 3.13m
全幅11.85m翼面積21.11m2
自重2,630kg最大重量3,700kg
最高速度630km/h上昇限度12,700m
航続距離1,200km巡航速度不明
発動機フィアット RA1050RC 液冷倒立V型12気筒 1,475馬力×1基
乗員数 1名総生産機数305機(大戦中完成機数)
武装12.7mm機銃×2、20mm機関砲×3、160kg爆弾×2
主要タイプ G55原型:非武装の原型機。ただし原型3号機には武装が搭載された
G55/0:生産前機。武装を施した原型機と差異は無い
G55/I:生産型。翼下に爆弾架を装備。固定武装は原型、生産前機と同じ
G55A:戦後に製作された単座型機。製作された機体の半数以上は海外へ輸出(49機)
G55B:戦後に製作された複座型機。製作された機体の半数以上は海外へ輸出(25機)
G56:ダイムラーベンツDB603Aエンジンを搭載した試験機。構造に小変更あり