フォッケウルフ Fw56シュテッサー練習機

Focke-Wulf Fw56 "Stösser"

ドイツ空軍 他

Fw56A
ハンガリー空軍のFw56A−1高等練習機

 1931年末にフォッケウルフ社へ移籍したクルト・タンク博士が、開発の始めから責任者として 手がけた最初の機体。独航空省が求めた高等(戦闘)練習機の要求に従って設計が行われた。
 金属製構造の胴体に木製パラソル式単葉主翼を持つ原型1号機は33年11月に初飛行したが、試 験で主脚に問題があることが判明、主脚を改良した原型2号機は主翼を全金属製にしていたため、今 度は飛行特性に問題が生じ、翌34年2月に主翼を木製に戻し主脚をさらに改良した原型3号機が完 成した。
 原型3号機は35年夏にレヒリンで行われた競争審査に参加し、ライバル機であるアラド社とハイ ンケル社の機体を退け独空軍の高等練習機として採用された。また原型2号機はエルンスト・ウーデ ット(Ernst Udet、第一次大戦のエースパイロット。独航空省技術開発部局長、後に空軍航空機総監。 急降下爆撃論の推進者)の構想に基づき、発煙弾を搭載しての急降下爆撃実験に使用され、大きな成 果を挙げた。ちなみに当機の愛称である「シュテッサー」はハイタカを指すドイツ語である。
 独空軍は戦闘機操縦士や急降下爆撃機操縦士の養成のため当機を多数発注し、オーストリアやハン ガリーも同機を購入した。ちなみにごく少数機が、民間の操縦士に販売されており、その機体を購入 した民間人の一人にゲルト・アハゲリス(Gerd Achgelis。回転翼機の第一人者。後にハインリッヒ・ フォッケと共にフォッケ・アハゲリス社を設立する)が居た。

機体詳細データ(Fw56A−1)
全長 7.70m全高 3.35m
全幅10.50m翼面積14.00m2
自重 695kg最大重量 995kg
最高速度278km/h(海面高度)上昇限度6,200m
航続距離 400km巡航速度不明
発動機アルグス As10C 空冷V型8気筒 240馬力×1基
乗員数1名総生産機数約1,000機
武装7.92mm機銃×2(前方固定)
主要タイプ Fw56a:原型1号機。Fw56V1とも呼ばれる
Fw56V2:原型2号機。主翼を全金属製とした
Fw56V3:原型3号機。主脚を改良し、主翼を木製に戻した
Fw56A-0:原型3号機に準ずる生産前機
Fw56A-1:生産前機に準ずる量産型