フォッケウルフ Fw44シュティークリッツ練習機

Focke-Wulf Fw44 "Stieglitz"

ドイツ空軍 他

Fw44C
民間登録記号を付けたFw44C

 1932年に初飛行したFw44原型機は鋼管溶接布張りの胴体に木製複葉主翼を持つオーソ ドックスな機体であったが、許容できない飛行特性があり耐久性も低かったため、前年フォッケ ウルフ社にBFW社から移籍してきたばかりのクルト・タンク博士の徹底的な試験と改修を受け 優れた機体へと生まれ変わっていった。
 同機は当初、ドイツ航空界の指導者的操縦士(ウーデット[Ernst Udet]やクロプフ[Emil Kropf]、 アハゲリス[Gerd Achgelis])達の操縦により優秀な曲技飛行機として認識され、またナチスが 再軍備を行うに際しては、操縦士の養成に必要な高等練習機としても相当数が生産されることに なった。
 戦前ドイツの民間航空界においても、複座のスポーツ機や練習機として人気があり、ドイツ航 空スポーツ連盟や輸送飛行士学校などでも使用された。また、傑出した飛行性能から海外顧客の 獲得にも成功しており、ボリビア、チリをはじめとした南米諸国やチェコスロバキア、スイス等 の欧州各国、それに中国への輸出も行われている。特に20機を調達した中国では、機銃を搭載 して戦闘機任務に従事させており、日中戦争初期に優勢な日本軍機と果敢に戦っている(しかし 全機が戦闘で喪われてしまった)。
 正確な製造数は判っていないが、フォッケウルフ社が生産した機体のうちでは、トップの Fw190には及ばないも のの、第2位の位置を占める生産機数を持っていると言われている。そのため戦後も生き残った 機体が多数あり、現在も飛行可能な状態の機体が残されている。

機体詳細データ(Fw44C)
全長 7.30m全高 2.70m
全幅 9.00m翼面積20.00m2
自重 525kg最大重量 900kg
最高速度184km/h上昇限度3,900m
航続距離 675km巡航速度172km/h
発動機ジーメンス Sh14A 空冷星形7気筒 150馬力×1基
乗員数2名総生産機数1,500機以上(量産型だけで1,588機)
武装武装なし
主要タイプ Fw44A:原型機。当機を元に試験と改修を繰り返した
Fw44B:アルグスAs8Bエンジン(120hp)を搭載した原型機
Fw44C:ジーメンスSh14Aエンジン(150hp)を搭載した量産型
Fw44D:ジーメンスSh14A-4エンジン(160hp)を搭載した量産型
Fw44E:アルグスAs8Bエンジンを搭載した量産型
Fw44F:D型に準ずるが一部装備品の異なる量産型
Fw44J:ジーメンスSh14Aエンジン搭載の輸出モデル
Fw44M:メナスコC4Sエンジン(150hp)を搭載した試作機