フォッケウルフ Fw190戦闘機

Focke-Wulf Fw190

ドイツ空軍

Fw190A
主翼下にロケット弾を搭載したFw190A−4/R6
Fw190D
Fw190D型の原型1号機(Fw190D−01)

 1938年に初飛行したFw190戦闘機原型は当初「こんな角張ってズングリした戦闘機でイギリス機に勝てる はずがない」と思われていたが、実戦配備されると連合軍機と互角以上の性能を見せ、戦争終結までドイツ空軍の主 力として戦争終結までヨーロッパの空を飛び戦い続けたのである。
 1942年2月の巡洋戦艦 「シャルンホルスト」「グナイゼナウ」に よる有名な海峡突破作戦では艦隊の上空をFw190A2が守り、 英軍のソードフィッシュ雷撃機を寄 せ付けず作戦の成功を導いたし、同年8月の英軍によるディエップ上陸作戦で投入された新型機 スピットファイアIXタイフーンを駆逐したのもFw190で あった。
 当機は単なる高性能な戦闘機と言うだけでなく、量産性に配慮した設計のコンポーネント化や整備の容易さ、 エンジン出力の細かな調整を自動的に行う装置の採用、構造的な強化などの配慮が盛り込まれており、操縦士 だけでなく当機に関わる全ての兵士に愛される機体であった。
 BMW製のエンジンを積んだA型のほかに液冷のユモ213エンジンを搭載した(そのためズングリしたA型とは 異なり機首の長いシルエットとなったため『長鼻』(Langnasen)と呼ばれる)D型、戦闘爆撃機型のG型などの改良型も開発され、 終戦までに二万機以上という大量生産が行われており、 メッサーシュミットBf109と共に ドイツ第三帝国を代表する戦闘機として活躍した。

機体詳細データ(Fw190A−3)
全長 8.80m全高 3.95m
全幅10.50m翼面積17.70m2
自重2,900kg最大重量3,980kg
最高速度610km/h上昇限度10,600m
航続距離 864km巡航速度500km/h
発動機BMW 801Dg 空冷星形複列14気筒 1,800馬力×1基
乗員数 1名総生産機数下段参照
武装7.92mm機銃×2、20mm機関砲×4
機体詳細データ(Fw190D−9)
全長10.20m全高 3.35m
全幅10.50m翼面積18.30m2
自重3,490kg最大重量4,800kg
最高速度685km/h(高度6,600m)上昇限度11,400m
航続距離 835km巡航速度576km/h
発動機ユンカース「ユモ」213A-1 液冷倒立V型12気筒 1,780馬力×1基
乗員数 1名総生産機数20,087機
武装13mm機銃×2、20mm機関砲×2、爆弾最大500kg
主要タイプ Fw190V:原型機。正式にはFw190V1のように製造(計画)順に番号を付与
Fw190A-0:生産前機。通常主翼型と翼幅延長型の2種類がある
Fw190A-1:初期生産型。BMW901C-1エンジン(1,660hp)搭載。7.92mm機銃×4
Fw190A-2:BMW801C-2エンジン搭載。20mm機関砲×2、7.92mm機銃×2
Fw190A-3:BMW801Dgエンジン(1,800hp)搭載。20mm機関砲×4、7.92mm機銃×2
Fw190A-3/U1:近接支援型。A-3に500kgまでの爆弾搭載能力を追加。U3型も存在
Fw190A-3/U4:A-3ベースの偵察機型。20mm機関砲を2丁に減らし、カメラを搭載
Fw190A-4:BMW801D-2エンジン(水メタノール噴射時2,100hp)搭載の出力強化型
Fw190A-4 Trop:A-4のエンジンに防砂フィルターを装着した熱帯仕様型。爆弾架も装備
Fw190A-4/R6:水メタノール噴射装置を撤去。翼下にロケット弾搭載可能とした機体
Fw190A-4/U8:20mm機関砲を2丁に減らし、増加燃料タンクを搭載可能とした機体
Fw190A-5:エンジン位置を15cm前進させ、機体バランスを改良したモデル
Fw190A-5/U2:A-5の夜間戦闘機型。消炎マフラー装備
Fw190A-5/U3:A-5/U2同様の機体だが、胴体下と翼下に爆弾架を装備した機体
Fw190A-5/U4:A-5の偵察機型。カメラ2台を搭載
Fw190A-5/U6:A-5の戦闘爆撃機型。A-5/U3の夜戦装備撤去型
Fw190A-5/U8:A-5の長距離戦闘爆撃機型。増加燃料タンク搭載可能
Fw190A-5/U11:A-5の近接支援型。翼下に30mm機関砲を装備
Fw190A-5/U12:A-5の武装強化型。翼下に20mm機関砲ポッドを装備
Fw190A-5/U14:A-5の対艦攻撃型。魚雷搭載可能。同様な機体にA-5/U15がある
Fw190A-5/U16:A-5派生型。30mm機関砲×2、20mm機関砲×2、7.92mm機銃×2
Fw190A-6:新設計の軽量主翼を採用したモデル。20mm機関砲×4、7.92mm機銃×2
Fw190A-6/R1:A-6派生型。20mm機関砲×6を装備
Fw190A-6/R2:A-6の20mm機関砲1丁を30mm機関砲に変更した機体
Fw190A-6/R3:A-6の翼下に30mm機関砲×2を装備した機体
Fw190A-6/R6:A-6にロケット弾ポッドを搭載可能とした機体
Fw190A-7:A-6に似るが7.92mm機銃を13mm機銃に変更したモデル
Fw190A-8:A-6に似るが内部燃料搭載量を増加させたモデル。A-6同様の派生型がある
Fw190A-8/R7:A-8派生型。装甲付き操縦席を装備
Fw190A-8/R11:A-8の全天候型。暖房装置付き操縦席を装備
Fw190A-8/U1:A-8派生型。複座の転換練習機
Fw190A-8/U3:ミステル複合機(リモコン飛行爆弾)の誘導機改修型
Fw190B:高々度性能改良型の計画機。各種テスト機が製作された
Fw190C:DB603エンジン搭載の高々度性能改良型計画機。少数機製作
Fw190D-0:A-7にユモ213Aエンジンを装備した原型機
Fw190D-9:D-0の生産型。20mm機関砲×2、13mm機銃×2、爆弾500kg搭載
Fw190D-10:ユモ213Cエンジンと30mmモーターカノン×1を装備、13mm機銃は撤去
Fw190D-11:ユモ213Fエンジン搭載。主翼に30mm機関砲×2、20mm機関砲×2
Fw190D-12:D-11に似るが、30mm機関砲×2は機首部に装備した機体
Fw190D-13:D-12に似るが、30mm機関砲を20mm機関砲に変更した機体
Fw190E:偵察戦闘機の提案型。製作されず
Fw190F-1:専用地上攻撃型。A-4から20mm機関砲×2を撤去、胴体下に爆弾架装備
Fw190F-2:専用地上攻撃型。A-3ベース。武装はF-1と同様
Fw190F-3:専用地上攻撃型。A-6ベース。武装はF-1と同様
Fw190F-3/R1:F-3の翼下にETC50爆弾搭載を可能とした機体
Fw190F-3/R3:F-3の翼下に30mm機関砲×2を装備した機体
Fw190F-8:専用地上攻撃型。A-8ベース。13mm機銃×2、翼下に爆弾架装備
Fw190F-8/U2:対艦攻撃型。F-8にBT700爆弾の搭載能力を付与
Fw190F-8/U3:対艦攻撃型。F-8にBT1400爆弾の搭載能力を付与
Fw190F-9:F-8に似るがエンジンはBMW801TS/THを搭載したモデル
Fw190G-1:戦闘爆撃型。A-5から20mm機関砲×2を撤去、爆弾1,800kg搭載可能
Fw190G-3:戦闘爆撃型。自動操縦装置を採用
Fw190G-8:戦闘爆撃型の最終モデル。BMW801D-2エンジン搭載