フェアリ フルマー艦上戦闘機

Fairey Fulmar

英国艦隊航空隊

Fulmar
英艦隊航空隊所属のフルマーMk.

 1930年代半ば、英艦隊航空隊は老朽化していた複葉艦上戦闘機の後継機選定を開始、その選定 方針として「艦上戦闘機の航法援助施設改良に対応するため、乗員2名が望ましい」というものがあ ったため要求にも複座の機体が盛り込まれた。
 当時フェアリ社では仕様書P4/34による軽爆撃機として バトル軽爆撃機をベー スとした機体を製作中であったため、この機体を元に複座艦上戦闘機の仕様書O8/38に応える提 案をおこなった。この提案はすぐに受け入れられ、仕様書P4/34の原型2号機を改修して原型機 製作を開始、7週間で原型機を完成させた。
 1938年3月には初期発注として127機の発注が行われ、9月にミュンヘン危機が起こると2 50機まで発注数は増やされたが、フェアリ社では新工場が完成するまで生産には入れず、1940 年になってようやく生産1号機が初飛行している。
 第二次大戦が始まると当機の馬力不足問題が表面化したため、エンジン出力強化や重量軽減策を施 したMk.IIへ生産はシフトした。時を同じくして機上レーダーを搭載した夜間戦闘機型も製作され 始めた。
 しかし優秀な単座艦戦 (シーファイアマートレット等)が就役すると、 大型で扱いにくい当機はバラクーダ艦爆の 乗員訓練や長距離偵察などの任務へ振り向けられるようになっていった。
 1943年頃、後継機となる フェアリ・ファイアフライが 就役するようになると当機は順次退役していったため、現役期間は3年程度と非常に短かった。

機体詳細データ(フルマーMk.I)
全長12.24m全高 4.27m
全幅14.14m翼面積31.77m2
自重3,960kg最大重量4,850kg
最高速度398km/h(高度2,750m)上昇限度6,560m
航続時間4h程度巡航速度不明
発動機ロールスロイス「マーリン」VIII 液冷V型12気筒 1,080馬力×1基
乗員数 2名総生産機数 602機
武装7.7mm機銃×8(すべて主翼内前方固定)
主要タイプ Fulmar Mk.I:最初の生産型。マーリンVIIIエンジン(1,080hp)搭載
Fulmar Mk.II:改良型。マーリン30エンジン(1,300hp)搭載。機体重量軽減
Fulmar NF.Mk II:Mk.IIにAI Mk.IV機上レーダーを搭載した夜間戦闘機型