ベル YFM−1エアラクーダ多座戦闘機

Bell YFM-1 "Airacuda"

合衆国陸軍航空隊

YFM-1
飛行試験を実施中のYFM−1

 ベル社が開発した長距離戦闘機。単座の迎撃戦闘機ではカバーできないほど遠く離れた距離で敵機を迎 え撃つことをコンセプトに開発された機体で、多座戦闘機を指すFMの機体番号が与えられた最初の機体 である。
 双発中翼の全金属製構造を持つ機体であるが、最も目立つ特徴としては両翼のエンジンナセル前方に取 り付けられた37ミリ機関砲の有人銃座があげられる。この銃座設置のためエンジンは後方に向けて搭載 され、推進式プロペラを駆動させるようになっていた。また、胴体爆弾倉には小型爆弾(30ポンド≒1 4キログラム)を複数搭載することができたが、この爆弾も地上攻撃用では無く、敵機の上空から敵機め がけて投下するように考えられていた。
 1937年9月に原型機が初飛行し、その後13機の生産前機が製作され飛行試験に臨んだが、機関砲 銃座の設置位置に伴う諸問題(発射煙のエンジン室流入やエンジン冷却不足、プロペラが後方にあるため の銃手脱出の困難)が解決できず、結局制式採用とはならなかった。製作された原型機および生産前機は 全機とも実戦任務には使用されず、生産前機は機上作業訓練のため地上で使用され第二次大戦終結前に廃 棄となっている。

機体詳細データ(YFM−1)
全長13.67m全高 4.14m
全幅21.30m翼面積63.55m2
自重6,067kg最大重量7,862kg
最高速度431km/h上昇限度9,300m
航続距離4,184km巡航速度不明
発動機アリソン V-1710-13 液冷V型12気筒 1,150馬力×2基
乗員数5名総生産機数14機
武装7.62mm機銃×2、12.7mm機銃×2、37mm機関砲×2、30lb爆弾×10
主要タイプ Bell Model 1:当機の社内呼称。ベル社初の軍用モデルである
XFM-1:原型機呼称。後にYFM-1準拠に改修(1機)
YFM-1:生産前機呼称(13機)
YFM-1A:YFM-1のうち3機を三車輪式降着装置に改めた機体の呼称