フォッケ・アハゲリス Fa223ドラッヘ回転翼機

Focke-Achgelis Fa223 "Drache"

ドイツ空軍

Fa223
Fa223V2原型2号機

 1940年8月に初飛行したこの回転翼機は、先にルフトハンザ航空の依頼で開発されたFa266ホルニッセ (Hornisse:スズメバチの意)を踏襲したローター配置の大型機であった。
 ハインリッヒ・フォッケ(Henrich Focke:フォッケウルフ社創業者の一人。1937年にFW社を退職し、ゲル ト・アハゲリス(Gerd Achgelis)とともにヘリコプターの開発・製造を行うため新会社フォッケ・アハゲリスを 設立した)の自主開発で行われた初飛行だったが、その後回転翼機の軍事的重要度が増してきたため、ドイツ航空 省からFa223ドラッヘ(竜)の呼称が与えられ、訓練・輸送・救難・哨戒などに使用する多用途機の評価用と して39機の発注が行われた。しかし戦争も末期となり連合軍の爆撃が激しくなったために、終戦までにブレーメ ンの工場で10機、シュツットガルト近くのラウブハイム工場で7機、ベルリンで1機が完成したにすぎず、実際 に飛行したFa223はさらに少数であったと伝えられる。
 1945年2月にオーストリアで連合軍に捕獲された2機のうち1機が評価のためにイギリス本土へ飛行し、こ れがドーバー海峡を初めて渡った回転翼機となった。
 戦後、フランスはドイツが残した当機の設計・部品を利用して回転翼機の研究を進め1948年10月にシュド ・エストSE3000と名付けられた機体の初飛行に成功している。またチェコスロバキアでも戦後押収したドイ ツ製部品を使用して2機の機体が製作された。

機体詳細データ(Fa223)
全長12.25m(ローター直径12m)全高 4.35m
全幅24.50m(ローターハブ間)翼面積226.1m2(ローター軌道円面積)
自重3,180kg最大重量4,300kg
最高速度175km/h(海面高度)上昇限度2,000m
航続距離700km巡航速度120km/h
発動機BMW「ブラモ」323D 空冷星形9気筒 1,000馬力×1基
乗員数6〜8名総生産機数18機(ドイツでの完成数)
武装7.92mm機銃×1、爆弾最大500kg
主要タイプ Fa223V:原型機。正式にはFa223V1のように製造(計画)順に番号を付与
SE3000:戦後、当機をベースに仏シュド・エスト社が開発した回転翼機原型