グラマン F8Fベアキャット艦上戦闘機

Grumman F8F "Bearcat"

合衆国海軍航空隊 他

F8F-1
F8F−1 (c)NorthropGrumman
 1943年11月に発注されたXF8F−1は、あらゆる大きさの航空母艦から運用でき、最上の運動性、 良好な低空性能と高い上昇率を必要とする迎撃任務を主任務として計画された。これは日本軍が今後登場させ るであろう零式艦上戦闘機の 後継機に格闘戦で勝利するための必要条件であった。また英軍が捕獲した独軍 Fw190の調査レポートから小型の機 体に大馬力エンジンを搭載するのが有効であると判断して、大馬力エンジンと極力小型化した機体の組み合わ せで設計が行われた。44年8月に初飛行した試作機は、 F6Fヘル・キャットより一回り 小さかったが、上昇率は3割増しとなっていた(この点は日本海軍が零式艦上戦闘機の後継として開発を行 った艦上戦闘機「烈風」が高 性能化を狙ったため大型化したことと好対照である)。
 またグラマン社は初飛行の6ヶ月後には生産機の納入を開始して、工業大国アメリカの底力を見せ付けた。
 しかし部隊配備が始まった矢先に終戦を迎えたため太平洋戦争での活躍は見られなかった。なお1952年 までに本機は米軍部隊から退役したが、フランス空軍に供給された中古機はインドシナ戦争で使用され、また タイ空軍にも129機が供給された。

機体詳細データ(F8F−1B)
全長 8.61m全高 4.22m
全幅10.92m翼面積22.67m2
自重3,210kg最大重量5,900kg
最高速度678km/h(高度6,000m)上昇限度11,800m
航続距離1,780km巡航速度262km/h
発動機プラット&ホイットニー R-2800-34W「ダブルワスプ」空冷星形複列18気筒 2,100馬力×1基
乗員数 1名総生産機数1,266機
武装20mm機関砲×4、1000lb(454kg)爆弾×2等
主要タイプ XF8F-1:原型機。社内呼称G-58
F8F-1:最初の生産型。R-2800-22Wまたは34Wエンジン搭載。12.7mm機銃×4
F8F-1B:F8F-1の搭載機銃を20mm機関砲×4に変更した機体
F8F-1D:無人機指令機に改修された機体。同じ呼称で熱帯仕様改修機も存在する
F8F-1DB:熱帯仕様に改修されたF8F-1Bの呼称
F8F-1N:夜間戦闘機に改修された機体
F8F-2:垂直尾翼延長など各部再設計をおこなった機体。20mm機関砲×4
F8F-2D:無人機指令機に改修された機体
F8F-2N:夜間戦闘機に改修された機体
F8F-2P:写真偵察機に改修された機体
G-58A:速度競技機として改造された民間登録機。愛称はGulfhawk IV