グラマン F6Fヘルキャット艦上戦闘機

Grumman F6F "Hellcat"

合衆国海軍航空隊 他

F6F-3
F6F−3ヘルキャット (c)NorthropGrumman
 米海軍の主力艦戦であるF4Fワイルド・キャットの 後継機を開発するにあたって、設計段階から太平洋戦線やヨーロッパでの戦訓を盛り込み操縦席の装甲強化と搭載弾薬量の増 加などを含んだ原型機は、1942年6月にXF6F−1として初飛行した。
 しかし飛行性能をさらに強化するため当時最強だった2,000馬力級エンジンが搭載された機体がXF6F−3とし て試作された。だが実際は試作機が初飛行する前からF6F−3の生産注文はなされていたのである。
 43年に太平洋戦線から実戦配備が始まり、絶頂期を過ぎていた日本海軍との戦いに参加し太平洋での制空権を徐々に 奪っていくことになった当機は戦争終結まで ヴォートF4Uコルセア(元々の調達計画はこちらが本命で F6Fは失敗した時の保険のようなものだった)と共に太平洋で縦横無尽の活躍を示した。
 突出した性能を持つ機体ではないが、操縦性の良さや無理ができる機体の頑丈さから操縦士達に好まれ、敵である 日本軍パイロットも当機の運動性能には一目置いていたと言われる。
 大戦末期には2,450馬力を発揮するR−2800−18Wエンジンを搭載した強化型原型機も製作されているが、 後継のF8Fが完成したため、量産には至らなかった。

機体詳細データ(F6F−5)
全長10.24m全高 4.11m
全幅13.06m翼面積31.03m2
自重4,152kg最大重量7,000kg
最高速度612km/h(高度7,100m)上昇限度11,400m
航続距離2,500km巡航速度270km/h
発動機プラット&ホイットニー R-2800-10W「ダブルワスプ」空冷星形複列18気筒 2,000馬力×1基
乗員数 1名総生産機数12,275機
武装12.7mm機銃×6、1000lb(454kg)爆弾×2または5インチロケット弾×6
主要タイプ XF6F-1:原型機。R-2600-10エンジン(1,600hp)搭載
XF6F-2:排気タービン付きR-2800-16エンジン搭載の原型機。製作されず
XF6F-3:R-2800-10エンジン(2,000hp)搭載の原型2号機
F6F-3:最初の生産型。原型XF6F-3に準ずる
F6F-3E:夜間戦闘機に改装されたF6F-3の呼称
F6F-3N:夜間戦闘機として生産された機体。機上レーダー装備
XF6F-4:2段過給器付きR-2800-27エンジン搭載の原型機
F6F-5:軽微な設計変更を施したモデル。最多生産型
F6F-5K:各種装備の試験に用いられた機体の総称
F6F-5N:夜間戦闘機として生産された機体。機上レーダー装備
F6F-5P:カメラを装備した偵察機型
XF6F-6:R-2800-18Wエンジン(2,450hp)搭載の強化型原型
Hellcat FR.Mk I:英海軍供与機体の英国呼称。F6F-3相当。当初はGannet Mk.Iと呼称
Hellcat FR.Mk II:英国へ供与された機体の英国呼称。F6F-5相当
Hellcat NR.Mk II:英国へ供与された機体の英国呼称。F6F-5N相当