カプローニ・ビッツォーラ F4/F5戦闘機

Caproni-Vizzola F4/F5

イタリア王立空軍

F4
液冷エンジン搭載型であるF4の原型機

 イタリアのカプローニ社は第二次大戦直前に、同じ設計の機体を利用して空冷星形エンジンと液冷 列型エンジンをそれぞれ搭載する単座戦闘機の開発を並行しておこなった。
 ベースとなる機体は低翼単葉で引き込み主脚を持つオーソドックスなものであるが、尾翼部のデザ インなどは若干旧式な形態から脱却できていないものであった。液冷エンジン搭載型にはイゾッタ・ フラスキーニ・アッソ121RC40エンジン(890hp)を、空冷エンジン搭載型にはフィアットA74 RC38エンジン(840hp)を装備することとし、前者機体はF4、後者機体はF5と呼称された。
 液冷エンジンのF4は、製作過程で液冷エンジンを更に強力なダイムラーベンツDB601Aに変更 することが決定したため設計変更に手間取り、空冷エンジン搭載のF5原型が1939年に初飛行した のに対し、F4は1940年半ばまで初飛行できなかった。しかも、ようやく完成したF4は旧式な機 体設計が災いし、機体に比べて搭載されたDBエンジンが強力すぎたため操縦性が悪く扱いにくい機体 となったので生産計画は破棄された。
 F5は生産前機14機が発注され フィアットG50マッキMC200などとの 比較試験において優秀な成績を収めたものの、量産計画は実現せずに終わっている。

機体詳細データ(F5【空冷エンジン搭載型】)
全長 7.90m全高 3.00m
全幅11.30m翼面積17.60m2
自重1,850kg最大重量2,350kg
最高速度510km/h(高度3,000m)上昇限度9,500m
航続距離770km巡航速度不明
発動機フィアット A74RC38 空冷星形14気筒 840馬力×1基
乗員数 1名総生産機数16機(F4/F5合計)
武装12.7mm機銃×2
主要タイプ F4:DB601Aエンジン(1,150hp)搭載型。原型機のみ製作
F5:A74RC38エンジン(840hp)搭載型。原型および生産前機を製作