ドルニエ Do317試作爆撃機

Dornier Do317

ドイツ空軍

Do317V1
与圧操縦席を持つDo317V1原型機

 1940年にDo217爆撃機の 発展改良型として設計された機体。ドイツ航空省の「爆撃機B」計画にも案として提出されたが優先順位 はユンカース社のJu288よりも 低かった。
 Do217の機体設計を流用し、与圧した操縦席と強力なエンジンを備えた機体として設計されており、 最も特徴的で目立ったのは三角形の垂直尾翼だった。エンジンは He177やJu288と同様に結 合エンジンの搭載を予定していたが、当初予定された「ユモ」222エンジンの開発に手間取ったため、 簡略型となるA型の原型機はDB603エンジンを搭載して製作された。(He177に採用されたDB 610結合エンジンを搭載する高速型はB型と呼称された)。ちなみに6機製作されたA型原型機のうち 1号機を除いた機体はDo217Rを改修したもので、これらの操縦席は与圧されていない。
 1943年半ばに完成した原型機による飛行試験は滞りなく行われたが、Do217と比較して大きな 性能改善は認められず、期待されたB型も戦況の悪化により開発中止となったため、当機が量産されるこ とは無かった。

機体詳細データ(Do317A)
全長16.80m全高 5.44m
全幅20.63m翼面積68.00m2
自重9,955kg最大重量20,140kg
最高速度560km/h上昇限度9,800m
航続距離3,980km巡航速度不明
発動機ダイムラーベンツ DB603B 液冷V型12気筒 1,750馬力×2基
乗員数 4名総生産機数 6機
武装7.92mm機銃×2(機首)、13mm機銃×3(胴体銃座、尾部遠隔銃座)、15mm機銃×1(機首)、
爆弾3,000kg搭載(通常は500kg×6)(Hs293誘導爆弾の搭載も予定)
機体詳細データ(Do317B:計画値)
全長16.80m全高 5.44m
全幅25.90m翼面積不明
自重不明最大重量24,000kg
最高速度670km/h上昇限度10,515m
航続距離3,600km巡航速度537km/h
発動機ダイムラーベンツ DB610A/BB 液冷結合V型24気筒 2,870馬力×2基
乗員数 4名総生産機数B型は生産されず
武装7.92mm機銃×2(機首)、13mm機銃×4(胴体銃座)、20mm機銃×1(尾部遠隔)、
爆弾7,400kg搭載(胴体内爆弾倉に5,600kg+翼下に1,800kg)
主要タイプ Do317V:A型の原型機。1号機のみ新造で2号機以降はDo217Rの改修
Do317A:DB603エンジンを搭載する簡略型。量産されず
Do317B:DB610エンジンを搭載する高速型。計画のみ