ドルニエ Do24飛行艇

Dornier Do24

ドイツ空軍 他

Do24
ドイツ空軍所属のDo24N−1海上救難機

 第二次大戦前にオランダ海軍がオランダ領東インドで使用していたドルニエ・ワール(J)飛行艇の 後継機として要求開発された機体。原型機こそユンカース製ユモ205Cディーゼルエンジンを搭載し ていたが、オランダ側の要求により原型3号機以降は米国ライト社製R−1820系エンジンが搭載さ れた。これはオランダ軍が使用してい たマーチン139爆撃機にも使用さ れているエンジンである。オランダ国内でライセンス生産も行われたが、1940年5月にドイツ軍が オランダへ侵攻、占領されるまでに納入された機体は25機ほどであった。
 オランダ占領後に完成していた機体や未完成機体を押収したドイツ軍は海上救難任務用飛行艇として 当機の審査をおこない採用が決定、オランダの生産ラインはヴェーザー飛行機製造会社の管理の元で再 稼働することになった。
 オランダの生産ライン以外にフランスSNCAN工場でも生産がおこなわれドイツ軍へ納入されてお り、フランス解放後もフランス海軍向けに約40機がこの工場で生産されている。またスペインへも当 機が納入され地中海では連合国・枢軸国両側の航空機搭乗員捜索救難活動に従事した。スペインの機体 は1970年頃まで現役で活躍している。
 1980年代になっても当機の胴体設計をベースにターボプロップエンジンを搭載したコミューター 機計画(Do24ATTと呼ばれる)が持ち上がったことなども、息の長い優秀な機体設計をうかがわせ るエピソードである。

機体詳細データ(Do24T)
全長21.95m全高 5.75m
全幅27.00m翼面積108.00m2
自重9,200kg最大重量18,000kg
最高速度340km/h(高度3,000m)上昇限度5,900m
航続距離2,900km巡航速度295km/h
発動機BMW「ブラモ」323R-2 空冷星形9気筒 1,000馬力×3基
乗員数 7名?総生産機数250機以上(279機説あり)
武装7.92mm機銃×2(機首、尾部)、20mm機関砲×1(背面)、爆弾最大600kg搭載可能
主要タイプ Do24K-1:オランダ向け生産型。R-1820-F52エンジン(875hp)搭載
Do24K-2:オランダ向け改良型。R-1820-G102エンジン(1,000hp)搭載
Do24N-1:Do24K-2をドイツ軍用に改修した機体。エンジンはライト社製そのまま
Do24T:ドイツ軍用に新造された機体。装備品の差異によってT-1からT-3型まである
Do318:境界層制御システムを搭載した試作機。終戦時に自沈処分された
Do24ATT:戦後開発されたコミューター機。ターボプロップエンジン搭載
HR.5:スペイン海軍における当機の呼称。Do24T-3相当