ドルニエ Do217爆撃機

Dornier Do217

ドイツ空軍

Do217
手前はDo217N(夜間戦闘機型)、奥はDo217E(爆撃機型)

 1938年に初飛行を行ったDo217はドイツ空軍の最優秀機の一つに数えられる。元は Do17Z爆撃機の変形で、重量と出 力は大きくなったが外観はさほど変化がなかった。細い胴体のため飛行士達には「空飛ぶ鉛筆」と呼ばれたドルニ エ爆撃機であったが、2,500〜4,000kgもの爆弾を搭載できる能力を持った高性能機であった。
 爆撃機型の機首を変更した夜間戦闘機型も作られたが当初はレーダーの搭載もなく出力も不足したため、あまり 有効に活用されなかった。しかしエンジンをDB603Aに変更し夜間追跡レーダーを搭載したDo217Nが開 発されると夜間戦闘機としても優秀な成績を示すようになった。なぜか夜間戦闘機型にも爆弾倉が残されており5 0キロ爆弾を8発搭載できたが、後に爆弾倉は増加燃料タンクに改造された。
 夜間戦闘機型にはルドルフ・シュナート少佐考案の「シュレーケ・ムジーク」(ジャズ音楽という意味:胴体中 央部に搭載された上向きの機銃。日本軍の斜銃と同様の火器)が搭載され対爆撃機戦闘に威力を発揮した。また爆 撃機型の一部には誘導爆弾「フリッツX」の誘導装置を搭載した型も製作された。

機体詳細データ(Do217M−1【爆撃機型】)
全長16.90m全高 5.00m
全幅19.00m翼面積57.00m2
自重8,840kg最大重量16,700kg
最高速度560km/h(高度5,700m)上昇限度9,500m
航続距離2,150km巡航速度400km/h
発動機ダイムラーベンツ DB603A 液冷倒立V型12気筒 1,750馬力×2基
乗員数 4名総生産機数下記参照
武装7.92mm機銃×6、13mm機銃×2、爆弾最大4,000kg
機体詳細データ(Do217N−1【夜間戦闘機型】)
全長18.90m全高 5.00m
全幅19.00m翼面積55.10m2
自重10,290kg最大重量13,200kg
最高速度520km/h上昇限度8,900m
航続距離1,750km巡航速度427km/h
発動機ダイムラーベンツ DB603A 液冷倒立V型12気筒 1,750馬力×2基
乗員数 4名総生産機数1,905機
武装7.92mm機銃×4、13mm機銃×4、20mm機関砲×4、爆弾最大400kg(後に爆弾搭載は廃止)
主要タイプ Do217A-0:カメラ3基搭載。7.92mm機銃×3。偵察機型生産前機
Do217C-0:7.92mm機銃×5、爆弾3t搭載。爆撃機型生産前機。DB601Bエンジン搭載
Do217E-1:最初の量産爆撃機型。15mm機銃×1、7.92mm機銃×5、爆弾3t搭載
Do217E-2:15mm機銃×1、13mm機銃×2、7.92mm機銃×3、爆弾4t搭載
Do217E-3:20mm機関砲×1、7.92mm機銃×5、爆弾倉に燃料タンクを増設
Do217E-4:BMW801Cエンジン搭載、機首ワイヤーカッター装備。武装はE-2に準ずる
Do217E-5:翼下にHs293誘導ミサイルを搭載できるようにしたミサイル母機型
Do217H:試験的にDB601(ターボ過給器付)を搭載した機体(E型改修)
Do217J-1:20mm機関砲×4、13mm機銃×4、7.92mm機銃×4を持つ戦闘攻撃機型
Do217J-2:J-1にリヒテンシュタインFuG212レーダーを搭載した夜間戦闘機型
Do217K-1:段差のない機首に変更された爆撃機型。BMW801G-2エンジン(1,700hp)搭載。爆弾4t
Do217K-2:翼下に誘導爆弾フリッツXを搭載できるようにした機体
Do217K-3:K-2の装備に加えHs293誘導ミサイルも搭載できるようにしたミサイル母機型
Do217L:K-1の操縦席と防御配置を変更した試作機。2機製作
Do217M-1:DB603Aエンジンを搭載した爆撃機型。武装はK-1に準ずる
Do217M-3:DB603Aエンジンを搭載したミサイル母機型。武装はK-3に準ずる
Do217M-5:DB603Aエンジンを搭載したミサイル母機型。Hs293搭載可能
Do217M-11:DB603Aエンジンを搭載した爆撃機型。武装はK-2に準ずる
Do217N-1:M型の機体にJ-2同様の武装を施した夜間戦闘機型
Do217N-2:N-1から背面銃座(13mm機銃×2)を撤去した夜間戦闘機型
Do217P:高々度偵察機型。DB603Bエンジン(1,860hp)搭載。原型機を改造
Do217R:Hs293誘導ミサイルを搭載できるようにしたミサイル母機型。Do317を改修
Do317:与圧操縦席を持つ改良型機体。三角形の垂直尾翼が特徴。別項参照