デハビランド DH103ホーネット戦闘機

de Havilland DH103 "Hornet"

英国空軍 他

Hornet
英軍艦隊航空隊第801航空隊所属のシーホーネットF.20

 デハビランド社が自己負担で設計開発中だった双発戦闘機を元に、対日本戦用長距離戦闘機を 求めた仕様書F.12/43による機体作成が1943年6月に始まった。当機体は同社製 DH98モスキートの縮小 型として設計されたためモスキート同様の木製胴体を持つが、主翼は木金混合に変更された。
 1944年7月に原型機が初飛行し、当機の高性能には艦隊航空隊のみならず空軍も着目した。 生産型機の製造が急ピッチで進められたが英国空軍への最初の機体納入は1945年4月となっ たため、部隊編成は戦争終結に間に合わず対日本戦への投入は行われなかった。最初の実戦参加 は1951年にマレー半島における英国空軍第33飛行隊の対テロリスト作戦だった。
 また英国海軍初の双発艦上戦闘機となる海軍型も当初の計画に含まれており、空軍型ホーネッ トF.Mk1を改修した海軍型シーホーネット原型は1945年4月に初飛行している(配備は 終戦後に開始された)。
 当初の設計コンセプトであった長距離高速戦闘機として充分以上の性能を持っていたが、実際 に空戦を行うことはなく、地上攻撃任務に従事することが多かったが、航空機のジェット化の波 には勝てず、1955年頃(部隊解隊などの時期により54年や56年説もある)に第一線を退 いている。

機体詳細データ(ホーネットF.Mk III)
全長11.18m全高 4.32m
全幅13.72m翼面積33.54m2
自重5,842kg最大重量9,480kg
最高速度760km/h(高度6,705m)上昇限度10,670m
航続距離4,828km巡航速度不明
発動機ロールスロイス「マーリン」130/131 液冷V型12気筒 2,070馬力×2基
乗員数 1名総生産機数約380機(409機説有)
武装20mm機関砲×4、500lb爆弾×2もしくは30kg小爆弾×8
主要タイプ DH103:当機の社内呼称(総称)
Hornet F.I:最初の生産型。後にF.III準拠に改修された(60機)
Hornet PR.II:F.Iにカメラを搭載した偵察機型。(5機/F.I1機改修説もある)
Hornet F.III:安定性向上のため背びれを追加。内部燃料増加(132機)
Hornet FR.IV:F.IIIの後部燃料タンクをカメラに置き換えた機体(12機)
Sea Hornet F.20:最初の艦上機型。装備はF.IIIに準ずる(79機)
Sea Hornet NF.21:複座夜間艦上戦闘機型。機上レーダー搭載(72機)
Sea Hornet PR.22:Sea Hornet F.20に似た機体でカメラを搭載した偵察機型(23機)