ドボワチーヌ D.720試作偵察爆撃機

Dewoitine D.720

フランス空軍

D.720
D.720原型機

 1930年代に偵察・爆撃・練習などの多用途任務をこなせる機体として開発着手したド ボワチーヌD.700を発展改良させて完成した機体。(ちなみに戦後エミール・ドボワチ ーヌ(Émile Dewoitine)がアルゼンチンのために設計したジェット戦闘機”I.Ae.(FMA) 27 Pulqui”の原型もD.700と呼称されることがあるので混同に注意)
 1939年7月に原型機が初飛行し、良好な性能を見せたためフランス空軍は採用を決定、 直協偵察や戦術偵察といった偵察任務と軽爆撃任務、また多発機操縦士の訓練等に使用する ため合計で1,000機もの調達が予定された。
 全金属製の高翼単葉双発機で、鳥かごのような機首偵察員(爆撃手)席が非常に特徴的で ある。しかし爆撃機としては10キログラムの小爆弾を20発積めるだけの能力しか無かっ たため、実際の爆撃任務に役立ったかどうかは微妙なところである。自衛用武装としては 7.5ミリ機銃3〜4丁が装備される予定だった。
 だが、量産の着手前にドイツ軍がフランスへ侵攻し、結局量産機は1機も完成できずに終 わっている。

機体詳細データ(D.720:一部数値は計画値)
全長10.50m全高 3.71m
全幅14.90m翼面積32.40m2
自重2,617kg最大重量3,822kg
最高速度360km/h(高度3,600m)上昇限度8,400m
航続距離1,530km巡航速度265km/h
発動機ルノー 12R-00 空冷V型12気筒 500馬力×2基
乗員数3名総生産機数1機
武装7.5mm機銃×3〜4(前方固定1、後方旋回1、胴体銃座1〜2)、爆弾200kg搭載
主要タイプ D.700:多用途機の開発計画。200馬力級のエンジン2基を搭載予定
D.720:D.700の計画を強化し、出力を倍にした機体。原型機のみ完成