ドボワチーヌ D503試作戦闘機

Dewoitine D.503

フランス空軍

D.503
1機だけ製作されたD503原型機(D.503.01)

 1934年にドボワチーヌ社は、自社負担にてD500戦闘機を ベースにした高機動型単座戦闘機を試作した。D511と名付けられた原型機は、D500の 胴体と尾翼はそのままに、幅と面積を縮小した主翼を取り付け、空力的に洗練された主脚に変 更したものであったが、搭載エンジンが非力だとの判断から、パリ航空サロンに展示されたの みで、一度も飛行することなく終わっている。
 翌年、D511の機体にD501と同じ12Xcrsエンジンを搭載し、円形ラジエータを 取り付けた試作機が完成した。この機体はD503と名付けられ、実際に飛行試験が行われる こととなったが、D510に能力的に劣っていることが判明したため、それ以上開発が行われ ることは無かった。
 ちなみに1機だけ製作された原型機は、ルネ・フォンク[René Paul Fonck](第一次大 戦時の仏軍撃墜王。第二次大戦直前時は仏空軍戦闘機部隊の監査官に従事していた)の専用機 としてごく短期間使用されたという。

機体詳細データ(D.503(一部データは計画値))
全長 7.56m全高 2.70m
全幅11.48m翼面積15.00m2
自重1,378kg最大重量1,823kg
最高速度375km/h(高度5,000m)上昇限度不明
航続距離 840km巡航速度不明
発動機イスパノスイザ 12Xcrs 液冷V型12気筒 690馬力×1基
乗員数 1名総生産機数 1機(D.503のみ)
武装7.5mm機銃×2(主翼内増)、20mm機関砲×1(モーターカノン)
主要タイプ D.511:12Ycrsエンジン(690hp)搭載の原型機。飛行しないまま開発中止(1機)
D.503:12Xcrsエンジン搭載の原型機。開発中止(1機)