ドボワチーヌ D500戦闘機シリーズ

Dewoitine D.500/501/510

フランス空軍

D.500
仏空軍のD.500戦闘機

 第一次大戦後にフランス空軍が配備したニューポール62戦闘機を更新するため、1930年に 仏航空省が出した仕様書C1に応えて開発された機体。一葉半のニューポール62から進化し、空 気抵抗の原因となる支柱が廃された低翼単葉機は、新時代の戦闘機にふさわしいスタイルをしていた。
 1932年6月に初飛行した原型機D.500.01はイスパノスイザ12Ybrsエンジンを 搭載しており、試験で優秀な能力を示したため翌年末に最初の量産型60機の発注を受けることに 成功した。また、D.500生産型の受注と同時期に、20ミリモーターカノンを装備するモデル が完成し、この機体もD.501の名称で量産化されることになり、1936年には出力強化型の D.510も完成した。
 第二次大戦が始まる1939年には、D.500/501の大半が訓練部隊に移籍していたが、 D.510は現役戦闘機として一部の戦闘機大隊や海外植民地軍に配備されていた。しかし、最高 速度が400キロ/時程の機体がドイツ軍最新鋭戦闘機に敵うはずもなく、1940年半ばまでに 大半が退役するか、植民地軍へ逃げ出していた。
 なお、少数がリトアニアと中国へ輸出されており、リトアニア軍のD.500/510はスペイ ン内乱に参加、中国軍のD.510は日中戦争で成都[チョントゥ]や重慶[チョンチン]といった都 市の防空任務に従事している。

機体詳細データ(D.501)
全長 7.56m全高 2.70m
全幅12.09m翼面積16.50m2
自重1,287kg最大重量1,787kg
最高速度335km/h(高度2,000m)上昇限度10,200m
航続距離 870km巡航速度225km/h
発動機イスパノスイザ 12Xcrs 液冷V型12気筒 690馬力×1基
乗員数1名総生産機数381機(原型機等含むシリーズ合計)
武装7.5mm機銃×2(主翼内蔵)、20mm機関砲×1(モーターカノン)
機体詳細データ(D.510)
全長 7.94m全高 2.42m
全幅12.09m翼面積16.50m2
自重1,496kg最大重量1,929kg
最高速度402km/h(高度5,000m)上昇限度11,000m
航続距離 700km巡航速度不明
発動機イスパノスイザ 12Ycrs 液冷V型12気筒 860馬力×1基
乗員数1名総生産機数(上記参照)
武装7.5mm機銃×2(主翼内蔵)、20mm機関砲×1(モーターカノン)
主要タイプ D.500:初期生産型。7.5mm機銃×2。12Xbrsエンジン(690hp)搭載(101機)
D.501:20mmモーターカノン搭載の武装強化型。12Xcrsエンジン搭載(157機)
D.510:12Ycrsエンジン搭載の出力強化型(120機)
D.511:D.500を元に主翼サイズを小さくした高機動型試作機。試作のみ(1機)