フォッカー C.X戦闘機

Fokker C.X

オランダ空軍 他

C.X
フィンランド空軍の記章をつけたC.X戦闘機

 両大戦の谷間となった1920年代〜30年代に製作された軍用機の中で最も成功作と言っても 過言ではないフォッカーC.V戦闘機の後継機として開発された機体。1933年から設計を開始し 翌年のパリ航空博に1号機が出品されるという速いスピードで開発が進んでいる。
 基本的に前作のC.Vと比較して変化の乏しい機体であったが、搭載するエンジンは約200馬力 も強力なロールスロイス社製ケストレルエンジンとなったため、かなりの高性能を発揮した。
 1935年から量産が開始され、最初の量産機は1937年から部隊へ配備されるようになった。 初期の機体は開放操縦席と尾ソリを持っていたが、後に生産された機体は風防と尾輪を装備するよ うになっている。オランダ(陸)空軍に35機が納入された他、フィンランドからも4機の発注を 受けたフォッカー社では更に強力なブリストル・ペガサスエンジンを搭載した機体を製作、この機 体の高性能に満足したフィンランド政府は同機の製造ライセンスを取得し、国営航空機工場にて3 5機の生産を実施している。
 第二次大戦開戦時にオランダ空軍で就役していた機体のうち10機ほどがドイツ軍との実戦に参 加しているが最新鋭のドイツ機には勝てず、オランダが降伏する直前に1機(2機説もある)が英 国へ亡命し自由オランダ軍の最初の兵力となった。フィンランドでは1939年の冬戦争開戦時に3 個飛行隊が当機を配備させており、ソビエト軍と交戦をおこなった。このうち7機は終戦まで生き 残り、最後の生存機は1958年に事故で墜落するまで飛行を続けたと伝えられている。

機体詳細データ(C X シリーズIII【フィンランド製 srs II】)
全長 9.20m全高 3.30m
全幅12.00m翼面積31.70m2
自重1,550kg最大重量2,900kg
最高速度335km/h(高度1,850m)上昇限度8,100m
航続距離900km巡航速度275km/h
発動機ブリストル「ペガサス」XII 空冷星形9気筒 835馬力×1基
乗員数 2名総生産機数70機程度
武装7.62mm機銃×2(前方固定1、後方旋回1)、400kgまでの爆弾
主要タイプ ※以下のモデル名のうち「srs」とは「series(シリーズ)」の略を示しています
C.X srs I:オランダ軍向けの機体。ケストレルエンジン(650hp)搭載(16機+蘭領東インド13機)
C.XH:オランダ空軍向けsrs Iの別称。HはHollandの略
C.XK:オランダ領東インド植民地軍向けsrs Iの別称。KはKoloniënの略
R.7:スペイン第二共和政府向けに製作された機体の現地呼称。srs I準拠(2機)
C.X srs II:フィンランド向けにオランダで生産した機体。ペガサスXIIエンジン搭載(4機)
C.X srs III:フィンランドで生産された機体。srs IIと同様の機体(13機)
C.X srs IV:フィンランドで生産された機体。ペガサスXXIエンジン(835hp)搭載(17機+追加5機)