バッド RB−1コネストガ輸送機

Budd RB-1 "Conestoga"

合衆国海軍航空隊

Conestoga
RB−1コネストガ

 第二次大戦初期に米軍は『今後、航空機の材料となるアルミニウム合金が不足するであろう』との 予測を行い、輸送機や練習機など後方支援用の機体をアルミ以外の材料で製造する研究を開始した。
 当機は米国海軍航空局がバッド社と協力して開発した全ステンレス鋼製の貨物・兵員輸送機である が外翼後縁やフラップなどは布張りで出来ていた。1942年に米海軍はRB−1の名称で200機 の発注を、また米陸軍もC−93の呼称で600機を発注したが、生産の遅れと製造コストの超過、 それに予測されたアルミ合金の不足がおこらなかったことから陸軍発注は完全にキャンセルとなり、 海軍の契約も25機に削減されてしまった。
 太平洋戦争終戦までに17機が米海軍に納入されたが一度も部隊使用されることはなく、戦後余剰 機体として民間に売却された。このうち14機をナショナル・スカイウェイ・フレイトコーポレーシ ョン(National Skyway Freight Corp)という貨物輸送会社が会社発足時に使用した。この会社は後 に貨物輸送で有名となったフライング・タイガー社(Flying Tiger Line)の前身である。
 計画としては失敗作(というか不必要な機体)であったものの、地上高の低い3輪式降着装置や貨 物積込用の後部傾斜台兼用ドア(軍用トラックが自走で乗り込めた)、妨げる物のない長方形の断面 を持つ貨物室など現代貨物輸送機の必要条件が満たされており、時代を先取りした設計であったこと は間違いない。
 ちなみにコネストガとは西部開拓時代に使用された大型の幌馬車のことである。

機体詳細データ(RB−1コネストガ)
全長20.73m全高 9.68m
全幅30.48m翼面積130.06m2
自重9,143kg最大重量15,359kg
最高速度317km/h(高度2,285m)上昇限度7,680m
航続距離1,127km巡航速度266km/h
発動機プラット&ホイットニー R-1820-92「ツインワスプ」空冷星形複列14気筒 1,200馬力×2基
乗員数 3名総生産機数 25機
武装武装なし(24名の完全装備落下傘兵と補給物資を搭載可能)
主要タイプ Conestoga:当機愛称。民間へ売却後の機体呼称でもある
RB-1:米海軍における制式番号。25機でキャンセル
C-93:米陸軍における制式番号。契約取り消し