コードロン C.630シムーン軽輸送機

Caudron C.630 "Simoun"

フランス空軍 他

C.630
C.635(C.630の内部レイアウトを変更した機体)シムーン輸送機

 仏コードロン社の設計者マルセル・リファール(Marcel Riffard)がドゥーチュ・ド・ラ・ムート杯競速機で培っ た技術を盛り込んで設計したC.500シムーンIVとC.620シムーンVIは1934年のパリ航空サロンに展示さ れ、航空界の注目を集めた。このC.620を元に量産性を高め登場したのがC.630である。
 C.630は木製構造を持つ流線型胴体の機体で、固定された主脚も流線型の整形に覆われた優雅なシルエットを しており、発表直後から個人航空家や商業航空業界による注文が相次ぎ、第二次大戦前にはエール・フランスの子会 社であるエール・ブルー(Air Bleu)社などが国内郵便輸送などに使用した。
 C.630を使用した長距離冒険飛行も多数企画され、1935年にはフランス〜マダガスカル間の8,665k mを57時間36分かけた飛行に成功したりもしているが、有名な飛行詩人サンテクジュペリは1937年にC.6 35シムーンでニューヨーク〜ティエラ・デル・フエゴ間の飛行に失敗し重傷を負うなど冒険には危険もつきもので あった。
 最も多く製造されたのは軍用のC.635Mであるが、第二次大戦が勃発した時点で民間所有だった約60機もフ ランス空軍に徴発され連絡任務などに従事した。またドイツもフランスを占領したときに捕獲した機体を訓練や連絡 任務に使用している。
 戦後飛行可能状態で残っていた機体のうち1機は映画 「星の王子さま」にも 登場しているので、ビデオ等で当作品を鑑賞する機会があったら注意してみてほしい。

機体詳細データ(C.635Mシムーン【軍用4座連絡機型】)
全長 9.10m全高 2.30m
全幅10.40m翼面積16.00m2
自重 755kg最大重量1,380kg
最高速度300km/h(海面高度)上昇限度6,000m
航続距離1,500km巡航速度260km/h
発動機ルノー「ベンガリ」6Q-09 空冷直列6気筒 220馬力×1基
乗員数 4名総生産機数 568機
武装武装なし
主要タイプ C.630:初期生産型。ベンガリ6Priエンジン(180hp)搭載(20機)
C.631:C.630にベンガリ6Q-01エンジン(220hp)を搭載した強化型(3機)
C.632:C.631に似る機体。内外装を一部変更している(1機)
C.633:胴体部改修、ベンガリ6Q-07エンジン搭載の改良型(6機)
C.634:主翼改修により離陸重量を増大。ベンガリ6Q-01または6Q-09エンジン搭載(3機)
C.635:客室配置を改善。ベンガリ6Q-01または6Q-09エンジン搭載(46機+従前機改修)
C.635M:C.635に軍用機器を搭載した最多生産型。ベンガリ6Q-09または6Q-15エンジン搭載(489機)