ブロームウントフォス Bv40滑空戦闘機

Blohm und Voss Bv40

ドイツ空軍

Bv40
Bv40V1原型1号機

 連合軍の昼間爆撃が激しくなるなか、爆撃編隊を迎撃するために飛び立つドイツ空軍の戦闘機隊の被害も 甚大なものになっていた。特に密集隊形で飛行する爆撃機の銃座から撃ち出される濃密な対空弾幕は通常の 戦闘機がくぐり抜けるには非常に困難なものであった。
 この激しい対空射撃をくぐり抜けて攻撃を行うために、迎撃機の前面面積を減らすことで対空射撃に狙わ れ難くした迎撃機開発が行われ、航空機の前面面積を広くする最大の要因であるエンジンを取り外したグラ イダー型の滑空戦闘機が考案された。
 1943年にブロームウントフォス社の設計したBv40は装甲化された操縦席に木製胴体、落下式車輪 をもった極めて小型の機体で、前面面積を極力減らす為に操縦者はうつぶせになって乗り込むようになって いた。小型化と金属以外の材料を使用することは貴重な戦略物資(軽合金やゴムなど機体を構成する材料の うち海外からの輸入に頼っており、他の兵器開発にも必要な資材等)節約の意味もあったのかもしれない。
 この機体はBf109戦闘機Fw190戦闘機に曳航され離陸、敵爆撃編 隊の正面上空で切り離され、敵編隊に向かって急降下しながら一撃を加えそのまま離脱、滑空しながら基地 へ戻るという戦法を採用していたのだが、搭載していた30ミリ機関砲の能力不足や対空弾幕の射程外から 攻撃できるR4M空対空ロケット弾の完成などにより当機開発に対する熱意が薄れてしまったため、少数の 原型機が製作されただけで実戦配備には至らなかった。
 なお、実際に実戦投入されたロケット推進の戦闘機Me163も 迎撃後は滑空して帰投を行っていたのだが、連合軍爆撃部隊の護衛戦闘機に滑空状態の所を狙い撃ちされて 多大な損害を出しているため、当機も攻撃後の滑空状態を狙われるであろうことは想像に難くなく、実戦に 投入された場合、損害は大きかったと考えられる。

機体詳細データ(Bv40)
全長 5.70m全高 1.63m
全幅 7.90m翼面積 8.70m2
自重 835kg最大重量 950kg
最高速度最大降下速度約900km/h : Bf109Gによる曳航速度555km/h(高度6,000m)
発動機動力なし(滑空のみ)
乗員数 1名総生産機数 7機
武装30mm機関砲×2
主要タイプ Bv40:単座滑空戦闘機。試作のみで量産には至らず