マーチン バルチモア爆撃機

Martin Baltimore

英国空軍(合衆国陸軍) 他

Baltimore Mk4
英軍の記章をつけたバルチモアMk.IV

 米陸軍の要求仕様書に応えて設計されたメリーランドの 流れを汲む機体であるが、こちらは英軍の詳細要求により設計された。
 メリーランドよりも強力なエンジンを持ち、搭乗員間で直接連絡が可能なように胴体部が拡大 されている(それでも幅が狭かったため搭乗員同士が飛行中に場所を入れ替わる事は不可能であ ったと言われる)。
 英国は1940年5月に当機を400機発注し、米国で武器貸与法が発効するとさらに追加発 注をおこなっている。計1,575機(英国発注1,000機、米陸軍発注の貸与機575機(6 00機未満との説もある)。米陸軍は貸与用として発注したのみで、自軍では使用していない) が生産されたが、これらの機体の一部は貨物船によって運搬中に大西洋で失われたものもあった。
 英軍が受領した機体は地中海沿岸地域で軽爆撃機として使用されており、英軍からオーストラ リア空軍や自由フランス空軍、南アフリカ空軍などへ割り振られた機体もあった。またイタリア が休戦後に連合軍へ加わった際、イタリア空軍へ英軍機の一部が供与されている。

機体詳細データ(バルチモアMk.IV)
全長14.80m全高 5.41m
全幅18.69m翼面積50.03m2
自重7,010kg最大重量10,300kg
最高速度491km/h(高度3,500m)上昇限度7,100m
航続距離1,700km巡航速度300km/h台後半
発動機ライト R-2600-19 空冷星形複列14気筒 1,660馬力×2基
乗員数4名総生産機数1,575機(英国発注)+
575〜600機(米陸軍発注)
武装7.7mm機銃×8〜10(前方固定4、背面2〜4、腹部2)、爆弾最大2,000lb(907kg)
主要タイプ Model 187:当機の社内モデル名(総称)
Baltimore Mk.I:最初の生産型。ライトGR-2600-A5Bエンジン(1,600hp)搭載(50機)
Baltimore Mk.II:Mk.Iに似るが背面銃座をビッカース機銃×2に変更(100機)
Baltimore Mk.III:改良型。ライトR-2600-19エンジン(1,660hp)搭載。背面動力銃座(250機)
Baltimore Mk.IIIA:米陸軍名称A-30の貸与モデル。背面銃座は12.7mm機銃×2(281機)
Baltimore Mk.IV:米陸軍名称A-30Aの貸与モデル。Mk.IIIAとは細部で異なる(294機)
Baltimore Mk.V:ライトR-2600-29エンジン(1,700hp)搭載。基本的にMk.IVと同じ(600機)