アビア B.534戦闘機

Avia B.534

チェコスロバキア空軍 他

B.534
アビアB.534−IV(降着装置に雪上用ソリを装着したもの)

 1933年に初飛行したチェコスロバキアの複葉戦闘機。当時世界の戦闘機は複葉から単葉への過渡期で あり、当機も複葉戦闘機の最終世代を代表する機体の一つといえよう。
 アビア社設計士フランチシェク・ノボトニー(Frantisek Novotny)の手による原型機は上下の主翼幅が 異なり、かつ前後に食い違いのある単張間複葉で、外向きに傾斜したN型支柱により上部主翼を支えるスタイ ルを取っている。胴体は鋼管骨組に金属板(機体前部)または布(機体後部)が貼ってあった。
 1938年9月のミュンヘン会談までに国内21個飛行隊に配備が完了した当機だったが、会談の結果と して結ばれたミュンヘン協定に従ってドイツ軍はズデーテン地方へ進駐、翌39年にチェコスロバキアはド イツに占領(併合)されたため当機の活躍の場は少なかった。占領後当機を接収したドイツ軍は短期間だけ 当機を東部戦線(ウクライナ戦線など)で使用していたが旧世代機のため性能不足の感は否めず、すぐに メッサーシュミットBf109に交替し、当 機は高等練習機などに使用されるようになっている。
 チェコスロバキア以外の使用国としては、大戦前にギリシアやユーゴスラビアに輸出された他、ドイツに 接収された機体のうち72機がブルガリアに譲渡されプロエスティ油田防衛などに使用されたが、こちらも 能力不足のため、すぐにドボワチーヌD.520と 交替した。

機体詳細データ(B.534−IV)
全長 8.20m全高 3.10m
全幅 9.40m翼面積 23.56m2
自重1,460kg最大重量2,120kg
最高速度394km/h(高度4,400m)上昇限度10,600m
航続距離 580km巡航速度345km/h
発動機イスパノスイザ 12Ybrs 液冷V型12気筒 850馬力×1基
乗員数 1名総生産機数566機
武装7.7mm機銃×4、20kg爆弾×6
主要タイプ B.534原型:原型機。2号機は密閉式風防とスパッツ付き車輪を持つ
B.534-I:最初の生産型。機体は原型2号機に準ずるが操縦席は開放型
B.534-II:搭載機銃を胴体両脇に移動。軽爆弾架を装備
B.534-III:気化器空気取入口を機首下部に移動。海外輸出もこのモデル
B.534-IV:後方スライド式の密閉式風防、後部胴体を高くしたモデル
Bk534:20mmモーターカノン×1搭載モデル。機体はIV型に酷似
B.634:空力的に洗練された再設計モデル。12Ycrsエンジン搭載。ごく少数生産