ダグラス B−23ドラゴン爆撃機

Douglas B-23 "Dragon"

合衆国陸軍航空隊

B-23
米陸軍航空隊のB−23

 1934年に米陸軍が出した新型爆撃機に要求に応えて開発されたダグラス社の B−18だったが、同じ要求に 沿ったボーイング社のB−17と 比べると魅力に欠けていたことは事実だった(実際、B−17が約一万三千機も生産されたのに B−18は350機ほどしか生産されなかったことが裏付けとなっている)。
 ダグラス社では1938年にB−18の欠点を改良した機体を米陸軍へ提示、陸軍も提案を受け入 れたため、この改良型にB−23の名称を与え38機の製造契約が与えられた。B−23は一見B− 18に似た双発の機体であったが、主翼は拡大され、胴体も空力的に洗練が行われ、垂直尾翼も拡大 されるなど細かい点が新設計となっており、また米陸軍爆撃機として初めて尾部銃座を搭載した機体 でもあった。さらに搭載エンジンもB−18のものより出力が強化されたものとなっており、大幅な 性能改善が施されていた。
 1939年7月に初飛行した当機は、陸軍航空隊の審査で当機の爆撃機としては実用充分な性能を 持っていることが証明されたが、第二次大戦勃発後に欧州からもたらされた情報によると、欧州戦線 で現在就役している、または今後出現するであろう爆撃機に比べると能力的に劣っており、またこれ 以上の改良による伸びも期待できないとされ、1940年後半には一部の機体が沿岸部哨戒任務に従 事したのみで、他は訓練用へ回されることとなり、追加の生産発注は行われることなく終わった。
 42年に15機が汎用輸送機(UC−67)へ改造され、残りの機体はエンジンテストベッド機や グライダー曳航機へと転身した。大戦を生き残った機体は民間航空業者に払い下げられ、乗員2名と 乗客12名を乗せる旅客機として戦後長い間使用されている。なお、大富豪ハワード・ヒューズも個 人用輸送機として払い下げ機体を1機購入、改造を施し使用したという。

機体詳細データ(B−23)
全長17.80m全高 5.63m
全幅28.04m翼面積92.25m2
自重8,659kg最大重量14,696kg
最高速度454km/h(高度3,660m)上昇限度9,630m
航続距離2,253km巡航速度338km/h
発動機ライト R-2600-3「サイクロン」空冷星形複列14気筒 1,600馬力×2基
乗員数4〜6名総生産機数38機
武装7.62mm機銃×3(機首、背部、腹部の各銃座1)、12.7mm機銃×1(尾部銃座)、
爆弾最大4,000lb(1,814kg)搭載可能
主要タイプ B-23:爆撃機型の制式名称(38機)
UC-67:汎用輸送機に改造されたB-23の呼称(15機改造)