カーチス・ライト AT−9ジープ高等練習機

Curtiss Wright AT-9 "Jeep"

合衆国陸軍航空隊

AT-9
米国陸軍航空隊のAT−9

 第二次大戦が始まり、多発機操縦士の大量育成を必要とした米陸軍航空隊はセスナ社の T−50の審査・調達を開始して いた。しかし高性能化する双発爆撃機の操縦士養成にはT−50よりも”ホット”な機体が必要だと 考えられていた。
 カーチス・ライト社は陸軍が「より高性能」な双発転換練習機を求めてくるであろうことを予測し ていたため、CW−25と名付けた低翼片持ち単葉・尾輪式の機体に軽爆撃機同様の着陸特性を持たせて 設計を行っており、米陸軍の要求に迅速な回答を出すことが出来た。
 鋼管溶接の胴体に布張り(主翼や尾翼も布張り)の原型機は米陸軍の審査に合格し、1942年か ら量産が開始されたが、このAT−9と名付けられた量産型は全金属製構造に改められている。ちな みに当機の愛称は先年米陸軍が採用した小型汎用四輪駆動車の「ジープ」から来ている。
 小さな翼面積と高い翼面荷重のため扱いにくい機体であったが、高等練習機という任務にはうって つけな機体で、1943年に生産が終了するまでに491機(+改良型300機)が製造された。終 戦後は過激な操縦特性から民間への払い下げは行われず、地上訓練用の教材として余生をすごしている。

機体詳細データ(AT−9)
全長 9.65m全高 3.00m
全幅12.29m翼面積21.65m2
自重2,087kg最大重量2,722kg
最高速度317km/h(海面高度)上昇限度5,793m
航続距離1,207km巡航速度282km/h
発動機アブコ・ライカミング R-680-9 空冷星形9気筒 295馬力×2基
乗員数2名総生産機数791機
武装武装なし
主要タイプ Model CW-25:原型機(を含む機体)のメーカー呼称
AT-9:初期生産型呼称。練習生と教官が搭乗する複座型(491機)
AT-9A:AT-9とほぼ同様だが、座席を4座とした改良型(300機)