アラド Ar68戦闘機

Arado Ar68

ドイツ空軍

Ar68
アラドAr68e原型機

 第一次大戦の敗戦により武装が禁じられたドイツであったが、ナチス党が政権を取ってからは秘密裏に 軍事力の拡大がおこなわれてきた。空軍も例外ではなく、軍用航空機の調達が活発化し幾つかの機体が開 発されている。当機は新生ドイツ空軍のためにアラド社が開発した単座複葉戦闘機Ar65(制式採用と はならなかった)の改良版として登場した機体である。
 1934年に初飛行した原型機にはBMW社製V型エンジンを搭載していたが、エンジンブロックが上 部に張り出していたため前方視界が悪く、エンジン性能も不十分なものであった。そこで原型2号機では ユンカース社製の過給器付き倒立V型エンジンを搭載し視界改善や能力向上を狙っている。生産型は「ユ モ」エンジン搭載のE型とBMWエンジン搭載のF型がメインで生産されているが、「ユモ」エンジンの 供給不足からE型の配備は1937年春まで遅れている。
 生産型機体の納入は1936年夏から開始されているが、当機の就役と前後して メッサーシュミットBf109が完成した ため生産機数はあまり多くない。第二次大戦開戦時には夜間戦闘機として3個飛行中隊に配備されていた 他は練習戦闘機として第一線を退いており、現役であった期間は短かった。

機体詳細データ(Ar68E−1)
全長 9.50m全高 3.28m
全幅11.00m翼面積27.30m2
自重1,840kg最大重量2,475kg
最高速度305km/h(海面高度)上昇限度8,100m
航続距離415km巡航速度不明
発動機ユンカース「ユモ」210Da 液冷倒立V型12気筒 690馬力×1基
乗員数 1名総生産機数不明
武装7.92mm機銃×2、10kg爆弾×6
主要タイプ Ar68a:原型1号機。BMW VId12エンジン(550hp)搭載。非武装
Ar68b:原型2号機。ユモ210エンジン(610hp)搭載。非武装
Ar68c:原型3号機。Ar68bの冷却器形状を変更した機体
Ar68d:原型4号機。BMW VIエンジン搭載の生産前機。7.92mm機銃×2
Ar68e:原型5号機。ユモ210エンジン搭載の生産前機。7.92mm機銃×2
Ar68E:生産型。ユモ210DaまたはEaエンジン(690hp)搭載。爆弾架装備可能
Ar68F:最初の生産型。BMW VIエンジン(750hp)搭載
Ar68G:過給器付きBMWエンジン搭載機。失敗作のため生産はごく少数
Ar68H:BMW132エンジン(950hp)搭載。7.92mm機銃×4の強化型。原型のみ