アミオ 143爆撃機

Amiot 143

フランス空軍

Amiot 143
アミオ143の編隊

 1928年にフランス航空技術局が発行した仕様書に基づき設計製作された昼間・夜間兼用の双 発爆撃機。仕様書に応えて当初製作された原型機はアミオ140と名付けられ、他社提出の機体と ともに審査を受け採用となった。当時国内で「アミオ140が選定されたのは提出された機体のう ち、この機体がもっとも醜かったからである」とまで揶揄された無骨な二層デッキ式ゴンドラの胴 体に高翼配置の主翼、大きな泥よけをつけた固定脚を持った機体はお世辞にも洗練された設計とは 言い難かった。
 フランス当局では当機に多座戦闘機や長距離偵察機としての役目をも果たすよう要求を追加した ため、エンジンをイスパノスイザ製液冷エンジンに変更したアミオ142とグノームローヌ製空冷 エンジンに変更したアミオ143が設計され、量産型として後者が製造されることになった。
 生産されたアミオ143は1935年から部隊配備が開始され、1939年の第二次大戦開戦時 には5個飛行隊、約60機が配備を完了していた。ところが旧態依然とした固定脚爆撃機が活躍で きる時代はとうの昔に終わっており、開戦直後の当機は宣伝ビラの投下が主任務であったし、その 後もフランス降伏直前まで夜間爆撃に従事したのみで、昼間爆撃はセダン地区ムーズ川の橋梁爆撃 が唯一のものであり、この任務も出撃12機中生還1機という絶望的な結果に終わっている。
 休戦後に残存していた機体は第一線から退き、ビシー政府軍によって輸送機として使用されてい るが、1944年には全機が退役してしまっている。

機体詳細データ(アミオ143)
全長18.00m全高 5.50m
全幅24.50m翼面積100.0m2
自重6,100kg最大重量9,700kg
最高速度310km/h上昇限度7,900m
航続距離1,200km巡航速度270km/h
発動機グノームローヌ 14Kirs/Kjrs 空冷星形14気筒 870馬力×2
乗員数4名(爆撃任務)/6名(偵察任務)総生産機数141機(140機?)
武装7.5mm機銃×4、爆弾最大800kg搭載
主要タイプ Amiot 140:原型機。イスパノスイザ12Nbrエンジン(650hp)搭載。4座爆撃/偵察機(2機)
Amiot 142:イスパノスイザ12Ybrsエンジン(860hp)搭載の原型機改修機(1機改修)
Amiot 143:グノームローヌ製エンジン搭載の生産型(138機)
Amiot 144:主翼を改良し、引き込み脚とした改修機(1機改修)
Amiot 150BE:偵察/雷撃型原型。降着装置は車輪とフロートの交換式(1機)