ヴァルティ A−19攻撃機

Vultee A-19

合衆国陸軍航空隊

YA-19
YA−19(XA−19Cか?)(Photo:National Museum of the USAF)

 米陸軍は1930年代後半に双発軽攻撃機の調達を目論んだが、比較対象として単発の攻撃機も 調達することにした。そこでヴァルティ社に対し1938年6月に7機の単発攻撃機YA−19の 発注が行われた。
 ヴァルティ社では1930年代中頃に輸出用として開発した単発軽爆撃機V11(この機体は中 国やソ連、ブラジルなどに購入されている)のエンジンをP&Wツインワスプに換装した機体を製作、 これをYA−19として納入した。
 陸軍航空隊では納入されたYA−19をカリフォルニアやパナマで試験したが、当機の大きな特徴 である垂直尾翼よりも前にある水平尾翼と搭載エンジンのマッチングが悪かったのか飛行安定性に欠 けるところがあり、また能力的にも時代遅れの感があったため、より速度の速い双発機の方が有望で あるとして制式採用には至らなかった。
 当機は比較試験用の機体として使用されたため、いくつかのエンジンに取り替えて試験されている。 そのため機体名称のバリエーションが幾つか存在する。

機体詳細データ(YA−19)
全長11.53m全高 3.05m
全幅15.24m翼面積35.67m2
自重2,927kg最大重量4,727kg
最高速度370km/h上昇限度6,218m
航続距離1,786km巡航速度333km/h
発動機プラット&ホイットニー R-1830-17「ツインワスプ」空冷星形複列14気筒 1,200馬力×1基
乗員数 3名総生産機数 7機
武装7.62mm機銃×6(前方固定4、後方旋回1、腹部格納式1)、爆弾2,180lb(989kg)
(胴体内爆弾倉に30lb小爆弾×36と機外に1,100lbまでの爆弾を搭載)
主要タイプ V11:複座型輸出用モデルの原型機。原型2号機はV11-Aと呼称
V11-G:中国向け輸出モデル(攻撃機)。R-1820-G2エンジン(850hp)搭載(60〜100機程度)
V11-GB:V11-Gの軽爆撃機型。爆撃手用の席を設けた3座型(ソ連4機、ブラジル26機輸出)
V11-GB2F:V11-GBの水上機型。ブラジル海軍に提案したが採用されず
BSh-1:V-11GBのソ連呼称。M-62エンジン(920hp)搭載のライセンス機(31機程度)も同呼称
YA-19:米陸軍へ納入された機体の呼称(7機)
XA-19A:YA-17の最終機にライカミングO-1230液冷エンジン(1,200hp)を搭載した後の呼称
XA-19B:YA-17の2号機にP&W R-2800エンジン(1,800hp)を搭載した後の呼称
XA-19C:XA-17AのエンジンをP&W R-1830-51エンジン(1,200hp)を搭載した後の呼称
A-19:YA-19(上記XA-19に改造されなかった5機)が部隊配備された後の呼称