帝国海軍開戦一年間の戦果

戦史空前の撃沈数

 昭和十六年十二月八日、大東亜戦争勃発以来昭和十七年十二月七日まで、満一年間の帝国海軍の戦果は表の通りである。
 開戦劈頭、帝国海軍航空隊は真珠湾を強襲してアメリカ太平洋艦隊を殲滅、マレー沖に英国海軍東洋艦隊主力を屠って全世界を震撼せしめたと思う間もなく、わが海上作戦は太平洋からインド洋の全海域に拡大し、更に大西洋までも帝国海軍潜水艦の戦場と化し、作戦の規模は世界史上空前の雄渾豪壮なる展開を見るに至った。
 ワシントン会議以来二十年、世界の圧倒的海軍勢力であったアングロ・サクソン海軍は、開戦以来僅かに一年にして壊滅的打撃を加えられ、世界の海軍形勢は一変した。
 大王亜戦争の最大の特性は一大海上戦争たる天に存するのであるが、開戦以来大海戦が連続的に行われるとともに、戦闘の勝敗がいずれも決定的になる点において未曾有の凄烈さを示しているのである。
 開戦以来一年間における大本営発表を総合して、帝国海軍の戦果を挙ぐると別表の如く膨大なる数字にのぼるとともに、帝国海軍は主力艦以下あらゆる艦種、船舶、航空機を包含して撃滅しており、我が海軍が作戦上幾多の困難を排し、常に、猛烈なる戦闘を敢行していることを如実に物語っている。
 そして、この膨大なる戦果は、単に数字的に驚異の収穫であるばかりでなく、この数字の陰に敵米、英、蘭連合国の対日戦略網の撃砕、作戦基地の攻取、作戦単位としての艦隊、あるいは兵員の多数を奪い、ために、敵の戦略乃至作戦に致命的打撃を加えたることを看取しなければならないのである。

(別表)大本営発表による開戦以来昭和十七年十二月までの帝国海軍の総合戦果並びに我が方の損害
 戦 果我方の損害
撃 沈大中破拿捕沈没大中破
戦艦    五
カリフォルニア型 二
メリーランド型  一
アリゾナ型    一
オクラホマ型   一
   二
プリンスオブ
  ウェールズ
 
レパルス
 十一    七
メリーランド型  一
ネバダ型     一
ペンシルバニア型 二
ノースカロライナ型一
テキサス型    一
艦型未詳     一
    二
ウォースパイト型一
 
クイーン
  エリザベス型一
 
 
     
         四
艦型未詳     四
航空母艦
水母含む
    七
ラングレー
レキシントン
サラトガ
ヨークタウン
ワスプ
エンタープライズ
ホーネット
   一
ハーミス
 
 
 
 
 
 
 十一    四
新大型      一
新中型      一
艦型未詳     二
 
 
 
 
 
 
 
 
      
         三
新式中型     一
特設空母     一
大型空母     一
甲級巡洋艦    十二
オーガスタ
ヒューストン
ポートランド型  一
サンフランシスコ型一
ウイチタ型    一
アストリア型   五
オマハ型     一
オーガスタ型   一
    六
エクゼター
ロンウォール型 一
ロンドン型   一
オーストラリア型二
艦型未詳    一
 四十六   十五
マーブルヘッド
ノーザンプトン型 一
サンフランシスコ型一
甲巡又は乙巡  十三
 
 
 
 
 
 
  十九    
乙級巡洋艦    三
ホバート型   二
アリキース型  一
   四
デ・ロイテル
ジャバ型 二
トロンプ型一
 
    三
リアンダー型 一
アレスーサ型 二
 
 
   一
トロンプ型一
 
 
 
    
       二十一
甲巡又は乙巡 二十一
駆逐艦三十二十二四十八十八 二十三    十四
特務艦三(ユタを含む)     
潜水艦九十三五十八    
砲艦    
敷設艦     
掃海艇  
魚雷艇       
小艦艇十六二十四   
特設艦    
艦型未詳撃沈一隻、大中破三隻 
船舶撃沈破四百十六隻(二百二十四万トン)五百三隻(二百二十万トン)六十五隻
飛行機撃墜破 三七九八機以上自爆及未帰還五五六機
(上記の表であるが、水増しの意図が有る無しにかかわらず撃破数は実際の数よりも多くなっているようだ。)
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