水上機母艦 ライト(初代)

Seaplane Tender "Wright(1)"

アメリカ海軍 アメリカ海軍


USS Wright
「ライト」(1920年代)
スペックデータ
排水量:(満)11,500t ボイラー:Babcock&Wilcox罐・石炭重油混焼×6基 燃料搭載量:重油1,270t
全長:(全)136.55m
全幅:(船)17.68m 主機:General Electric式電気駆動タービン×1基、1軸推進
吃水:7.01m
出力:3,000hp
武装:
38口径5inch単装砲2基、50口径3inch単装高角砲2基
水上機12機搭載(旧式複葉機の場合)
最大速力:15.3kt
航続距離:不明
乗員定数:228名

同型艦名(1隻)
ライト(初代)[Wright(1)] 

水上機母艦 ライトについて

 アメリカのライト兄弟が航空機の動力飛行に成功した1903年から10年ほど後に勃発した第一次世界大戦において、航空機は兵器として格段の発達を見せるようになった。イギリス海軍や日本海軍などは水上機母艦を建造(他艦種からの改造含む)を行い、偵察や哨戒、水難救助などに水上機を活用していたが、参戦の遅かったアメリカ海軍では大戦中に航空機を本格的に投入することはなかった。
 第一次大戦が終わり、他国での航空機の活躍を見たアメリカ海軍でも航空機母艦(当時の航空機には気球や飛行船も含まれている)の建造を行うこととなり、1920年に輸送船として建造中だった艦を買収し母艦として竣工させることにした。航空機の先駆者である「ライト」の名(艦名の元になったのは命名時に存命だったライト兄弟の弟であるオービル・ライト。兄のウィルバー・ライトは1912年に病死している)を冠した艦は1921年末に完成した。

 就役した当艦は、新艦種である軽量航空機母艦[Lighter-than-Air Aircraft Tender]に類別され、中南米や太平洋などで活動し、偵察用気球や水上機飛行隊の訓練支援などに従事していたが、1939年に第二次大戦が勃発すると太平洋方面にて航空機や資材の輸送に従事することになった。太平洋戦争開戦後も南太平洋などで輸送任務に従事し、南洋諸島における米海兵隊の上陸作戦などを支援している。
 1944年に特務艦(司令部艦)へ類別され、以降は支援部隊の旗艦として使用されている。1945年に新空母へ名前を引き継ぐため、艦名を「サン・クレメンテ」と改名した。太平洋戦争終結後、上海の占領任務に従事した後に解体処分となった。


水上機母艦ライトの歴史
ライト(初代)[Wright(1)](AZ-1/AV-1/AG-79)
1919年 2月 5日アメリカン・インターナショナル造船社[American International Shipbuilding Corp]にて
輸送船として起工
1920年 4月28日進水(同月20日、艦名を「ライト」と命名)
       6月末?米海軍が購入。ニューヨーク海軍工廠へ回航され艤装を実施
1921年12月16日竣工。軽量航空機母艦に類別される(艦番AZ-1)
1922年〜本国東岸やカリブ海などで任務に従事
1925年〜本国西岸やハワイ方面などで任務に従事
1925年12月〜ノーフォーク海軍工廠にて水上機母艦への改装工事を実施
1926年12月 2日重量航空機母艦[Heavier-than-Air Aircraft Tender]に類別される(艦番AV-1)
本国東岸方面へ戻り、カリブ海などで任務に従事
1927年12月17日衝突事故により沈没した米潜「S-4」の救助に従事(12月末まで)
1930年頃類別を水上機母艦[Seaplane Tender]に変更(艦番の変更なし)
1932年〜本国西岸方面へ進出。太平洋にて任務に従事
1935年10月新型飛行艇試作機の無着陸記録飛行の支援を実施
1939年 9月〜第二次大戦勃発。太平洋方面にて航空機輸送などに従事
1941年 9月第1哨戒飛行隊[PatWing 1]の旗艦となり、哨戒・偵察任務に従事
      12月〜ミッドウェイから真珠湾への帰途、太平洋戦争勃発
翌日、真珠湾へ到着後はミッドウェイへ海兵隊の輸送を行う
1942年〜ハワイ〜南洋諸島・オーストラリア間で輸送任務に従事
1944年10月 1日艦種を特務艦(司令部艦)に類別される(艦番AG-79)
      10月26日第7艦隊第7支援隊の旗艦に転属
1945年 2月 1日艦名を「サン・クレメンテ」[San Clemente]と改名
1946年 1月〜太平洋戦争終結後、上海の占領任務に従事
       5月本国へ帰還。5月29日ニューヨーク工廠にてモスボールを開始
       6月21日退役。同年7月1日除籍
1948年 8月19日スクラップとして売却。後に解体処分


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