”イーグル”型 警備艇

"Eagle" Class Patrol Vessels

アメリカ海軍 アメリカ海軍


USS PE-56
スペックデータ
排水量:(満)615t ボイラー:Bureau Express罐・石炭重油混焼×2基 燃料搭載量:石炭105t
        重油 45t
全長:(全)61.23m
全幅:10.09m 主機:Poole式ギヤードタービン×1基、1軸推進
吃水:4.11m
出力:2,500hp
武装:
50口径4inch単装砲2基、50口径3inch単装高角砲1基、
(PE-27、PE-48は4inch単装砲1基、3inch単装高角砲2基)
12.7mm単装機銃2基
最大速力:18.3kt
航続距離:10ktで3,500浬
乗員定数:68名

同型艦名(第二次大戦に参加した艇のみ:8隻)
PE−19[PE-19]PE−27[PE-27]PE−32[PE-32]
PE−38[PE-38]PE−48[PE-48]PE−55[PE-55]
PE−56[PE-56]PE−57[PE-57] 

”イーグル”型警備艇について

 第一次大戦中の1917年、アメリカ海軍は『外洋での哨戒・護衛任務には駆逐艦よりも小型の鋼製艦艇が必要である』との判断を行ったのだが、この時点で条件に一致する艦艇は保有していなかった。当時就役が始まっていた木製の110フィート型駆潜艇(「SC−1」型)が最も条件に近いものであったが、この艇はガソリンエンジンを搭載しており、航続距離が短いことや高価な燃料を大量に必要としたため哨戒・護衛任務には不適だとして、新規建造が必要と判断され、新たに鋼製警備艇の建造が計画された。
 戦時中と言うこともあって大量の艇を急造する必要があったため、アメリカ政府は計画策定委員に自動車の大量生産で成功したヘンリー・フォードを招聘し、彼の意見によって船体外皮の製造から最終段階の艤装までを一貫して行えるだけの工場ラインがデトロイト郊外のルージュ川河畔に建設され、1918年5月から順次建造されることになった。
 海軍は当初1918年末までに100隻の調達を目論んだが、船舶建造の経験がないフォード氏の指揮采配が上手くいかなかったことや不慣れな作業員達のため作業スピードが上がらなかったこと、新工場の完全稼働の遅れなどにより、1918年末までに竣工できたのは7隻しかなく、最終的に112隻まで膨らんでいた調達計画は60隻に減らされ、1919年に全艇が竣工・引き渡しされた。これらの艇は”イーグル・ボート”と名付けられ、艇名称は”イーグル”の後に連番号を付与されている(1920年にPEという艦種記号が定められたため、艇名もPE番号に改められた)。

 1920年代に一部艇は沿岸警備隊に移籍され、残った艇も1930年代から順次退役していったが、第二次大戦が勃発した際に現役として残っていた8隻が戦争に参加し、本土沿岸部での警備任務に従事している。


”イーグル”型警備艇の歴史
PE−19[PE-19] (PE-19)
1918年 8月 6日フォード・モータース・デトロイト工場にて起工
1919年 1月30日進水。艇名を「イーグル19号」[Eagle No.19]とする
       6月25日竣工
 本土沿岸部などで警備任務に従事
1920年 7月17日艦種記号制定により艇名を「PE−19」と変更
1941年12月第二次大戦参戦により戦争状態となる
1945年 3月10日除籍。翌年8月6日解体
PE−27[PE-27] (PE-27)
1918年10月22日フォード・モータース・デトロイト工場にて起工
1919年 3月 1日進水。艇名を「イーグル27号」[Eagle No.27]とする
       7月14日竣工
 本土沿岸部などで警備任務に従事
1920年 7月17日艦種記号制定により艇名を「PE−27」と変更
1941年12月第二次大戦参戦により戦争状態となる
1945年10月11日除籍。翌年6月4日スクラップとして売却
PE−32[PE-32] (PE-32)
1918年11月30日フォード・モータース・ルージュ工場にて起工
1919年 3月15日進水。艇名を「イーグル32号」[Eagle No.32]とする
       9月 4日竣工
 本土沿岸部などで警備任務に従事
1920年 7月17日艦種記号制定により艇名を「PE−32」と変更
1941年12月第二次大戦参戦により戦争状態となる
1946年 1月 3日除籍。47年3月3日売却
PE−38[PE-38] (PE-38)
1919年 1月31日フォード・モータース・デトロイト工場にて起工
       3月25日進水。艇名を「イーグル38号」[Eagle No.38]とする
       7月30日竣工
 本土沿岸部などで警備任務に従事
1920年 7月17日艦種記号制定により艇名を「PE−38」と変更
1941年12月第二次大戦参戦により戦争状態となる
1946年 1月 3日除籍。47年3月3日売却
PE−48[PE-48] (PE-48)
1919年 3月 3日フォード・モータース・デトロイト工場にて起工
       5月24日進水。艇名を「イーグル48号」[Eagle No.48]とする
      10月 8日竣工
 本土沿岸部などで警備任務に従事
1920年 7月17日艦種記号制定により艇名を「PE−48」と変更
1941年12月第二次大戦参戦により戦争状態となる
1946年 4月17日除籍。同年10月10日売却
PE−55[PE-55] (PE-55)
1919年 3月17日フォード・モータース・デトロイト工場にて起工
       7月22日進水。艇名を「イーグル55号」[Eagle No.55]とする
      10月10日竣工
 本土沿岸部などで警備任務に従事
1920年 7月17日艦種記号制定により艇名を「PE−55」と変更
1941年12月第二次大戦参戦により戦争状態となる
1946年 1月 8日除籍。翌年3月3日売却
PE−56[PE-56] (PE-56)
1919年 3月25日フォード・モータース・ルージュ工場にて起工
       8月15日進水。艇名を「イーグル56号」[Eagle No.56]とする
      10月26日竣工
 本土沿岸部などで警備任務に従事
1920年 7月17日艦種記号制定により艇名を「PE−56」と変更
1941年12月第二次大戦参戦により戦争状態となる
1945年 4月23日ポートランド(メイン州)沖にて独潜「U-853」の雷撃を受け沈没
(米海軍の公式見解は機関爆発事故による沈没とされたが、2001年に訂正となった)
PE−57[PE-57] (PE-57)
1919年 3月29日フォード・モータース・デトロイト工場にて起工
       7月27日進水。艇名を「イーグル57号」[Eagle No.57]とする
      10月15日竣工
 本土沿岸部などで警備任務に従事
1920年 7月17日艦種記号制定により艇名を「PE−57」と変更
1941年12月第二次大戦参戦により戦争状態となる
1945年12月19日除籍。47年3月5日売却


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