ケネス・ホワイティング型 水上機母艦

"Kenneth Whiting" Class Seaplane Tender

アメリカ海軍 他 アメリカ海軍 イタリア海軍


USS Kenneth Whiting
「ケネス・ホワイティング」(1944年:Photo from US Naval History and Heritage Command)
スペックデータ
排水量:(満)12,610t ボイラー:Foster & Wheeler式罐・重油専焼×1基 燃料搭載量:重油1,556t
全長:(全)149.96m
全幅:(船)21.18m 主機:Allis Chalmers式蒸気タービン×1基、1軸推進
吃水:6.71m
出力:8,500hp
武装:
38口径5inch単装砲2基、56口径40mm4連装機関砲2基、同連装機関砲2基、
20mm単装機関砲16基、水上機24機搭載(ヴォート「OS2U」、カーチス「SOC」「SO3C」
最大速力:16.5kt
航続距離:不明
乗員定数:1,077名

同型艦名(4隻+キャンセル3隻)
ケネス・ホワイティング [Kenneth Whiting]ハムリン [Hamlin]
セント・ジョージ [St. George]カンバーランド・サウンド [Cumberland Sound]
タウンゼンド [Townsend]カリボーグ [Calibogue]
ホーブ・サウンド [Hobe Sound] 

ケネス・ホワイティング型 水上機母艦について

 対日戦勃発により第二次大戦に参戦したアメリカ海軍が、大型水上機母艦の不足を補うため大量建艦したクラス。建造期間を短縮するため米海事委員会の標準設計型貨物船(C3型)をベースにしているが、同じ船体ベースの「シャンデラー」よりも艦上構造物のシルエットは「タンジール」に類似している。
 従前の貨物船改造型母艦では艦尾にあった大型クレーンは艦橋後方に移され、後甲板の水上機整備スペースを広く使えるようになっているため、大型の飛行艇を後甲板上に引き揚げて整備することが可能となっている。また主兵装が増強されており、特に防空火器は専用設計の大型母艦「カリタック」型に引けを取らない。

 対日戦勃発直後に計画されたものの建造着手は1943年になってからのことで、1944年に順次竣工して戦線へ投入されている。しかし大戦が終結すると、貨物船改造の母艦は余剰艦とされ、予備役編入された後は現役に復帰することなく、1960年代に全艦が廃艦となった。なお、全部で7隻の建造が予定されていたが、戦争の趨勢などから3隻はキャンセルされており、最終的に4隻が竣工しただけに終わっている。当クラスはアメリカ海軍が建造した最後の大型水上機母艦(艦種記号AV)であった。


ケネス・ホワイティング型水上機母艦の歴史
ケネス・ホワイティング [Kenneth Whiting] (AV-14)
1943年 6月19日シアトル・タコマ造船[Seattle-Tacoma Shipbuilding Co.]にて起工
      12月15日進水
1944年 5月 8日竣工
       8月〜中部太平洋にて作戦に従事
1945年 4月〜慶良間列島に進出。沖縄攻略戦を支援
       6月21日日特攻機の攻撃を受け損傷を負う
       9月〜終戦後、占領任務のため佐世保、香港などへ航海
同年12月本国へ帰還
1946年 5月ビキニ環礁での原爆実験を支援
1947年 5月29日退役。予備役艦となる
1951年10月24日再就役。極東方面にて任務に従事
1953年 3月〜朝鮮戦争に参加
1955年夏台湾近海にて人民軍海軍に対する警戒任務に従事
1957年フィリピンにて任務に従事
1958年 9月30日退役。予備役艦となる
1961年 7月 1日除籍。翌年スクラップとして売却
ハムリン [Hamlin] (AV-15)
1943年 7月19日トッド・パシフィック造船[Todd Pacific Shipyards, Inc.]にて起工
1944年 1月11日進水
       6月26日竣工
       8月〜中部太平洋にて作戦に従事
1945年 4月〜慶良間列島に進出。沖縄攻略戦を支援
       8月〜終戦後、占領任務のため横須賀へ航海
同年本国へ帰還
1947年 1月15日退役、予備役艦となる
1963年 7月 1日除籍。後に解体処分
セント・ジョージ [St. George] (AV-16)
1943年 8月 4日シアトル・タコマ造船にて起工
1944年 2月14日進水
       7月24日竣工
      10月〜中部太平洋にて作戦に従事
1945年 3月〜慶良間列島に進出。沖縄攻略戦を支援
       5月 6日日特攻機の攻撃を受け損傷を負う
       9月修理中に終戦を迎える
修理完了後は占領任務のため和歌山、佐世保、東京などへ航海
1946年 8月 1日退役。予備役艦となる
1963年 7月 1日除籍。海事局へ移管。国家予備船隊に配属
1968年12月11日米海軍へ移管
同日イタリアへ譲渡され、伊海軍補助艦「アンドレア・バフィーリ」[Andrea Bafile]となる
1971年後甲板をヘリコプター甲板に改装。輸送任務などに従事
1981年退役。兵装撤去後はタラント港にて宿泊船として使用される
1988年 5月31日除籍。後に解体処分
カンバーランド・サウンド [Cumberland Sound] (AV-17)
1943年 8月23日トッド・パシフィック造船にて起工
1944年 2月23日進水
       8月21日竣工
      12月〜中部太平洋にて作戦に従事
1945年 8月〜終戦後、占領任務のため東京湾へ航海
同年本国へ帰還
1946年 1月〜ロングビーチ海軍工廠にて実験設備の増設工事を実施
       5月〜原爆実験(クロスロード作戦)に参加
1947年 5月27日退役。予備役艦となる
1961年 7月 1日除籍。翌年スクラップとして売却
タウンゼンド [Townsend] (AV-18)
1945年 6月30日シアトル・タコマ造船にて起工
       8月11日建造中止。船台上にて解体
カリボーグ [Calibogue] (AV-19)
1944年10月ブレマートン海軍工廠にて建造予定だったが、キャンセル
ホーブ・サウンド [Hobe Sound] (AV-20)
1944年10月チャールストン海軍工廠にて建造予定だったが、キャンセル


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