シムス(初代)型 駆逐艦

"Sims(1)" Class Destroyers

アメリカ海軍 アメリカ海軍


USS DD410 Hughes
スペックデータ(数値データは計画値)
排水量:(基)1,570t ボイラー:Babcock & Wilcox罐・重油専焼×3基 燃料搭載量:重油500t
全長:(全)106.17m
全幅:10.97m 主機:Westinghouse式ギヤードタービン×2基、2軸推進
吃水:3.91m
出力:50,000hp
武装:
38口径5inch単装両用砲5基、12.7mm単装機銃4基、21inch
魚雷4連装発射管3基(後に1基減)、爆雷10個搭載(投下軌条2)
※大半の艦が大戦中に主砲塔を1基減じ、40mmボフォース、20mm
エリコン機関砲等の対空兵装を追加搭載した
最大速力:35.0kt
航続距離:12ktで6,500浬
乗員定数:190〜250名

同型艦名(12隻)
シムス(初代)[Sims(1)]ヒューズ[Hughes]アンダーソン[Anderson]
ハンマン(初代)[Hammann(1)]マスティン[Mustin]ラッセル[Russell]
オブライエン(初代)[O'Brien(1)]ウォーク(初代)[Walke(1)]モリス(2代)[Morris(2)]
ロゥ[Roe]ウェインライト[Wainwright]バック(初代)[Buck(1)]

シムス(初代)型駆逐艦について
 1936年度計画で建造された駆逐艦。第二次ロンドン条約では合計保有排水量を制限することが予定されていたため、小さくまとめた艦を多数整備するという方針のもとに建造が行われた。
 設計は「ベンハム」型をベースにしているが、当クラスは雷装よりも主砲の火力に重点を置いているため「ベンハム」型よりも魚雷発射管を1基減じ、替わりに主砲塔を1基増加させている。艦幅が十数センチほど拡大し若干排水量も増加しているが、ボイラーは「ベンハム」型と同じ物が搭載されていたため最高速度は若干低下している。
 就役後に復原性の低さが露呈したため、更に魚雷発射管を1基減じ後部甲板の構造物(探照灯用の架台)を撤去したり、艦底にバラストを積み込むなどの改修が行われた。ちなみに1940年に竣工した後期生産型は就役時から魚雷発射管を1基減じている。また個艦ごとに重心低下の努力を行い、上掲写真のように3、4番砲塔(搭載カッターの陰にある主砲および後方から2番目の主砲)の防楯(シールド)を撤去した艦も見受けられる。

シムス(初代)型駆逐艦の歴史
シムス(初代)[Sims(1)] (DD-409)
1937年 7月15日バス鉄工所にて起工
1939年 4月 8日進水
      8月 1日竣工
 カリブ海や大西洋にて任務に従事
1941年12月〜米国参戦のため戦争状態へ突入
1942年 1月〜太平洋戦線へ転戦。ウェーキ攻撃、サモア周辺の哨戒任務などに従事
      5月 7日珊瑚海戦(日呼称珊瑚海海戦)に参加。日艦載機の攻撃を受け沈没
      6月24日除籍
ヒューズ[Hughes] (DD-410)
1937年 9月15日バス鉄工所にて起工
1939年 6月17日進水
      9月21日竣工
 大西洋にて船団護衛等の任務に従事
1941年12月〜米国参戦のため戦争状態へ突入
1942年 1月〜太平洋戦線へ転戦。ウェーキ、ガダルカナル攻撃、サモア周辺の哨戒任務などに従事
1943年 4月〜アリューシャン海域へ転戦。キスカ攻略を支援
     10月〜南太平洋へ転戦。マキン、マーシャル攻略等を支援
1944年〜ニューギニア、フィリピン攻略を支援。レイテ付近の哨戒任務に従事
     12月10日レイテ沖にて日特攻機の攻撃を受け損傷を負う
1945年 4月〜修理完了後戦線復帰。北大西洋にて哨戒任務、日本本土攻撃に参加
1946年 7月ビキニ環礁にて原爆実験の標的艦として使用され損傷を負う
      8月28日退役。48年10月16日実艦標的として使用され沈没。11月26日除籍
アンダーソン[Anderson] (DD-411)
1937年11月15日フェデラル造船にて起工
1939年 2月 4日進水
      5月19日竣工
 太平洋や大西洋にて任務に従事
1941年12月〜米国参戦のため戦争状態へ突入
1942年 1月〜太平洋戦線へ転戦。ガダルカナル攻撃、護衛任務などに従事
1943年〜南太平洋にて対潜哨戒任務に従事
      7月〜アリューシャン海域へ転戦。キスカ攻略を支援
      9月〜南太平洋へ転戦。タラワ攻略を支援
1944年〜マーシャル攻略に参加
      1月30日マーシャル砲撃中に日陸上砲台の砲弾を受け艦橋を損傷(艦長以下6名が戦死)
      2月 1日操艦不安定のため座礁し中破。曳航され真珠湾へ帰還する
      8月〜修理完了後戦線復帰。ニューギニア、フィリピン攻略を支援
     11月 1日レイテ湾にて日特攻機の攻撃を受け中破
1945年 5月〜修理完了後戦線復帰。北太平洋へ転戦。クリル、千島攻撃に参加
      9月〜北海道近海で占領任務に従事
1946年 7月 1日ビキニ環礁にて原爆実験の標的艦として使用され沈没
      9月24日(9月25日説あり)除籍
ハンマン(初代)[Hammann(1)] (DD-412)
1938年 1月17日フェデラル造船にて起工
1939年 2月 4日進水
      8月11日竣工
 本国沿岸部にて任務に従事
1941年12月〜米国参戦のため戦争状態へ突入
1942年 1月〜太平洋戦線へ転戦。ガダルカナル攻撃、護衛任務などに従事
      5月 8日珊瑚海戦(日呼称珊瑚海海戦)に参加
      6月 6日ミッドウェイ島北方にて日潜「イ−168」の雷撃を受け沈没
マスティン[Mustin] (DD-413)
1937年12月20日ニューポート・ニューズ造船にて起工
1938年12月 8日進水
1939年 9月15日竣工
 大西洋にて任務に従事
1941年12月〜米国参戦のため戦争状態へ突入
1942年 2月〜太平洋戦線へ転戦。サモア、ガダルカナル近海にて哨戒任務などに従事
     10月26日サンタクルス島海戦(日呼称南太平洋海戦)に参加
1943年 5月〜アリューシャン海域へ転戦。キスカ攻略を支援
     11月〜南太平洋へ転戦。マーシャル、クェゼリン攻略を支援
1944年〜ニューギニア、フィリピン攻略を支援、フンボルト湾にて哨戒任務に従事
1945年〜沖縄攻略を支援
      9月大湊にて占領任務に従事
1946年 7月ビキニ環礁にて原爆実験の標的艦として使用され損傷を負う
      8月29日退役。48年4月18日クェゼリンにて自沈処分。同月30日除籍
ラッセル[Russell] (DD-414)
1937年12月20日ニューポート・ニューズ造船にて起工
1938年12月 8日進水
1939年11月 3日竣工
 カリブ海にて任務に従事
1941年12月〜米国参戦のため戦争状態へ突入
1942年 1月〜太平洋戦線へ転戦。ガダルカナル攻撃、各種海戦に参加
1943年 7月〜アリューシャン海域へ転戦。哨戒任務などに従事
     10月〜南太平洋へ転戦。護衛任務に従事
1944年〜ニューギニア、東インド諸島、フィリピン攻略を支援
1945年 1月 5日日駆逐艦「檜」と交戦、大破させる(他艦と共同。「檜」は後に沈没)
      4月〜沖縄攻略を支援
     11月15日退役。同月28日除籍。47年スクラップとして売却される
オブライエン(初代)[O'Brien(1)] (DD-415)
1938年 5月31日ボストン海軍工廠にて起工
1939年10月20日進水
1940年 3月 2日竣工
 本国東海岸沿岸にて任務に従事
1941年12月〜米国参戦のため戦争状態へ突入
1942年 1月〜太平洋戦線へ転戦。バリス島攻略や護衛任務に従事
      9月15日エスピリッツ島沖にて日潜「イ−19」の雷撃を受け大破。真珠湾へ曳航される
     10月19日仮修理の後、本国へ送還中にサモア沖にて船体が切断し沈没
ウォーク(初代)[Walke(1)] (DD-416)
1938年 5月31日ボストン海軍工廠にて起工
1939年10月20日進水
1940年 4月27日竣工
 カリブ海や大西洋にて任務に従事
1941年12月〜米国参戦のため戦争状態へ突入
1942年 1月〜太平洋戦線へ転戦。バリス島攻略や護衛任務に従事
     11月15日ガダルカナル海戦(日呼称第三次ソロモン海戦)に参加
日艦隊の砲雷撃を受け沈没
1943年 1月13日除籍
モリス(2代)[Morris(2)] (DD-417)
1938年 6月 7日ノーフォーク海軍工廠にて起工
1939年 6月 1日進水
1940年 3月 5日竣工
 大西洋にて任務に従事
1941年12月〜米国参戦のため戦争状態へ突入(開戦時はドック入渠中)
1942年 2月〜太平洋戦線へ展開。ガダルカナル攻略、各種海戦に参加
1943年 5月〜アリューシャン海域へ転戦。キスカ、アッツ攻略を支援
     11月〜南太平洋へ転戦。珊瑚海にて哨戒任務に従事
1944年〜マーシャル、ニューギニア、フィリピン攻略を支援
1945年〜沖縄攻略を支援
      4月16日沖縄沖にて日特攻機の攻撃を受け損傷を負う
     11月 9日退役。同月28日除籍。47年スクラップとして売却される
ロゥ[Roe] (DD-418)
1938年 4月23日チャールストン海軍工廠にて起工
1939年 6月21日進水
1940年 1月 5日竣工
 太平洋や大西洋にて任務に従事
1941年12月〜米国参戦のため戦争状態へ突入。大西洋にて任務に従事
1942年10月〜地中海へ転戦。北アフリカ上陸作戦を支援
1943年〜大西洋へ転戦。船団護衛等に従事
      7月〜地中海へ転戦。シシリー上陸を支援
      9月〜大西洋へ転戦。船団護衛に従事
1944年 1月〜太平洋へ転戦。ニューギニア、マーシャル、硫黄島攻略を支援
1945年〜日本本土攻撃を支援、マリアナ近海の哨戒任務に従事
     10月30日退役。11月16日除籍。47年スクラップとして売却される
ウェインライト[Wainwright] (DD-419)
1938年 6月 7日ノーフォーク海軍工廠にて起工
1939年 6月 1日進水
1940年 4月15日竣工
 大西洋にて任務に従事
1941年12月〜米国参戦のため戦争状態へ突入。大西洋にて船団護衛等に従事
1942年〜北大西洋にて哨戒・船団護衛に従事
     11月〜地中海へ転戦。北アフリカ上陸を支援
1943年〜地中海にて船団護衛等に従事。シシリー上陸を支援
     11月〜船団護衛任務を再開
     12月13日アルジェ沖にて独潜「U−593」を拿捕(船体は海没処分)する(他艦と共同)
1944年〜イタリア近海の哨戒任務に従事
      3月〜本土東海岸にて哨戒と訓練任務に従事
1945年 6月〜太平洋戦線へ転戦。硫黄島、沖縄付近の哨戒に従事
      9月大湊の占領任務に従事
1946年 7月ビキニ環礁にて原爆実験の標的艦として使用され損傷を負う
      8月28日退役。48年7月5日実艦標的として使用され沈没。同月13日除籍
バック(初代)[Buck(1)] (DD-420)
1938年 4月 6日フィラデルフィア海軍工廠にて起工
1939年 5月22日進水
1940年 5月15日竣工
 大西洋や太平洋にて任務に従事
1941年12月〜米国参戦のため戦争状態へ突入。大西洋にて船団護衛等に従事
1942年 8月22日護衛任務中、商船「アワテア」[Awatea]と衝突事故を起こし損傷
     11月〜修理完了後戦線復帰。大西洋にて船団護衛に従事
1943年 7月〜地中海へ転戦。北アフリカ上陸を支援
      8月 3日チュニジア沖にて伊潜「アルジェント」を撃沈する
     10月 9日サレルノ沖にて哨戒任務中、独潜「U−616」の雷撃を受け沈没


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