”L”型 潜水艦

"L" Class Submarine (II / XI / XIII series)
Подводные лодки Тип "Л"(II / XI / XIII серия)


ソビエト海軍 ソビエト海軍


Гарибальдиец
L−4”ガリバリディエツ”(1936年:Photo from Wikipedia Commons)
スペックデータ(【 】内はXI、〔 〕内はXIII、〈 〉内はXIII-bisの数値。他の数値は共通データ)
排水量(水上):1,025t【1,070t】
         〔1,124t〕〈1,123t〉
排水量(水中):1,321t【1,366t】
         〔1,434t〕〈1,416t〉
全長:(全)78.0m【(全)79.9m】
   〔(全)83.4m〕〈(全)83.3m〉
出力(水上):2,200hp〈4,000hp〉出力(水中):1,300hp全幅:7.0m【7.3m】〔7.0m〕〈7.0m〉
最大速力(水上):14.0kt【13.0kt】
          〔13.9kt〕〈17.2kt〉
最大速力(水中):8.5kt【8.1kt】
          〔9.7kt〕〈10.3kt〉
吃水:4.25m【4.1m】〔4.1m〕〈4.1m〉
航続距離(水上):9ktで5,300浬【3,300浬】
            〔12,400浬〕〈11,000浬〉
航続距離(水中):2.5ktで135浬【160浬】
               〔160浬〕〈130浬〉
乗員数:55【53】〔56〕〈55〉名
燃料搭載量:重油102【140】〔143〕〈143〉t安全潜行深度:90m
主機関:42BM6型〈1D型〉ディーゼル機関×2基+PG84型〔PG9型〕〈PG9型〉電動モーター×2基、2軸推進
武装:
《魚雷12【14】〔14〕〈16〉発搭載》
21inch魚雷発射管6門(艦首)【8門(艦首6、艦尾2)】〔8門(艦首6、艦尾2)〕〈8門(艦首6、艦尾2)〉、
10cm単装砲1基、45mm単装機関砲1基、機雷20〔18〕個搭載(敷設用発射管2門)

同型艦名(24隻+建造中止1隻)
(IIシリーズ:6隻)
L−1”レーニネツ”
[Л-1"Ленинец"
(Leninets)]
L−2”スターリネツ”
[Л-2"Сталинец"
(Stalinets)]
L−3”フルンゼネツ”
[Л-3"Фрунзенец"
(Frunzenets)]
L−4”ガリバリディエツ”
[Л-4"Гарибальдиец"
(Garibal'diets)]
L−5”チャーチスト”
[Л-5"Чартист"
(Chartist)]
L−6”カルボナリ”
[Л-6"Карбонарий"
(Karbonarii)]
(XIシリーズ:6隻)
L−7”ヴォロシロヴェツ”
[Л-7"Ворошиловец"
(Voroshilovets)]
L−8”ジェルジネツ”
[Л-8"Дзержинец"
(Dzerzhinets)]
L−9”キーロヴェツ”
[Л-9"Кировец"
(Kirovets)]
L−10”メンジネツ”
[Л-10"Менжинец"
(Menzhinets)]
L−11[Л-11]L−12[Л-12]
(XIIIシリーズ:7隻)
L−13[Л-13]L−14[Л-14]L−15[Л-15]
L−16[Л-16]L−17[Л-17]L−18[Л-18]
L−19[Л-19]  
(XIII-bisシリーズ:6隻)
L−20[Л-20]L−21[Л-21]L−22[Л-22]
L−23[Л-23]L−24[Л-24]L−25[Л-25]

”L”型潜水艦について

 第一次大戦中に沈没した英国潜水艦「L−55」をソビエト赤軍が引き揚げ、参考として建造を行った潜水艦。機雷敷設用の発射管を持つ敷設潜水艦である。
 沿岸防御を潜水艦の主任務としたソビエト海軍らしく、敷設潜水艦という艦種ながら25隻という大量建造がなされているが、段階的に改良が加えられておりグループ的には4つに分けて分類されている。最終グループとなるXIII-bis(bisは改型を示す。またはXIII-1938年型とも呼ばれる)では搭載機関を強化することで速力アップが図られており、沿岸での機雷敷設だけでなく外洋における作戦行動も視野に入れていたようだ。

 一部の艦には太平洋艦隊に所属していたため第二次大戦で作戦活動を行うことなく終戦を迎えたものもある(下記年表には『第二次大戦への参加なし』と記述してある)が戦闘や攻撃を行わなかっただけで、港湾周辺の哨戒などの任務には従事している点に注意願いたい。また1938年以降に竣工した艦では固有艦名が廃止されており、記号番号のみの付与となっている。


注意!「この型は同型艦が多いため他のページとは年表の形が異なります。年月日は総て西暦表示です。」
造船所略号
 #189 = バルチック工廠 [Балтийский завод]  #198 = マルティ工廠 [Заводе Марти]
”L”型潜水艦の歴史
艦名造船所起工進水竣工戦歴など
L−1”レーニネツ”
[Л-1"Ленинец"]
#189'29.09.06'31.02.28'33.10.22ソ・フィン戦争に参加。'40.12〜レニングラードにて近代化改修を開始。'41.08改修工事を休止。'41.11.09独軍侵攻を受けレニングラードにて大破着底。'44年浮揚修理され、'45.07.07艦隊復帰。'49年除籍、スクラップ
L−2”スターリネツ”
[Л-2"Сталинец"]
#189'29.09.06'31.05.21'33.10.24当初艦名「マルクシスト」[Марксист (Marksist)]。
'34年艦名を「スターリネツ」へ変更。'38年〜'41.11近代化改修を実施。第二次大戦に参加(哨戒1回)。
'41.11.14フィンランド沖にて触雷沈没。'41.11.19除籍
L−3”フルンゼネツ”
[Л-3"Фрунзенец"]
#189'29.09.06'31.07.08'33.11.05当初艦名「ボルシェヴィク」[Большевик (Bolshevik)]。
'34年艦名を「フルンゼネツ」へ変更。'39年〜'41.02近代化改修を実施。第二次大戦に参加(哨戒7回、戦果16隻)。敷設した機雷で'44.11.24独水雷艇「T34」を撃沈。'46.02.15親衛称号を受章。'49.06.09艦名を「Б−3 (B-3)」と改名。'53.08.17大型潜水艦へ類別変更。'56年〜訓練任務に従事。'56.05.30艦名を「СТЖ−25 (STZh-25)」と改名。'56.12.27艦名を「УТС−28 (UTS-28)」と改名。'71.02.15除籍、スクラップ
L−4”ガリバリディエツ”
[Л-4"Гарибальдиец"]
#198'30.03.15'31.08.31'33.10.08第二次大戦に参加(哨戒23回、戦果4隻)。'42年セヴァストーポリ防衛に参加。'49.01.12赤旗勲章を受章。'49.06.16艦名を「Б−34 (B-34)」と改名。'54.11.02大型潜水艦へ類別変更、工科学校の練習艦として使用。'56.02.17除籍、スクラップ
L−5”チャーチスト”
[Л-5"Чартист"]
#198'30.03.15'32.06.05'33.10.30第二次大戦に参加(哨戒18回、敷設9回)。
'43.01〜'45.08近代化改修を実施。'49.01.12大型潜水艦へ類別変更。'49.06.16艦名を「Б−35」と改名。
'56.01.18除籍、スクラップ
L−6”カルボナリ”
[Л-6"Карбонарий"]
#198'30.04.15'32.11.03'33.05.09'38.12〜'41.10近代化改修を実施。第二次大戦に参加(哨戒12、戦果4、敷設4)。'42.01.10ノヴォロシスク沖にて座礁損傷。'44.04.16セヴァストーポリ沖にて独駆潜艇「Uj-115」および独軍機の攻撃を受け沈没('44.04.18独駆潜艇「Uj104」によるとの別説あり)。
'44.06.05除籍
L−7”ヴォロシロヴェツ”
[Л-7"Ворошиловец"]
#189'34.04.10'35.05.15'36.12.10第二次大戦への参加なし。'49.06.10艦名を「Б−23 (B-23)」と改名。'53.04.03除籍
L−8”ジェルジネツ”
[Л-8"Дзержинец"]
#189'34.04.10'35.09.10'36.12.29第二次大戦への参加なし。'45.08.16千島列島への上陸部隊輸送に従事。'49.06.10艦名を「Б−24 (B-24)」と改名。'59.05.30艦名を「УТС−89 (UTS-89)」と改名。'59.02.20除籍
L−9”キーロヴェツ”
[Л-9"Кировец"]
#189'34.06.10'35.08.25'36.12.29第二次大戦への参加なし。'49.09.15艦名を「Б−19 (B-19)」と改名(「Л−19 (L-19)」へ改名とする説もある)。'59.02.20除籍
L−10”メンジネツ”
[Л-10"Менжинец"]
#198'34.06.10'36.12.18'37.12.17第二次大戦への参加なし。'49.06.10艦名を「Б−10 (B-10)」と改名。'59.05.30係留電源船となり、艦名を「ЗАС−18 (ZAS-18)」と改名。'67.01.30除籍。'60年代末艦名を「ПЗС−20 (PZS-20)」と改名。(年月不詳)廃船後スクラップ
L−11[Л-11]#198'34.06.10'36.12.04'38.11.05予定艦名「スヴェルドロヴェツ」[Свердловец (Sverdlovets)]。'45.08樺太(真岡:現ホルムスク)への上陸部隊輸送。'49.06.10艦名を「Б−11 (B-11)」と改名。'59.02.20除籍
L−12[Л-12]#198'34.06.10'36.11.07'38.12.09予定艦名「モロトヴェツ」[Молотовец (Molotovets)]。'45.08.22留萌沖にて日貨物船「小笠原丸」を撃沈。'49.06.10艦名を「Б−12 (B-12)」と改名。'52.02.20係留練習艦となり艦名を「УТС−11 (UTS-11)」と改名。'83.09.28除籍。'86年オホーツクのナガエフ湾[Nagaev Bay]にて防波堤の基礎として埋め立て
L−13[Л-13]#189'35.04.25'36.08.02'38.10.02第二次大戦への参加なし。'49.06.10艦名を「Б−13 (B-13)」と改名。'58年除籍
L−14[Л-14]#189'35.04.25'36.12.20'38.10.10第二次大戦への参加なし。'49.06.10艦名を「Б−14 (B-14)」と改名。'59.02.20実験船となり艦名を「УТС−33 (UTS-33)」と改名。'84年除籍
L−15[Л-15]#198'35.11.05'36.12.26'38.11.06'42.09.24パナマ運河を抜け太平洋へ展開。'43.02英国の協力によりASDIC搭載工事を実施。北極探検に従事。'43.05.29北極点へ到達。'49.06.10艦名を「Б−15 (B-15)」と改名。'53.09.15艦名を「КБП−34 (KBP-34)」と改名。'56.12.27艦名を「УТС−20 (UTS-20)」と改名。'58.04.03除籍
L−16[Л-16]#198'35.11.05'37.07.09'38.12.09'42.09.24パナマ運河を抜け太平洋へ展開。'42.10.11サン・フランシスコ沖にて日潜「イ−25」の攻撃を受け沈没
L−17[Л-17]#198'36.01.25
('35.11.25?)
'37.11.05'39.06.05第二次大戦への参加なし。'49.06.10艦名を「Б−17 (B-17)」と改名。'58.04.18実験艦となり艦名を「УТС−84 (UTS-84)」と改名。2000年頃除籍
L−18[Л-18]#189'35.12.30'38.05.12'39.10.10'45.08樺太(真岡:現ホルムスク)への上陸部隊輸送。'49.06.10艦名を「Б−18 (B-18)」と改名。'58.04.18艦名を「УТС−85 (UTS-85)」と改名。2000年頃除籍
L−19[Л-19]#189'35.12.26'38.05.25'39.11.04'45.08.22留萌沖にて日貨物船「泰東丸」を撃沈。日特設砲艦「第二号新興丸」の反撃を受け沈没(ソビエト側の戦史では触雷沈没と推定されている)
L−20[Л-20]#198'38.06.10'40.04.14'42.08.28第二次大戦に参加。'49.06.09艦名を「Б−20 (B-20)」と改名。'56.02.17退役。'57年ノヴァヤゼムリャにて水中核爆発実験に使用。'58.01.28除籍
L−21[Л-21]#198'38.06.10'40.07.14'43.08.11第二次大戦に参加(戦果3、敷設数回)。'49年艦名を「Б−21 (B-21)」と改名。'55.12.29退役、'56年除籍
L−22[Л-22]#198'38.12.04'39.09.23'42.08.28第二次大戦に参加(敷設数回)。'45.07.08赤旗勲章を受章。'49.06.09艦名を「Б−22 (B-22)」と改名。'55年退役。'57年ノヴァヤゼムリャにて水中核爆発実験に使用。'59.05.21除籍
L−23[Л-23]#198'38.10.17'40.04.29'41.10.31第二次大戦に参加。'42年〜セヴァストーポリ防衛に参加。'44.01.17独上陸舟艇「F-539」の攻撃を受け沈没
L−24[Л-24]#198'38.01.20'40.12.17'42.04.29第二次大戦に参加。'42年〜セヴァストーポリ防衛に参加。'42.12.17コサーカス沖にて触雷沈没
L−25[Л-25]#198'38.10.23'41.02.26'41年末('42年末説あり)建造中止
'44.12.18黒海にて実艦標的として使用され沈没


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