キングフィッシャー型 警備艇

"Kingfisher" Class Patrol Vessels

英国海軍 イギリス海軍


HMS Kingfisher
HMS Puffin
(上段)HMS「キングフィッシャー」/(下段)HMS「パフィン」
スペックデータ(【 】内は第二グループ、《 》内は第三グループの数値)
排水量:(基)510t【530t】
        《580t》
ボイラー:Admiralty罐・重油専焼×2基 燃料搭載量:重油160〜172t
全長:(全)74.2m【74.2m】
      《71.2m》
全幅:8.1m【8.1m】
     《7.8m》
主機:Parsons式ギヤードタービン×2基、2軸推進
吃水:1.8m【2.0m】
     《2.2m》
出力:3,600hp
武装:(第二次大戦中盤頃のデータ)
45口径4inch単装砲1基、70口径20mm単装機関砲2基、
爆雷30〜60個搭載(投射機4、投下軌条2)
最大速力:20.0kt
航続距離:不明
乗員定数:60名

同型艦名
(第一グループ)
キングフィッシャー[Kingfisher]マラード[Mallard]パフィン[Puffin]
(第二グループ)
キティウェイク[Kittiwake]シェルドレイク[Sheldrake]ウィジェン[Widgeon]
(第三グループ)
ギルモット[Guillemot]ピンテイル[Pintail]シアウォーター[Shearwater]

キングフィッシャー型哨戒護衛艇について

 第一次大戦中に沿岸部での哨戒や護衛任務に従事するため建造された小型艦(PボートやPC型など)の後継として、1933年度計画から複数年度に渡って建造された小型艦。当ページでは艦種を『警備艇』[Patrol Vessel]としたが、海外サイトや資料書籍では護衛艦[Escort]や哨戒スループ[Patrol Sloop]、小型コルベット[Corvette]、沿岸警備艇[Coastal Patrol]などと記述していることもある。

 平和な時代に建造されただけあって、小型艦ながらギヤードタービンを採用するなど贅沢に満ちた造りをしており、戦時には大量生産により数を確保する計画もあったようだが、結局第二次大戦が勃発しても当クラスの同型が建造されることはなかった。ちなみに計画時期により排水量などが異なるため3つのグループに分けることができる。(資料によっては最初の6隻を1グループとし、残り3隻を1グループと2つに分けているものも見受けられる)

 第二次大戦では英本土沿岸や近海にて哨戒任務などに従事しているが、戦後すぐに除籍となり一部の艇は中国(中華民国)へ供与されている。


キングフィッシャー型哨戒護衛艇の歴史
キングフィッシャー[Kingfisher] (L70 / K70)
1934年 6月 1日フェアフィールド造船[Fairfield Shipbuilding & Engineering Co.]にて起工
1935年 2月14日進水
       6月18日竣工
1939年12月 8日エグリントンにて英旧式艇「PC-74」と衝突損傷
1940年 5月後半〜ダンケルク撤退(ダイナモ作戦)に参加
       6月 1日ダンケルク沖にて独軍機の爆撃至近弾を受け損傷
その後、湾外で仏漁船「エドマンド・ルネ」[Edmund Rene]と衝突
       7月末損傷箇所の修理完了
しかし同年8月14日ポートランドにて独軍機の爆撃を受け再度損傷
 修理後は英本土近海などで哨戒任務に従事
1944年後半〜新型対潜兵装の実験任務に従事
1946年除籍。翌年4月スクラップとして売却
マラード[Mallard] (L42 / K42)
1935年 6月12日アレクザンダー・ステフェン社[Alexander Stephen and Sons]にて起工
1936年 3月26日進水
       7月15日竣工
1939年 9月〜英本土近海などで哨戒任務に従事
1940年 2月 7日ハーウィッチ沖にて姉妹艇「ピンテイル」と衝突損傷
       5月後半〜ダンケルク撤退(ダイナモ作戦)に参加
       9月30日ケンティッシュ・ノック(テムズ川河口南東部)にて独軍機の爆撃を受け損傷
1943年 5月12日独軍機と交戦。未確認ながら敵機1機を撃墜と主張
1945年 6月退役。予備艇となる
1946年除籍。翌年4月スクラップとして売却
パフィン[Puffin] (L52 / K52)
1935年 6月12日アレクザンダー・ステフェン社にて起工
1936年 5月 5日進水
       8月26日竣工
1939年 9月〜英本土近海などで哨戒任務に従事
      10月25日ドーバー沖にて独潜「U-16」を撃沈(他艦と共同)
1940年 5月19日ノーフォーク沖の商用通信ケーブル切断(キホーテ作戦)に従事
1945年 3月26日ローストフト沖にて独小型潜水艇『ゼーフント』を体当たりにて撃沈するも
当艦も損傷を負う。後に大破と判定されたため修理は行われず
1946年除籍。翌年スクラップとして売却
キティウェイク[Kittiwake] (L30 / K30)
1936年 4月 7日ソーニクロフト社[John I. Thornycroft]にて起工
      11月30日進水
1937年 4月24日竣工
1939年 9月〜英本土近海などで哨戒任務に従事
       9月30日本土沿岸にて独潜「U-26」が敷設した機雷に触雷、損傷を負う
1944年12月23日イギリス海峡にて独魚雷艇「S185」「S192」を撃沈(他艦と共同)
1945年 5月除籍。翌年9月30日中国へ商船として売却。以降消息不明
シェルドレイク[Sheldrake] (L06 / K06)
1936年 6月21日ソーニクロフト社にて起工
1937年 1月28日進水
       7月 1日竣工
1939年 9月〜英本土近海などで哨戒任務に従事
1945年除籍。翌年8月12日中国へ商船として売却。以降消息不明
ウィジェン[Widgeon] (L62 / K62)
1937年 3月 8日ヤーロー社[Yarrow Shipbuilders Ltd.]にて起工
1938年 2月 2日進水
       6月16日竣工
1939年 9月〜英本土近海などで哨戒任務に従事
1946年除籍。翌年スクラップとして売却
ギルモット[Guillemot] (L89 / K89)
1938年 8月22日ウィリアム・デニー&ブラザーズ社[William Denny & Brothers]にて起工
1939年 7月 6日進水
      10月28日竣工
 英本土近海などで哨戒任務に従事
1946年除籍。50年スクラップとして売却
ピンテイル[Pintail] (L21 / K21)
1938年 8月23日ウィリアム・デニー&ブラザーズ社にて起工
1939年 8月18日進水
      11月28日竣工
 英本土近海などで哨戒任務に従事
1940年 2月 7日ハーウィッチ沖にて姉妹艇「マラード」と衝突損傷
1941年 6月10日英本土沿岸(ハンバー河口)にて触雷、沈没
シアウォーター[Shearwater] (L39 / K39)
1938年 8月15日J・S・ホワイト社[J.S. White & Co.]にて起工
1939年 4月18日進水
       9月 7日竣工
 英本土近海などで哨戒任務に従事
1946年除籍。翌年スクラップとして売却


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