ディド型 防空軽巡洋艦

"Dido" Class Light Anti-Aircraft Cruisers

英国海軍


HMS Phoebe
スペックデータ(【 】内は第2グループ、《 》内は第3グループのデータ)
排水量:(満)7,010t
     【(満)7,080t】
     《(満)6,975t》
ボイラー:Admiralty罐・重油専焼×4基 燃料搭載量:重油1,105t
全長:(全)156.06m
全幅:17.08m 主機:Parsons式ギヤードタービン×4基、4軸推進
吃水:5.28m
出力:62,000hp
武装:
50口径5.25inch連装砲4基【同5基】《45口径4inch連装砲4基》、
45口径4inch単装砲1基【第2グループは搭載せず】、40口径2pdr4連装
ポンポン砲2基、【同単装砲2基】、21inch魚雷3連装発射管2基
最大速力:32.0kt
航続距離:15ktで5,560浬
乗員定数:470名
      【487名】

同型艦名(11隻)
(第1グループ:3隻)
ディド[Dido]ボナヴェンチュラ[Bonaventure]フィービー[Phoebe]
(第2グループ:6隻)
ハーマイオニ[Hermione]ユーリアラス[Euryalus]ナイアド[Naiad]
クレオパトラ[Cleopatra]シリウス[Sirius]アルゴノート[Argonaut]
(第3グループ:2隻)
カリュブディス[Charybdis]スキュラ[Scylla] 

ディド型防空軽巡洋艦について
 英海軍が提唱した増強計画に基づいて建造された小型巡洋艦。 「アリシューザ」型軽巡の設計 を基本としているが、搭載砲は対空兵装としても使える両用砲に改められている(この主砲は 「キング・ジョージV世」型戦 艦の副砲として使用されているものと同じである)。
 最初に建造された3隻(第1グループと呼ばれる)は艦の前後に2基ずつ主砲塔を搭載していたが、 その後建造された艦(第2グループと呼ばれる)は砲塔数を5基に増やされている。しかし砲の生産が 間に合わず、最後の2隻(第3グループと呼ばれる)には航空母艦や旧式戦艦に搭載された4インチ両 用砲が搭載された(配置は第1グループと同じ前後2基ずつ)。ただし、大戦中に砲塔を1つ撤去し4 0mmボフォース機関砲に換装した艦などもあり、時期によって個々の兵装状況は異なる。
 各艦とも第二次大戦開戦後に竣工しているが、航空機の発達により対空攻撃ができる両用砲を搭載し た当クラスの存在は重要で、竣工直後からすぐに戦線へ投入され各地で奮戦した。

ディド型防空軽巡洋艦の歴史
ディド[Dido]
1937年10月26日キャンメル・レイアード社にて起工
1939年 7月18日進水
1940年 9月30日竣工
 第15巡洋艦戦隊に所属し、第二次大戦に参加
     11月〜独装甲艦「アドミラル・シェーア」の通商破壊戦に対抗するため警戒行動を実施
1941年 4月〜地中海方面へ移動。クレタ島近海などで作戦に従事
      7月?クレタ島からの攻撃を受け損傷
      8月11日〜米ブルックリン海軍工廠にて修理を実施。完了は同年12月
1942年〜戦線へ復帰。地中海方面で作戦に従事
      3月22日第2シルテ湾海戦に参加
 北アフリカ沿岸部の砲撃を実施
1943年 4月〜本国にて修理を実施。完了は同年6月
      6月〜イタリア近海にて行動。アンツィオ上陸作戦などを支援
1944年 8月〜本国艦隊に所属し、北海方面での警戒・護衛任務に従事
1946年 3月〜修理を実施。完了は同年8月
1947年除籍。保管船となる
1957年 7月スクラップとして売却される
ボナヴェンチュラ[Bonaventure]
1937年 8月30日スコッツ社にて起工
1939年 4月19日進水
1940年 5月24日竣工
 本国艦隊に所属し、第二次大戦に参加
     12月25日船団護衛任務中に独装甲艦「アドミラル・ヒッパー」と交戦
1941年 1月〜地中海方面へ移動。マルタ島の警護活動に従事
      1月10日伊水雷艇「ベガ」を撃沈(他艦と共同)
      3月〜マルタ島向け輸送船団の護衛任務に従事
      3月22日輸送船との接触事故により損傷
      3月30日クレタ島南方にて伊潜水艦「ダガブール」の雷撃を受け損傷
      3月31日クレタ島南方にて伊潜水艦「アンブラ」の雷撃により沈没
フィービー[Phoebe]
1937年 9月 2日フェアフィールド社にて起工
1939年 3月25日進水
1940年 9月30日竣工
 第15巡洋艦戦隊に所属し、第二次大戦に参加
1941年 4月〜地中海方面へ移動。マルタ島警護やクレタ島撤退などに参加
      6月〜シリア沖にてビシーフランスに対する警戒活動に従事
      8月27日枢軸軍機の雷撃により損傷を負う
     11月〜米ニューヨーク海軍工廠にて修理を実施。完了は翌年4月
1942年 8月〜戦線に復帰。地中海方面にて哨戒活動に従事
      9月〜南アフリカ方面へ移動。哨戒活動に従事
     10月23日独潜水艦「U−161」の雷撃を受け損傷
1943年 1月〜米国にて修理を実施。完了は同年6月
      7月〜戦線に復帰。エーゲ海にて作戦に従事
1944年 1月アンツィオ上陸作戦などを支援
      3月〜太平洋艦隊に転属、インド洋方面にて作戦に従事
1945年 4月〜ビルマ・ラングーン攻撃を支援
     10月本国へ帰還。地中海艦隊にて駆逐隊旗艦の任務に従事
1951年 3月除籍。保管船となる
1956年 4月スクラップとして売却される
ハーマイオニ[Hermione]
1937年10月 6日ステフェン社にて起工
1939年 5月18日進水
1941年 3月25日竣工
 第2巡洋艦戦隊に所属し、第二次大戦に参加
      8月 2日シシリー島沖にて伊潜水艦「テンビエン」に体当たりし、撃沈する
1942年 3月アイアンクラッド作戦に参加。ダーバン上陸を支援
      5月マダガスカル攻略に参加
      6月12日〜ヴィガラス作戦(マルタ島強攻輸送)に参加
      6月16日作戦失敗により撤退中に独潜水艦「U−205」の雷撃を受け、沈没
ユーリアラス[Euryalus]
1937年10月21日チャタム工廠にて起工
1939年 6月 6日進水
1941年 6月30日竣工
 第15巡洋艦戦隊に所属し、第二次大戦に参加
     12月第1次シルテ湾海戦に参加
1942年 3月22日第2次シルテ湾海戦に参加
1943年〜チュニジア、パンテレリア等を砲撃
 シシリー、サレルノ上陸作戦を支援
     10月〜本国にて修理を実施。完了は翌年7月
1944年 8月〜ノルウェー近海で作戦に従事
     12月〜太平洋艦隊へ転属
1945年 3月〜沖縄攻略戦を支援
      6月〜香港再占領、日本本土砲撃などに従事
1947年 2月17日保管船となる(翌年1月まで修理を実施)
1948年 2月20日再就役。第1巡洋艦戦隊に所属
1954年除籍。再度、保管船となる
1958年12月スクラップとして売却される
ナイアド[Naiad]
1937年 8月26日ホーソン・レスリー社にて起工
1939年 2月 3日進水
1940年 7月24日竣工
 第15巡洋艦戦隊に所属し、第二次大戦に参加
     12月〜独装甲艦「アドミラル・シェーア」追撃に参加
1941年 1月〜独戦艦「シャルンホルスト」「グナイゼナウ」に対する哨戒に従事
      5月〜第15巡洋艦戦隊旗艦としてマルタ島警護に従事
1942年 3月近海に伊巡洋艦出現の報を受けアレキサンドリア港を出港(誤報だった)
      3月11日アレキサンドリア港へ帰還中、独潜水艦「U−565」の雷撃を受け沈没
クレオパトラ[Cleopatra]
1938年 8月18日ホーソン・レスリー社にて起工
1940年 3月27日進水
1941年12月 5日竣工
1942年 2月〜第15巡洋艦戦隊に合流するためマルタ島へ進出
      2月 5日枢軸軍機の爆撃を受け損傷。修理は翌月完了
      3月〜第15巡洋艦戦隊に所属し、第二次大戦に参加
      3月22日第2次シルテ湾海戦に参加
      6月12日ヴィガラス作戦に参加
      8月ロードスを砲撃する
1943年 2月〜第12巡洋艦戦隊に転属。シシリー島上陸などを支援
      7月16日伊潜水艦「エンリコ・ダンドロ」の雷撃を受け大破
     11月〜米フィラデルフィア工廠にて修理を実施。完了は翌年11月
1945年 9月東インド洋へ展開。第5巡洋艦戦隊に所属
1946年〜第2巡洋艦戦隊に転属
1951年〜地中海艦隊に転属
1953年 2月12日除籍。保管船となる
1958年12月スクラップとして解体処分される
シリウス[Sirius]
1938年 4月 6日ポーツマス工廠にて起工
1940年 9月18日進水
1942年 5月 6日竣工
 本国艦隊に所属し、第二次大戦に参加
      8月〜ペデスタル作戦に参加
     11月〜トーチ作戦に際して、ジブラルタルへ移動。哨戒任務に従事
     12月〜Q部隊に所属し、チュニジア近海の哨戒活動に従事
1943年 7月〜第12巡洋艦戦隊に転属、シシリー島上陸などを支援
      9月タラント占領作戦を支援
     10月17日独軍機の爆撃を受け損傷
     11月〜本国にて修理を実施。完了は翌年2月
1944年 8月ドラグーン作戦(南フランス上陸)を支援
     10月アテネ占領を支援
1946年本国にて修理を実施。完了は翌年初頭
1947年 3月〜第2巡洋艦戦隊に所属
1949年除籍。56年10月スクラップとして解体処分される
アルゴノート[Argonaut]
1939年11月21日キャンメル・レイアード社にて起工
1941年 9月 6日進水
1942年 8月 8日竣工
 本国艦隊に所属し、第二次大戦に参加
     11月〜トーチ作戦に連動し、北アフリカ上陸を支援
     12月14日サルジニア島南方にて伊潜「ラッツァロ・モチェニーゴ」の雷撃を受け損傷
1943年〜米フィラデルフィア工廠にて修理を実施。完了は同年11月
1944年〜K部隊に所属し、ノルマンディー上陸などを支援
      8月ドラグーン作戦を支援
     11月〜機動艦隊の護衛として太平洋艦隊へ転属
1945年 1月〜第5巡洋艦戦隊に所属し、上海占領、沖縄上陸などを支援
1946年 7月除籍。保管船となる
1955年11月スクラップとして解体処分される
カリュブディス[Charybdis]
1939年11月 9日キャンメル・レイアード社にて起工
1940年 9月17日進水
1941年12月 3日竣工
 本国艦隊に所属し、第二次大戦に参加
1942年 4月〜ジブラルタル方面へ展開
      8月〜ペデスタル作戦に参加
     11月〜トーチ作戦に連動し、北アフリカ上陸を支援
1943年 9月〜サレルノ上陸作戦を支援
     10月23日ブリタニー北方にて独魚雷艇「T.23」「T.27」の攻撃を受け沈没
スキュラ[Scylla]
1939年 4月19日スコッツ社にて起工
1940年 7月24日進水
1942年 6月12日竣工
 本国艦隊に所属し、第二次大戦に参加
     10月〜ジブラルタル方面へ展開
      8月〜ペデスタル作戦に参加
     11月〜トーチ作戦に連動し、北アフリカ上陸を支援
1943年 1月 1日独仮装巡洋艦と交戦し、損傷する
      2月〜北海方面にて哨戒任務に従事
      9月〜サレルノ上陸作戦を支援
     10月〜護衛船団旗艦への改造工事を実施。完了は翌年4月
      6月東方機動部隊旗艦としてノルマンディ上陸作戦に参加
      6月23日ノルマンディ沖にて触雷、損傷を負う
 完全な修理は行われず除籍となり、以降は標的艦として訓練任務に従事
1950年 5月スクラップとして売却される


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