ソーニクロフト 大型(嚮導)駆逐艦

Thornycroft Large Design(Leader) Class Destroyers
(ex "Shakespeare(1)" Class)


英国海軍 イギリス海軍


HMS Keppel
「ケッペル」(1940年代)
スペックデータ
排水量:(常)1,480t ボイラー:Yarrow罐・重油専焼×4基 燃料搭載量:重油500t
全長:(全)100.2m
全幅:9.6m 主機:Brown-Curtis式ギヤードタービン×2基、2軸推進
吃水:3.8m
出力:40,000hp
武装:
45口径12cm(4.7inch)単装砲5基、45口径3inch単装高角砲1基、
40mm単装ポンポン砲2基、53cm魚雷3連装発射管2基
(Wallaceは第二次大戦前に4inch連装高角砲2基、40mm単装ポンポン砲4基、
20mm連装機関砲1基、12.7mm連装機銃4基へ換装された)
最大速力:36.0kt
航続距離:15ktで4,300浬
乗員定数:183名

同型艦名(5隻(うちWW2参加は3隻)+キャンセル2隻)
シェークスピア(初代)
[Shakespeare(1)]
スペンサー[Spenser]ウォレス[Wallace]
ケッペル[Keppel]ブローク[Broke]サンダース[Saunders]
スプラージ[Spragge]  

ソーニクロフト 大型(嚮導)駆逐艦について
 1916年次の計画で、”V”型駆逐艦や”W”型駆逐艦を率いる嚮導艦として計画された大型駆逐艦。独海軍が12.7センチ砲を搭載した新型駆逐艦を建造中との情報から、これに対抗するため”V”型や”W”型の4インチ砲よりも大きい12センチ(4.7インチ)砲が装備された。この砲は陸軍の野砲を艦載型へ改良したものであった。
 設計・建造は駆逐艦黎明期からの老舗メーカーであるソーニクロフト社が行っており、船体構造の軽量化や細長い船体形状により、重武装ながら公試時には37〜38ノットもの高速を発揮させることに成功している。1916年次に2隻、1917年次に1隻、1918年次に4隻の建造が発注されたが、第一次大戦終結のため2隻はキャンセルとなった。
 完成した5隻のうち「シェークスピア」と「スペンサー」は第二次大戦前に解体処分されたが、「ウォレス」「ケッペル」「ブローク」の3隻は第二次大戦に参加した。特に「ウォレス」は第二次大戦前に防空艦へ改装され、”V”型や”W”型の長距離護衛艦型にも搭載された4インチ連装高角砲や4連装機銃が搭載されている。
 第二次大戦に参加した3隻のうち「ブローク」は北アフリカ上陸(トーチ作戦)で戦没しており、残り2隻も大戦を生き延びたものの終戦前にスクラップとして売却された。

ソーニクロフト 大型(嚮導)駆逐艦の歴史
シェークスピア(初代)[Shakespeare(1)] (D40)
1916年10月 2日ソーニクロフト社にて起工
1917年 7月 7日進水
      10月10日竣工
1918年 6月作戦中に触雷、損傷を負う
1919年ロシア内戦のため警備艦としてバルト海へ展開
1921年〜大西洋艦隊へ転属
1920年代末〜予備役艦となる
1936年 9月 2日スクラップとして売却。後に解体処分
スペンサー[Spenser] (F90)
1916年10月 9日ソーニクロフト社にて起工
1917年 9月22日進水
      12月12日竣工
1919年ロシア内戦のため警備艦としてバルト海へ展開
1921年〜地中海艦隊へ転属
1920年代末〜予備役艦となる
1936年 9月22日スクラップとして売却。後に解体処分
ウォレス[Wallace] (D20 → L64)
1917年 8月ソーニクロフト社にて起工
1918年10月26日進水
1919年 1月29日竣工
 ロシア内戦のため警備艦としてバルト海へ展開
1920年代〜大西洋艦隊へ転属
1930年代〜予備役艦となる
1938年デボンポート工廠にて防空艦への改装工事を実施(完了は翌年6月)
1939年 9月〜第二次大戦勃発。北海や本国周辺にて哨戒任務や船団護衛に従事
       9月19日ローストフト沖にて貨物船「レドリフ」[Redriff]と衝突損傷
1943年 5月〜シチリア島上陸(ハスキー作戦)を支援
       8月〜本国周辺や北海にて船団護衛に従事
1945年 2月予備役艦となる
       3月20日スクラップとして売却。同年解体処分
ケッペル[Keppel] (D84 → I84)
1918年10月ソーニクロフト社にて起工
1920年 4月23日進水。ポーツマス工廠へ曳航され一時期放置となる
その後、艤装工事が行われる
1925年 4月15日竣工。地中海艦隊へ配属
1926年〜英海軍中国ステーションへ転属
1935年〜地中海艦隊へ転属
1937年予備役艦となる
1939年 8月再就役。予備役艦隊へ配属
       9月〜第二次大戦勃発。欧州南西部(ジブラルタル周辺)にて船団護衛に従事
1940年 1月17日ジブラルタル近海にて仏駆「ジャグアー」と衝突、損傷を負う
       6月フランスからの英国民間人避難の支援に従事
       7月北アフリカの仏艦隊無力化(カタパルト作戦)に参加
       7月 3日メルセルケビール港攻撃に参加(メルセルケビール海戦)
       9月〜大西洋にて船団護衛に従事
1941年12月〜修理やヘッジホッグ搭載工事を実施(完了は翌年1月)
1942年 2月〜大西洋にて船団護衛に従事
       6月〜北海や欧州南西部にて船団護衛に従事
1943年 9月22日北大西洋にて独潜「U-229」を攻撃・撃沈
1944年 2月24日北極海にて独潜「U-713」を攻撃・撃沈
       4月 2日ノルウェー海にて独潜「U-360」を攻撃・撃沈
       9月 2日ノルウェー海にて独潜「U-394」を攻撃・撃沈(他艦・航空機と共同)
1945年 5月欧州戦線の戦闘終結。翌月予備役艦となる
       7月25日スクラップとして売却。後に解体処分
ブローク[Broke] (D83 → I83)
1918年10月ソーニクロフト社にて起工。当初艦名は「ルーク」[Rooke]
1920年 4月13日艦名を「ブローク」へ改称
       9月16日進水。ペンブローク・ドックへ曳航され一時期放置となる
その後、艤装工事が行われる
1925年 1月21日竣工
1920年代後半〜大西洋艦隊や地中海艦隊、本国艦隊などで任務に従事
1939年 9月〜第二次大戦勃発。北海や大西洋にて船団護衛や哨戒任務に従事
1940年 6月サン・ナゼール(仏)からの民間人脱出を支援
       7月〜大西洋にて船団護衛に従事
1941年10月〜修理およびレーダー等の設置工事を実施(完了は翌年2月)
1942年 4月〜大西洋にて船団護衛に従事
      10月〜北アフリカ上陸(トーチ作戦)支援のため展開
      11月 8日アルジェ上陸支援中、敵陸上砲台から攻撃を受け大破
味方駆「ゼットランド」に曳航されジブラルタルへ待避を行う
      11月10日オラン北東沖にて行動不能となり、自沈処分される(沈没説もある)
(原因は火災の影響や「ゼットランド」との衝突説などがある)
サンダース[Saunders]
1918年ソーニクロフト社へ発注されるが、1918年12月キャンセル
スプラージ[Spragge]
1918年ソーニクロフト社へ発注されるが、1918年12月キャンセル


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