”A”型 駆逐艦

"A" Class Destroyers

英国海軍・カナダ海軍 イギリス海軍 カナダ海軍




HMS Acheron
スペックデータ(【 】内はカナダ艦の数値)
排水量:(基)1,350t
【(基)1,337t】
ボイラー:Admiralty罐・重油専焼×3基
(AcheronはThornycroft罐、Anthony・ArdentはYarrow罐)
燃料搭載量:重油400t
全長:(全)98.45m
全幅:9.82m 主機:Parsons式ギヤードタービン×2基、2軸推進
   (Acasta・AchatesはBrown Curtis式ギヤードタービン)
吃水:3.71m
出力:34,000hp
武装:
45口径12cm単装砲4基、2pdr単装ポンポン砲2基、
21inch魚雷4連装発射管2基、爆雷8個(投射機2基)
(後に主砲を減じてヘッジホッグ搭載の改装を行った艦もある)
最大速力:35.0kt
航続距離:15ktで5,400浬
乗員定数:138名

同型艦名(8隻+カナダ海軍2隻)
アカスタ[Acasta]アケイテズ[Achates]アケロン(初代)[Acheron(1)]
アクティブ[Active]アンテロープ[Antelope]アンソニー[Anthony]
アーデント[Ardent]アロー[Arrow] 
サゲネー[Saguenay](RCN)スキーナ[Skeena](RCN) 

”A”型駆逐艦について
 実験的に建造された駆逐艦 「アマゾン」をベースに実用 量産型として設計建造された最初のモデル。
 スタイル的には「アマゾン」からの変更点は少ないが、航続距離を伸ばして北大西洋海域までを行動 半径に含めたことや、水雷兵装を4連装のものに強化したり、主砲の防楯を大型化して砲操作兵員の安 全性を高めるなど細かい工夫が盛り込まれている。
 この時代の英国駆逐艦は通常の艦隊駆逐艦と共に、嚮導艦(Flotilla Leader)と呼ばれる司令部設備を 収容できるやや大型の艦を建造するようにしている。これは以前水雷戦隊の旗艦を軽巡洋艦が勤めてい たのだが、駆逐艦の性能が向上し旧式な軽巡では駆逐艦に追随できなくなってきたため、戦隊指揮艦と して建造されるようになったものである。当クラスの嚮導艦は 「コドリントン」としている資料が大半 であるが、当サイトでは別項目として扱っているので、当ページには「コドリントン」を含めていない。
 なお、英海軍が発注した同クラス駆逐艦は嚮導艦を含む9隻(嚮導艦以外はAで始まる艦名が付けら れている)であるが、他にカナダ海軍用に2隻の姉妹艦が建造されている。このカナダ軍向けの艦は寒 冷地対策が異なるため、英海軍の艦とは微妙に排水量が異なっている。

”A”型駆逐艦の歴史
アカスタ[Acasta] (H09)
1928年 8月13日ジョン・ブラウン社にて起工
1929年 8月 7日進水
1930年 2月11日竣工
 地中海艦隊に所属
1934年 6月12日マルタ島沖で訓練中、「コドリントン」と衝突事故をおこし損傷を負う
 修理のため本国へ帰還。修理完了後は本国艦隊に所属
1939年 9月〜第二次大戦に参加
1940年 6月 8日ノルウェー撤退の連合軍船団護衛として行動中に独巡洋戦艦と交戦
(ノルウェー沖海戦)。独巡戦の砲撃を受け沈没
アケイテズ[Achates] (H12)
1928年 9月11日ジョン・ブラウン社にて起工
1929年10月 4日進水
1930年 3月27日竣工
1939年 9月〜第二次大戦に参加
1941年 5月23日〜独戦艦「ビスマルク」追撃戦に参加
      7月25日アイスランド近海で触雷、損傷を負う。翌年3月まで修理実施
1942年11月 8日オラン沖にて仏潜水艦「アルゴノート」を撃沈
1942年12月31日船団護衛中にバレンツ海で独艦隊と交戦(バレンツ海海戦)
独重巡「アドミラル・ヒッパー」の砲撃を受け沈没
アケロン(初代)[Acheron(1)] (H45)
1928年10月29日ソーニクロフト社にて起工
1930年 3月18日進水
1931年10月13日竣工
 地中海艦隊に所属。後に本国艦隊へ転属
1937年11月 1日ポーツマスにて艀と衝突、損傷を負う
1939年 9月〜第二次大戦に参加
1940年 4月〜ノルウェー方面での作戦に参加
      8月24日ポーツマスにて独空軍機の空襲を受け損傷を負う
     12月 7日修理完了の試験航海中、ワイト島沖にて触雷、沈没
アクティブ[Active] (H14)
1928年 7月10日ホーソン・レスリー社にて起工
1929年 7月 9日進水
1930年 2月 9日竣工
 地中海艦隊に所属
1939年 9月〜第二次大戦に参加
1940年 7月 3日メルセルケビール海戦に参加
1941年 5月23日〜独戦艦「ビスマルク」追撃戦に参加
1942年 5月 8日仏潜水艦「モンジ」を撃沈(他艦と共同)
     10月 8日南アフリカのケープタウン沖にて独潜「U−179」を撃沈
1943年 5月23日アゾレス諸島北東沖にて伊潜「レオナルド・ダ・ヴィンチ」を撃沈(他艦と共同)
     11月 2日タンジール近海にて独潜「U−340」を撃沈(他艦と共同)
1947年 5月20日除籍。後にスクラップとして解体処分される
アンテロープ[Antelope] (H36)
1928年 7月11日ホーソン・レスリー社にて起工
1929年 7月27日進水
1930年 3月20日竣工
 本国艦隊に所属
1939年 9月〜第二次大戦に参加
1940年 2月 5日アイルランド沖にて独潜「U−41」を撃沈
      6月13日トロンハイム沖で英駆「エレクトラ」と衝突、損傷(8月修理完了)
     11月 2日アイルランド沖にて独潜「U−31」を撃沈
1943年 1月19日ボウギー(アルジェリア)沖にて伊潜「トリトーネ」を撃沈(他艦と共同)
1946年 1月31日除籍。後にスクラップとして解体処分される
アンソニー[Anthony] (H40)
1928年 7月30日スコッツ社にて起工
1929年 4月24日進水
1930年 2月14日竣工
1939年 9月〜第二次大戦に参加。主に大西洋で護衛・対潜哨戒に従事
1941年 5月23日〜独戦艦「ビスマルク」追撃戦に参加
1947年 8月18日除籍。翌年スクラップとして解体処分される
アーデント[Ardent] (H41)
1928年 7月30日スコッツ社にて起工
1929年 6月26日進水
1930年 4月14日竣工
1939年 9月〜第二次大戦に参加
1940年 6月 8日ノルウェー撤退の連合軍船団護衛として行動中に独巡洋戦艦と交戦
(ノルウェー沖海戦)。独巡戦の砲撃を受け沈没
アロー[Arrow] (H42)
1928年 8月20日ヴィッカース・アームストロング社バーロー造船所にて起工
1929年 8月22日進水
1930年 4月14日竣工
1939年 9月〜第二次大戦に参加
1942年 4月 5日〜セイロン島沖にて日機動部隊と交戦(セイロン島沖海戦)
1943年 7月〜シチリア上陸作戦に参加
      8月 4日アルジェ港内で弾薬船「フォート・ラ・モンティ」[Fort la Monte]の爆発事故に
巻き込まれ大破
 タラント港に回航されるが、そのまま放棄される。49年スクラップとして解体
サゲネー[Saguenay](カナダ海軍)(D79)
1929年 9月27日ソーニクロフト社にて起工
1930年 7月11日進水
1931年 5月22日竣工
1939年 9月〜第二次大戦に参加
     10月23日ユカタン海峡にて独タンカー「エミー・フリードリッヒ」[Emmy Friederich]を追撃
タンカーは自沈
1940年12月 1日北大西洋にて伊潜「アルゴ」の雷撃を受け損傷
1942年11月15日ニューファンドランド島沖でパナマ貨物船「アザーラ」[Azara]と衝突
搭載爆雷が誘爆し大破
 応急修理後は艦隊へ復帰せず、練習艦として訓練任務に従事
1945年 7月30日除籍。翌年スクラップとして解体
スキーナ[Skeena](カナダ海軍)(D59)
1929年10月14日ソーニクロフト社にて起工
1930年10月10日進水
1931年 6月10日竣工
1939年 9月〜第二次大戦に参加。主に大西洋で護衛任務に従事
1942年 7月31日北大西洋にて独潜「U−588」を撃沈(他艦と共同)
1944年10月25日レイキャビク沖にて暴風のため座礁、放棄される(翌年スクラップとして売却)


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