ドラグ型 駆逐艦

"Draug" Class Destroyers
"Draug" Klassen Jagere


ノルウェー海軍 ノルウェー海軍


KNM Draug
「ドラグ」(1908年:Photo from Wikimedia Commons)
スペックデータ(竣工時:【 】内はGarmの数値)
排水量:(常)540t ボイラー:メーカー不詳・石炭専焼×2基
      メーカー不詳・石炭重油混焼×2基
燃料搭載量:石炭105t
        重油搭載量不明
全長:(全)69.2m
全幅:7.3m 主機:往復動蒸気機関(4気筒3段膨張)×2基、2軸推進
    【Germania式直結タービン×2基、2軸推進】
吃水:2.9m
出力:7,500hp【8,000hp】
武装:
40口径7.6cm単装砲6基、45cm魚雷単装発射管3基、
(第二次大戦前に12.7mm単装機銃1基を追加)
(Draugは1940年に主砲1基を3inch単装高角砲1基へ換装、7.7mm機銃2基を追加)
最大速力:26.5kt【27.0kt】
航続距離:20ktで1,500浬
乗員定数:76名

同型艦名(3隻)
ドラグ[Draug]トロル[Troll]ガルム[Garm]

ドラグ型 駆逐艦について
 20世紀初頭にスウェーデン王の統治下から抜け出し独立国となったノルウェーは、祖国防衛のための海軍力強化を行うこととし、独立の翌年(1906年)に駆逐艦3隻の建造を計画した。19世紀のスウェーデンとの同君連合時代に産業振興を行っていたノルウェーだったため、艦の建造は国内で行うことが可能であった。
 ホルテンにある海軍工廠にて1907年からネームシップとなる「ドラグ」の建造が開始され、最終艦の「ガルム」は1914年に竣工した。排水量は500トンあまりと同時代の日本海軍で言えば三等駆逐艦とほぼ同等サイズの小型艦であった。第一次大戦時ノルウェーは中立を保ったため、新鋭駆逐艦だった当クラスが戦線へ出ることはなく、1930年代後半には旧式化のため「トロル」以外の艦は予備役へ編入されている。
 1939年になって戦争が差し迫る状況になると現役へ復帰し、同年9月に開戦すると当クラスはノルウェー近海で民間船舶の護衛や哨戒任務に従事することになった。1940年4月にドイツ軍のノルウェー侵攻を察知したノルウェー海軍は、当クラスを沿岸部の防衛に投入したが、「ガルム」はドイツ軍機の攻撃により沈没し、「トロル」は侵攻したドイツ軍に鹵獲されることとなった。「ドラグ」のみがドイツ軍の侵攻から逃れイギリスへ避難することに成功しており、イギリス到着後は英海軍の指揮下で英本土沿岸部の哨戒任務や船団護衛などに従事した。しかし老朽化していたことや艦が小型だったため、英海軍駆逐艦などとの共同任務には不向きであり、1942年からは魚雷艇母艦などに使用され、1943年には正式にノルウェー海軍籍から除籍されている。除籍後も補給船として使用されていたが、1944年に解体処分となった。

ドラグ型 駆逐艦の歴史
ドラグ[Draug]
1907年ホルテンの王立海軍工廠にて起工
1908年 3月18日進水
1908年末(1909年初頭説あり)竣工
1930年代中盤予備役艦となる
1939年 9月 5日第二次大戦勃発により再就役
      10月〜整備後は沿岸での哨戒任務や護衛任務に従事
1940年 4月初頭ハウゲスン西方沿岸域に配備される
       4月 9日ドイツ軍のノルウェー侵攻開始。イギリスへ向け退避を開始
同月11日スカパフローへ到着
       5月〜英海軍指揮下でイングランド南方沿岸にて船団護衛に従事
      11月〜兵装の換装工事を実施。完了は翌年初頭
1941年初頭〜英本土沿岸にて船団護衛や哨戒任務に従事
      10月〜魚雷艇母艦としての任務に従事
魚雷艇を曳航して敵輸送船への攻撃任務などに従事
1942年 4月〜補給任務に従事
1943年 2月 5日退役となるが、英海軍にて試験艦として利用される
      11月19日ノルウェー海軍籍除籍
1944年スクラップとして売却。後に解体処分
トロル[Troll]
1909年ホルテンの王立海軍工廠にて起工
1910年 7月 7日進水
1912年 3月13日竣工
1939年 9月第二次大戦勃発。沿岸での哨戒任務や護衛任務に従事
1940年 4月ソグネ・フィヨルド海域に配備される
       5月 1日ソグネ・フィヨルド海域のノルウェー海軍部隊はドイツ軍へ降伏
当艦は同月4日にフローロへ帰還し、18日ドイツ軍に鹵獲される
1941年〜独軍鹵獲後はラクセヴォグ[Laksevåg]造船所にて蒸気供給船として利用される
1945年 5月ドイツ降伏によりノルウェー海軍へ返還される
1949年スクラップとして売却。後に解体処分
ガルム[Garm]
1912年ホルテンの王立海軍工廠にて起工
1913年 5月27日進水
1914年 7月 6日竣工
1930年代中盤予備役艦となる
1939年 8月28日再就役。整備後は沿岸での哨戒任務や護衛任務に従事
1940年 4月〜ベルゲン付近の海域へ配備される
       4月 9日独軽巡「ケーニヒスベルグ」と交戦。至近弾を受け北方へ退避
       4月26日ソグネ・フィヨルドにて独軍機の攻撃を受け沈没


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