フローレス型 砲艦

"Flores" Class Gunboat(Sloop)
Kanonneerboten "Flores" klasse


オランダ海軍 オランダ海軍


Hr.Ms. Flores
「フローレス」(撮影時期不詳(1930年代か?))
スペックデータ
排水量:(基)1,457t ボイラー:Yarrow罐・重油専焼×4基 燃料搭載量:重油285t
全長:76.4m
全幅:11.5m 主機:直立型往復動蒸気機関(3段膨張式)×2基、2軸推進
吃水:3.58m
出力:2,000hp
武装:
50口径14.9cm単装砲3基、52口径75mm単装砲1基、12.7mm単装機銃2基、
水上偵察機1基搭載可能(Floresは大戦中に75mm砲や水偵を減じ39口径40mm
単装砲1基、56口径40mm連装機関砲1基、70口径20mm単装機関砲4基を追加。
Soembaは大戦中に水偵を減じて70口径20mm単装機関砲6基を追加)
最大速力:15.0kt
航続距離:8ktで8,000浬
乗員定数:132名

同型艦名(2隻)
フローレス [Flores]スンバ [Soemba]

フローレス型砲艦について

 オランダ海軍が第一次大戦後の1920年代に建造した航洋型砲艦。オランダの海外植民地である蘭領東インドでの運用を目的として建造されている。大型な艦だったため資料によっては砲艦ではなくスループと分類しているものもある。
 長船首楼型の船体に旧式ながら信頼性の高い機関が搭載され、強力な15センチ(正味の口径は14.9センチ)砲の大型砲塔が目立つシルエットの艦として1926年に姉妹艦2隻が竣工した。

 竣工後の当クラスは、その艦名(両艦とも艦名は蘭領東インド(現在のインドネシア)にある島の名前)のとおり蘭領東インドへ配属されているが、第二次大戦勃発後に「フローレス」はオランダ本国へ戻り、ドイツ軍のオランダ侵攻を受けた際にイギリスへ逃れ英海軍本国艦隊指揮下となった。「スンバ」は蘭領東インドで対日戦開戦を迎えているが、スラバヤ沖海戦の前日に西スマトラ州へ向けスラバヤを出港していたため海戦に巻き込まれず、コロンボへ退避後は英海軍東洋艦隊指揮下で船団護衛に従事した。1943年に両艦は地中海へ転戦、久しぶりに合流を果たした両艦はシチリア攻略を支援した。第二次大戦を生き残った両艦は、戦後もオランダ海軍の練習艦などとして使用されている。


フローレス型砲艦の歴史
フローレス [Flores]
1925年 1月13日ファイエノールト社[Fijenoord]にて起工
       8月15日進水
1926年 3月25日竣工
       8月〜蘭領東インドへ配属
1939年12月〜蘭領東インドを出発。スエズ運河経由でオランダへ帰還
1940年 2月オランダへ到着
       5月10日(ドイツ軍のオランダ侵攻が開始)
       5月14日南ベーベラント沖から独軍部隊に向け対地砲撃を実施
       5月17日イギリスへ向け退避するよう命令が出される。翌日到着
1940年後半〜英海軍本国艦隊指揮下で船団護衛に従事
1943年夏〜地中海へ転戦。シチリア攻略を支援
1944年 6月〜ノルマンディー上陸を支援
1946年 4月〜オランダへ帰還
訓練を兼ねてロッテルダム〜ロンドン間の輸送に従事
1950年10月フリゲート艦に類別変更
      12月〜フリシンゲン[Vlissingen]にて宿泊船として使用される
1960年 7月〜艦名を「ファン・スペイク」[Van Speijk]と改名
1965年 3月艦名を「フローレス」に戻す
1968年 9月16日退役。後に売却
スンバ [Soemba]
1924年12月24日ウィルトン社[Wilton]にて起工
1925年 8月25日進水
1926年 4月12日竣工
       8月〜蘭領東インドへ配属
1939年 9月〜第二次大戦簿発。蘭領東インド周辺の哨戒に従事
1941年12月 8日(対日戦勃発)
1942年 2月末西スマトラへ向けスラバヤを出港
       2月27日 スラバヤ沖海戦勃発のためコロンボへ向け脱出
       3月〜コロンボ到着。以降は英海軍東洋艦隊指揮下にて船団護衛などに従事
1943年夏〜地中海へ転戦。シチリア攻略を支援
1944年 6月〜ノルマンディー上陸を支援
1946年 4月〜オランダへ帰還。非武装化されレーダー操作員の訓練船となる
1956年 1月 1日退役。デンウーフェル[Den Oever]にて潜水作業員の宿泊船となる
1985年12月 6日廃船。スクラップとして売却


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