一等(航洋型)潜水艦 ルカン型

"Requin" Class 1st-class Submarines
Sous-marins de Haute-mer Classe "Requin"


フランス海軍 他 フランス海軍 自由フランス海軍 イタリア海軍


Espadon
「エスパドン」
スペックデータ(航続距離は予備燃料不使用時の数値)
排水量(水上):974t排水量(水中):1,441t全長:(全)78.25m
出力(水上):2,900hp出力(水中):1,800hp全幅:6.85m
最大速力(水上):15.5kt最大速力(水中):9.0kt吃水:4.50m
航続距離(水上):9ktで7,700浬航続距離(水中):5ktで70浬乗員数:54名
燃料搭載量:重油116t(+予備51t)安全潜行深度:60m(80m説あり)
主機関:Sulzer式もしくはSchneider式ディーゼル機関×2基+(メーカー不詳)電動モーター×2基、2軸推進
武装:
《魚雷16発搭載》55cm魚雷発射管10門(艦首4、艦尾2、上構内に旋回式連装2(計4門))、
45口径10cm単装砲1基、8mm単装機銃(後に13.2mmに換装)1〜2基
(Marsouinは大戦中に8mm機銃を20mm単装機関砲1基へ換装)

同型艦名(9隻)
ルカン[Requin]スーフルール[Souffleur]モルス(初代)[Morse(1)]
ナルヴァル(初代)[Narval(1)]マルスアン[Marsouin]ドーファン[Dauphin]
カイマン[Caiman]フォック[Phoque]エスパドン[Espadon]

一等潜水艦ルカン型について

 第一次大戦終結後初の一等(航洋型)潜水艦として1922年度計画で建造が認められた艦。同年度6隻、翌年度3隻の計9隻が建造されている。
 当艦の最も目立つ特徴は上甲板構内に搭載された旋回式の連装魚雷発射管で、水中での発射は無理だったものの、水上では舷側方向への雷撃も可能であった(上に掲載した写真では判りにくいが甲板砲前方と司令塔後方の舷側に旋回式発射管用の開口部扉が見える)。

 1930年代後半になって推進装置や船体に対する近代化改修が行われており、第二次大戦開戦時には改修後の姿で主に地中海方面で行動している。しかし戦後まで生き残ったのは1隻のみで、他は戦没(もしくは自沈)してしまった。

 なお、スペック表に掲載した燃料搭載量の予備分51トンだが、1930年代後半に航続距離(行動期間)を伸ばすため、バラストタンクの一部を燃料タンク兼用に改造して搭載したものである。


一等潜水艦ルカン型の歴史
ルカン[Requin]
1922年 6月14日シェルブール工廠(Arsenal de Cherbourg)にて起工
1924年 7月19日進水
1926年 5月28日竣工
1937年頃近代化改修を実施
1939年 9月〜第二次大戦に参加。地中海方面で行動
1942年12月 8日独軍のビゼルト侵攻により鹵獲され、イタリアへ譲渡となり艦名を「FR.113」と改名
1943年 9月 9日イタリア降伏のため、独軍に接収される
(以降の消息は不明だがジェノアにて自沈説もある)
スーフルール[Souffleur]
1922年10月 2日シェルブール工廠にて起工
1924年10月 1日進水
1926年 8月10日竣工
1937年頃近代化改修を実施
1939年 9月〜第二次大戦に参加。地中海方面で行動
1941年 6月25日チュニジア沖にて英潜「パーシアン」の雷撃を受け沈没
モルス(初代)[Morse(1)]
1923年 2月12日シェルブール工廠にて起工
1925年 5月 9日進水(同年9月11日説もある)
1928年 2月10日竣工
1937年頃近代化改修を実施
1939年 9月〜第二次大戦に参加。地中海方面で行動
1940年 6月16日チュニジア沖にて触雷沈没(同月13日説もある)
ナルヴァル(初代)[Narval(1)]
1923年 3月19日シェルブール工廠にて起工
1925年 5月 9日進水
1926年 7月23日竣工
1937年頃近代化改修を実施
1939年 9月〜第二次大戦に参加。地中海方面で行動
1940年 6月フランス降伏に伴いマルタ島で連合軍指揮下に入る(自由フランス海軍)
      12月15日チュニジア沖にて触雷沈没
マルスアン[Marsouin]
1922年11月 4日ブレスト工廠(Arsenal de Brest)にて起工
1924年12月27日進水
1927年 9月 7日竣工
1937年頃近代化改修を実施
1939年 9月〜第二次大戦に参加。地中海方面で行動
1942年11月 8日連合軍の北アフリカ侵攻(トーチ作戦)を逃れツーロンに脱出
      11月27日ドイツ軍のツーロン占領作戦を逃れアルジェに脱出
1943年〜連合軍指揮下に入る(自由フランス海軍)
1944年 4月オランにて任務から外される
1946年 2月18日除籍。後にスクラップ
ドーファン[Dauphin]
1922年12月11日ツーロン工廠(Arsenal de Toulon)にて起工
1925年 4月 2日進水
1927年11月22日竣工
1937年頃近代化改修を実施
1939年 9月〜第二次大戦に参加。地中海方面で行動
1942年12月 8日独軍のビゼルト侵攻により鹵獲され、イタリアへ譲渡となり艦名を「FR.115」と改名
1943年 9月 9日イタリア降伏のため、独軍に接収される
       9月15日ポッツォーリ(伊)にて自沈
カイマン[Caiman]
1924年 8月11日シェルブール工廠にて起工
1927年 3月 3日進水
1928年 2月 7日竣工
1937年頃近代化改修を実施
1939年 9月〜第二次大戦に参加。地中海方面で行動
1942年11月 8日連合軍の北アフリカ侵攻(トーチ作戦)を逃れツーロンに脱出
      11月27日ツーロン港にてドイツ軍の接収をおそれ自沈
1943年 2月15日ドイツ軍の手により浮揚されるが、修理は実施されず
1944年 3月11日連合軍機の爆撃を受け、再度沈没
1945年 8月浮揚。スクラップ
フォック[Phoque]
1924年 5月21日ブレスト工廠にて起工
1926年 3月16日進水
1928年 5月 7日竣工
1937年頃近代化改修を実施
1939年 9月〜第二次大戦に参加。地中海方面で行動
1942年12月 8日独軍のビゼルト侵攻により鹵獲され、イタリアへ譲渡となり艦名を「FR.111」と改名
1943年 2月28日シシリー島近海にて触雷沈没
エスパドン[Espadon]
1923年10月 1日ツーロン工廠にて起工
1926年 5月28日進水
1927年12月16日竣工
1937年頃近代化改修を実施
1939年 9月〜第二次大戦に参加。地中海方面で行動
1942年12月 8日独軍のビゼルト侵攻により鹵獲され、イタリアへ譲渡となり艦名を「FR.114」と改名
1943年 9月 9日イタリア降伏のため、独軍に接収される
       9月13日カステラマーレ・ディ・スタビアにて自沈。後に独軍の手で浮揚されるが放置


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