一等(航洋型)潜水艦 レスポアール型

"L'Espoir" Class 1st-class Submarines
Sous-marins de Haute-mer Classe "L'Espoir"(Classe des 1,500tonnes)


フランス海軍 フランス海軍 自由フランス海軍


Casabianca
「カサビアンカ」
スペックデータ(【 】内は第三シリーズの数値)
排水量(水上):1,570t排水量(水中):2,084t全長:(全)92.3m
出力(水上):7,200hp【8,600hp】出力(水中):2,000hp全幅:8.2m
最大速力(水上):19.0kt【20.0kt】最大速力(水中):10.0kt吃水:4.9m
航続距離(水上):10ktで10,000浬航続距離(水中):5ktで100浬乗員数:63名
燃料搭載量:重油95t安全潜行深度:80m
主機関:Sulzer式もしくはSchneider式ディーゼル機関×2基+(メーカー不詳)電動モーター×2基、2軸推進
武装:
《魚雷11発+2発搭載》55cm魚雷発射管9門(艦首4、上構内旋回3連装1、同連装1)、40cm魚雷発射管
2門(上構内連装1)(一部の艦は1940年前半に55cm連装および40cm連装発射管を、55cm3連装1基へ換装。
換装後は55cm発射管10門(艦首4、3連装2。魚雷12発搭載)となった)、45口径10cm単装砲1基、
13.2mm単装機関銃1基(一部の艦は大戦中に20mm単装機関砲1基へ換装)

同型艦名
(第二シリーズ/1928〜29年度計画:6隻)
レスポアール[L'Espoir]ル・グロリュー[Le Glorieux]ル・セントール[Le Centaure]
ル・エロー[Le Héros]ル・コンケラン[Le Conquérant]ル・トナン[Le Tonnant]
(第三シリーズ/1930年度計画:6隻)
アゴスタ[Agosta]スファクス[Sfax]カサビアンカ[Casabianca]
ベヴェジール[Béveziers]ウェサン[Ouessant]シディ・フェルーク[Sidi Ferruch]

一等潜水艦レスポアール型について

 1928年度計画以降に建造された一等潜水艦。初期タイプである「パスカル」型と基本的に変化はないが、搭載されるディーゼル機関を強化することによって水上速力を高められている。1930年度計画からは更に機関出力が高められていることから、資料の多くは1928〜29年度計画艦を第二シリーズ、1930年度計画艦を第三シリーズとして分類しているが、当サイトでは1,500トン型潜水艦の後期生産タイプとしてひとくくりに扱った。

 第二次大戦までに全艦が就役しており、他国の航洋型潜水艦と比べても遜色のない性能を発揮していたが、あまり活躍の場は無かった。なお、連合軍(自由フランス軍)側についた艦は対空兵装の強化が行われているほか、一部の艦ではバラストタンクを燃料タンクに転用することで航続距離を延伸していたものもあったという。


一等潜水艦レスポアール型の歴史
レスポアール[L'Espoir]
1929年 8月 1日シェルブール工廠(Arsenal de Cherbourg)にて起工
1931年 7月18日進水
1934年 2月 1日竣工
1939年 9月極東艦隊にて行動中に第二次大戦勃発。本国へ帰還
      12月ツーロンにて近代化改修を実施
1940年〜ダカールを拠点に地中海にて行動
1941年 1月〜マダガスカルを拠点に行動
1942年 5月〜ツーロンへ帰還。行動停止となる
      11月27日ドイツ軍の接収をおそれ、ツーロン港にて自沈
1943年 5月浮揚。スクラップ
ル・グロリュー[Le Glorieux]
1930年 2月 1日ペノエ造船所(Ateliers et Chantiers de St-Nazarire-Penhoet)にて起工
1931年11月29日進水
1934年 6月 1日竣工
1939年 9月〜第二次大戦に参加。モロッコを拠点に地中海にて行動
1940年11月〜ツーロンへ転属
1941年10月〜連合軍の封鎖を抜けマダガスカルからジブチへの物資輸送に従事
1942年 7月〜ツーロンへ帰還
      11月ドイツ軍の接収をおそれアルジェへ脱出。連合軍指揮下に入る
1943年アメリカにて修理および対空兵装改修を実施
1944年 9月〜オランを拠点に哨戒任務に従事
1952年10月27日除籍。スクラップ
ル・セントール[Le Centaure]
1930年 8月11日ブレスト工廠(Arsenal de Brest)にて起工
1932年10月14日進水
1935年 1月 1日竣工
1939年 9月〜第二次大戦に参加。北大西洋及び地中海方面にて行動
1942年11月連合軍の北アフリカ侵攻(トーチ作戦)にて拿捕され、連合軍指揮下に入る
1943年〜フリータウン(シエラレオネ(当時英植民地))にて練習艦として使用
1945年 3月〜オランに転属
1952年 6月19日除籍。スクラップ
ル・エロー[Le Héros]
1930年 8月11日ブレスト工廠にて起工
1932年10月14日進水
1934年 9月12日竣工
1939年 9月〜第二次大戦に参加。北大西洋にて行動
1940年11月〜ツーロンに転属。地中海にて行動
1941年11月〜マダガスカルに転属。マダガスカルからジブチへの物資輸送に従事
1942年 5月 7日ディエゴ・スワレス沖にて英空母「イラストリアス」艦載機の攻撃を受け沈没
ル・コンケラン[Le Conquérant]
1933年 8月16日ロワール造船所(Ateliers et Chantiers de La Loire)にて起工
1934年 6月26日進水
1935年 9月 7日竣工
1939年 9月〜第二次大戦に参加。北大西洋にて行動
1940年 4月〜ツーロンに転属。地中海にて行動
1941年11月〜モロッコに転属。翌年8月カサブランカに移動
1942年11月 8日連合軍の北アフリカ侵攻(トーチ作戦)を受けカサブランカを脱出
      11月13日モロッコ沖にて米飛行艇の攻撃を受け沈没
ル・トナン[Le Tonnant]
1931年 1月10日セイン造船所(Forges et Chantiers de Mediterranee La Seyne)にて起工
1934年12月15日進水
1937年 6月 1日竣工
1939年 9月〜第二次大戦に参加。北大西洋及び地中海にて行動
1940年 8月〜ツーロンに転属。地中海にて行動
1941年11月〜モロッコに転属。翌年8月カサブランカに移動
1942年11月 8日連合軍の北アフリカ侵攻(トーチ作戦)を受けカサブランカを脱出
      11月15日カディス(モロッコ)にて自沈
アゴスタ[Agosta]
1931年 2月 2日シェルブール工廠にて起工
1934年 4月30日進水
1937年 2月 1日竣工
1939年 9月〜第二次大戦に参加。アンティル諸島方面で行動
1940年 2月 1日ブレストに帰還
       6月18日フランス降伏のためブレストにて自沈
1941年 6月25日浮揚されるが、修理は実施されず
1948年スクラップ
スファクス[Sfax]
1931年 7月28日ロワール造船所にて起工
1934年12月 6日進水
1936年 9月 7日竣工
1939年 9月〜第二次大戦に参加。北大西洋にて行動
1940年12月19日ジュビー岬(モロッコ)沿岸にて独潜「U-37」の攻撃を受け沈没
カサビアンカ[Casabianca]
1931年 7月28日ロワール造船所にて起工
1935年 2月 2日進水
1937年 1月 1日竣工
1939年 9月〜第二次大戦に参加。北大西洋にて行動
1940年モロッコへ移動。地中海方面で行動
1941年11月〜ツーロンへ移動。武装解除となる
1942年 8月〜再武装され哨戒任務に従事
      11月27日独軍の接収をおそれツーロンを脱出。アルジェにて連合軍指揮下に入る
1943年 7月〜コルシカ島への輸送任務に従事
      12月22日独特設駆潜艇「Uj-6076」を撃沈
1944年 6月 8日独特設駆潜艇「Uj-6078」を撃沈
       8月〜アメリカにてオーバーホールを実施。完了は翌年3月
1945年 4月〜モロッコへ帰還。終戦を迎える
1952年 2月12日除籍。後にスクラップ
ベヴェジール[Béveziers]
1932年 1月 4日シェルブール工廠にて起工
1935年10月14日進水
1937年 6月 4日竣工
1939年 9月〜第二次大戦に参加。アンティル諸島方面で行動、後にオランへ移動
1940年 9月25日オラン沖にて英戦艦「レゾリューション」を雷撃、損傷を負わせる
1941年 1月〜ツーロンに転属。地中海方面で行動
1942年 3月〜マダガスカルに転属。マダガスカルからジブチへの物資輸送に従事
       5月 5日ディエゴ・スワレス沖にて英空母「イラストリアス」艦載機の攻撃を受け沈没
1943年英軍の手で浮揚され、自由フランス軍の予備役となる
1946年12月26日除籍。スクラップ
ウェサン[Ouessant]
1932年 1月 4日シェルブール工廠にて起工
1936年11月30日進水
1939年 1月 1日竣工
       9月〜第二次大戦に参加。アンティル諸島方面で行動
1940年 2月 1日ブレストに帰還
       6月18日フランス降伏のためブレストにて自沈
1941年 6月25日浮揚。ボルドーに回航される
1948年スクラップ
シディ・フェルーク[Sidi Ferruch]
1932年 1月30日シェルブール工廠にて起工
1937年 7月 9日進水
1939年 1月 1日竣工
1939年 9月〜第二次大戦に参加。アンティル諸島方面で行動
1941年 9月〜ツーロンに帰還。武装解除となる
1942年 4月〜再武装され、モロッコへ転属
      11月11日カサブランカ沖にて米護衛空母「スワニー」艦載機の攻撃を受け沈没


検索画面に戻るときはブラウザの「戻る」等の機能を使用してください。 LAST UPDATE 2017,07,04(FirstUp 2005,02,10)