航空母艦 ベアルン

Aircraft Carrier "Béarn"
Porte-avions "Béarn"


フランス海軍 フランス海軍


Bearn
空母「ベアルン」(1930年代初頭)

下記写真はイーグルモス社発行「隔週刊 世界の軍艦コレクション」付属の模型です(クリックで拡大(要Javascript))
ベアルン
第56号(2015.03.17)
空母「ベアルン」1939年

スペックデータ(竣工時)
排水量:(満)28,400t ボイラー:Du Temple-Normand罐・重油専焼×12基 燃料搭載量:重油4,500t
全長:(全)182.6m
全幅:(船)27.0m 主機:Parsons式高速直結タービン×2基および
     レシプロ蒸気機関(4気筒3段膨張式)×2基、4軸推進
     (ただしタービンの2基2軸は高速時しか使用しない)
吃水:9.29m
出力:22,200hp(内舷2基)
  +15,000hp(外舷2基)
武装:
55口径15.5cm単装砲8基、60口径7.5cm単装高角砲6基、
60口径37mm連装高射機関砲4基、21inch魚雷発射管4門、
航空機40機程度
最大速力:21.0kt
航続距離:10ktで6,000浬
乗員定数:875名(航空隊除く) 飛行甲板:182.6×35.0m、昇降機3基

同型艦名(1隻)
ベアルン[Béarn]

航空母艦ベアルンについて
 フランスが第一次大戦前に建造を開始した戦艦「ノルマンディー」型は大戦勃発により建造中止となってしまった。その後ワシントン条約が締結されたため解体破棄されるところだったのだが、建造中の戦艦を航空母艦へ改装して保有することが条約で認められていたため、5番艦「ベアルン」を航空母艦へ改造することにしたものである(他の4隻は1925年にスクラップにされた)。この空母への転換を認めた条項により日本の「赤城」「加賀」、アメリカの「レキシントン」型も航空母艦へ転換されている。なお条約によるとフランスは6万トンの空母保有が認められていたが、結局完成したのは当艦のみであった。
 元が鈍重な戦艦であり、また船体形状も艦幅の広いズングリとしたものであったため航空母艦として最も重要な要素である最高速度は低かったものの、全通甲板や島型艦橋と一体化した煙突、3基のエレベータなどが採用されており、能力は別としてスタイルだけならば他国の空母に劣らないものであった。他国の空母に搭載されたエレベータは飛行甲板を上下させて格納庫内の航空機を出し入れするものが多かったが、当艦のエレベータは格納庫床を上下させ、エレベータ動作時に邪魔になる飛行甲板は観音開きに上へ開くようになっていた(最前部のエレベータのみ飛行甲板はエレベータの天井として上へ持ち上がる形状だった(模型写真を参照))。
 しかし戦艦ベースの空母だけに速度の遅さはいかんともしがたく、第二次大戦では緒戦の独装甲艦追跡に参加したぐらいで、後は航空機輸送任務に従事することが多かった。フランス降伏時には西インド諸島マルティニク島にあり、43年に自由フランス海軍へ参加した後は、アメリカにて航空機輸送の能力を拡大する近代化改修を受け、連合軍の航空機輸送艦として活躍した。戦後もインドシナにおけるフランス軍の行動を支援し、1948年まで現役として活躍している。

航空母艦ベアルンの歴史
ベアルン[Béarn]
1914年 1月10日ラ・セーヌ[La Seyne]造船所にて戦艦として起工
1920年 4月 2日進水。予算不足のため工事は休止状態となる
     10月仮設の飛行甲板を設置し、航空機の離着艦試験を実施
1923年 8月航空母艦への改装工事に着手
1927年 6月航空母艦として竣工
1928年飛行甲板前部に傾斜をつける工事を実施
1935年煙突部の改修、甲板部や対空兵装の改装工事を実施
1936年 3月双発旅客輸送機ポテ565の発艦試験を実施
(世界初の双発機による航空母艦発艦)
1939年第二次大戦に参加。独装甲艦追跡や航空機運搬に従事
1940年 5月フランスが保有する金地金をカナダへ輸送する任務に従事
      6月フランス降伏により西インド諸島にて米軍に抑留される
1942年 5月連合軍により非武装化される
1943年 6月30日自由フランス海軍に参加する
1943年後半〜米ニューオリンズにて航空機輸送艦への改造と武装の搭載工事を実施
1945年 3月〜自由フランス海軍に復帰するも、米軍の航空機輸送に使用される
      9月〜終戦後は東南アジア方面への輸送任務に従事
1948年〜係留練習船として使用される
1966年11月退役。翌年スクラップとして売却される


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