MAS艇(輸入魚雷艇(昭和期))

MAS (Imported Torpedo boat (1930's))


MAS 501
伊海軍の「MAS 501」魚雷艇(Illustration by "К.Е.Сергеев" 2014 / Creative Commons Attribution 4.0)
スペックデータ(伊MAS)
排水量:21.5t ボイラー:−−−−− 燃料搭載量:ガソリン 搭載量不明
全長:17.0m
全幅: 4.5m 主機:イゾッタ・フラスキーニ製ガソリンエンジン×2基、2軸推進
吃水: 1.3m
出力:2,000hp
武装:
13.2mm機銃1基、45cm魚雷落射機2基(魚雷2発)、
爆雷6個搭載
(後に「隼艇(H−1)」に改造され、魚雷を撤去し20mm機銃2基を搭載)
最大速力:44.0kt
航続距離:39ktで350浬
乗員定数: 9名

同型艦名(1隻)
MAS艇1隻

MAS艇について

 日中戦争の際に、中国海軍が使用した魚雷艇に衝撃を受けた日本海軍では、大正期に研究を打ち切った魚雷艇の研究・開発を再開することにした。しかし10年のブランクは大きかったため、独自開発とは別に外国から最新鋭の魚雷艇を輸入し、比較や研究を行うこととしたのである。
 イタリアから昭和15年(1940年)にMAS501型(MASはMotoscafo armato silurante:魚雷武装モーターボートの略)を50万円ほどで購入し、同時期に建造した「T−0」や日中戦争で鹵獲した上海税関の高速艇などと比較試験を行っている。
 イタリア艇の特徴である段付き船体は高速発揮には有利であったものの低速時の安定性は悪く、重心設計も繊細でタイトなものであったため日本海軍では採用されなかったが、魚雷の発射装置などは以降に建造される国産魚雷艇のため大いに参考とされている。

 その後、太平洋戦争中期になると南方の島嶼攻略戦でアメリカの魚雷艇(PTボート)による被害が大きくなり、これに対抗する高速艇の必要性が認識されてきた。そこで魚雷艇から魚雷装備を撤去し、代わりに大口径機銃などを搭載してPTボートを攻撃する高速艇を建造することとし、これに「隼艇」との名称を与えた。
 まず、イタリアから輸入され各種試験や技術参考としたMAS艇を「隼艇」に改造して、その有効性の確認が行われることになり昭和18年(1943年)にMAS艇の改造が横須賀工廠にて行われた。MAS艇から魚雷装備を撤去し、操舵室の上にスイス・エリコン社製の20ミリ機銃2門を搭載したMAS艇は、1号隼艇(設計計画番号H−1)と命名された。完成後は内海にて「隼艇」の訓練などに使用されたという。


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