T28重戦車(T95自走砲)

Heavy Tank T28 (GMC T95)

米国陸軍 1945年

T28
T95自走砲試作車

 ドイツ軍が誇った強固な防御戦「ジークフリートライン」(実際にはドイツによるプロパガンダであり、 そのような防御戦は実在しなかった)を突破するために開発が開始された重戦車。速度よりも防御力を 重視し、いかなる敵をも撃破しうる長砲身105mm砲を搭載したこの戦車は、1944年4月にT28重戦 車として開発が開始された。しかし限定旋回式の主砲だったため翌年3月に自走砲へ分類され、名称もT 95に変更された。
 正面装甲は300mmという分厚いもので、側面や下面も中戦車の正面装甲なみに厚くされていた。したが って重量は80トンを軽くオーバーしており、過大な重量を支えるため履帯は左右2列づつと変則的なも のとなった(列車運搬時や舗装道路走行時には外側の履帯を外すことで車幅を小さくすることができたが、 外す作業自体が複雑で非常に労力を必要とした)。また高射砲から転用した主砲は1,000mの距離で135mmの 貫通力があった。
 搭載するエンジンは重量が半分以下の M26パーシングと同じフォ ードエンジンだったため最高速度は13km/h程度と遅かった。これは英国が開発した重戦車 トータスと同じ悩みであっ た(しかもトータスの搭載するミーティアエンジンの方が高出力なので、当戦車の機動性はトータス以下だ と言える)。
 T95自走砲の試作1号車が完成したのは終戦直後の1945年9月となり、5両発注されていた試作車 も戦況の好転により生産数を減らされたため、最終的には試作車2両が完成したにすぎない。

スペックデータ(T95自走砲)
全長11.13m全高 2.85m
全幅 4.40m重量85.5トン
最高速度13km/h行動距離160km
発動機フォードGAF水冷V型8気筒ガソリンエンジン 500馬力×1基
乗員数8名総生産数2両
武装T5E1-105mm戦車砲×1、M2-12.7mm機銃×1
最大装甲厚(上面)25mm〜(前面)305mm
派生改良型 T28:重戦車として計画された際の開発名称
T95:自走砲へ分類変更後の開発名称