M6重戦車

Heavy Tank M6

米国陸軍 1940年

M6
M6A2重戦車

 1940年に開発が開始された重戦車。T1の試作名称が与えられたこの重戦車は車体構造や変速装置 の異なる試作車が何パターンか製造された。当初計画では70トンという超重量級であったが、試作段階 では45トン級と現実的なものに変更されている。
 主砲は3インチ高射砲を戦車砲に改良したものが採用され、主砲同軸に37mm戦車砲を搭載した。またエ ンジンは航空機用の星形エンジンを搭載している。鋳造車体に自動変速機を装備したT1E2が若干の改 良ののち1942年4月にM6として制式化された。また同時期に完成した溶接車体を持つT1E3もM 6A1の名称で同時に制式化されている。
 また最後に完成した試作車T1E1(T1E4は開発中止となった)は、制式採用されなかったが、非 公式にM6A2の名称で呼ばれ(後に一般的にこの名前で認知されるようになった)、M6重戦車シリー ズ中で最大の生産数を誇っている。
 しかし米陸軍では戦車に過度の防御力よりも機動性を求めていたため、この鈍重な重戦車に難色を示し、 試験運用の結果「主砲威力の不足や機械的信頼性の低さ(無故障で5,600kmを走破したにもかかわらず)」 を理由に大量配備は見送られ、1944年には完全に開発計画は廃止されてしまった。

スペックデータ(M6)
全長 7.54m全高 3.00m
全幅 3.11m重量57.3トン
最高速度35.3km/h行動距離160km
発動機ライトG-200空冷星形9気筒ガソリンエンジン 800馬力×1基
乗員数6名総生産数40両
武装M7-3inch戦車砲×1、M6-37mm戦車砲×1、7.62mm機銃×2〜4
最大装甲厚(上面)25mm〜(前面)83mm
派生改良型 T1E1:試作車。鋳造構造車体と電気制御変速機を持つモデル
T1E2:試作車。鋳造構造車体とトルコン自動変速機を持つモデル
T1E3:試作車。T1E2に似るが車体が溶接構造となったモデル
T1E4:試作車。溶接車体にディーゼルエンジンを搭載したモデル。開発中止
M6:T1E2の制式化後名称。8両製造
M6A1:T1E3の制式化後名称。12両製造
M6A2:T1E1の非公式名称(制式化されなかった)。20両製造
M6A2E1:M6A2に105mm砲を搭載した突撃戦車。1両改修