75mm自走榴弾砲 M8

75mm Howitzer Moter Carriage M8

米国陸軍 1942年

M8
M8自走榴弾砲

 米陸軍で最初の装軌式自走砲として開発された車両。 M5軽戦車の車体をベースに全 周式のオープントップ砲塔を装備した小型のもので、搭載砲は戦前米軍の主力榴弾砲であった M1A1榴弾砲(口径75mm)となっている。砲塔が小さいM5軽戦車では車体の操縦席ハッチ 位置は問題にならなかったが、当自走砲では砲塔拡大に伴いハッチ開閉に干渉するようになっ たため操縦席ハッチは車体前面へ移された(自走砲なので最前線で戦うことを考慮しなくて良 くなり車体前面装甲が薄くなったことも移動の理由である)。
 歩兵部隊の近接支援を主任務として開発された当車は、1942年9月から44年1月まで にキャデラック社にて約1,800両が生産され、北ヨーロッパ戦線や太平洋戦線に投入されたが 敵軍が強固な陣地や塹壕などにこもると75mm砲では非力さが目立ち、車体が小さいので搭載弾 薬量が少ないという欠点もあったため、順次 M7自走砲M4中戦車の105mm 榴弾砲装備車に置き換わっていった。
 自由フランス軍に供与された車体の一部(戦後余剰となった米軍使用車両を含む)は戦後イ ンドシナ紛争などにも使用され、フランス軍が東南アジアから撤退した後は南ベトナム軍によ り1960年代まで使用されている。

スペックデータ(M8自走砲)
全長 4.41m全高 2.32m
全幅 2.24m重量15.7トン
最高速度56km/h行動距離210km
発動機キャデラック水冷V型8気筒ガソリンエンジン 110馬力×2基
乗員数4名総生産数1,778両
武装M1A1-75mm榴弾砲×1、M2-12.7mm機銃×1
最大装甲厚(上面)なし〜(前面)28mm
派生改良型 T18:試作車。M3軽戦車ベースの車体に75mm山砲を搭載したもの
M8:量産型。M5軽戦車ベース(初期生産型はM3軽戦車ベースもあり)
General Scott:英国へ供与された車両の英軍呼称